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投稿日:2017年07月01日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
ゴミ屋敷なのにどうしても物を捨てることができない、家にあるものを捨てようとすると罪悪感に押しつぶされそうになる、ゴミ屋敷の住人がよく言う台詞です。
「強迫性障害」という精神疾患を患うことで、物への異常な執着心が生まれてしまい、自分のものを何一つ捨てられなくなりゴミ屋敷を作り出すことがあります。
これは決して、他人事にできる話ではありません。強迫性障害は年齢性別に関係なく、誰しもが発症する恐れがある病気なのです。
強迫性障害とはどのようなものなのか、それによってゴミ屋敷を作り上げてしまう心理状態、そしてどのようにして強迫性障害を克服してゴミ屋敷を綺麗にしていけばいいのか詳しく解説していきます。
強迫性障害は精神疾患の一種です。地球上にいる全人口のうちの2%ほどが経験すると言われる強迫性障害は、中年期以降に発症することは殆どなく、発症する年齢は20代が中心となっています。
まずはなぜ強迫性障害になってしまうのか、そしてどのような病気なのかゴミ屋敷との関係についてみていきましょう。
強迫性障害に見られる症状には、「強迫行為」と「強迫観念」があります。この項ではそれぞれをさらに詳しく説明していきます。
もしかしたら自分や大切な家族が強迫性障害かもしれない、ゴミ屋敷を目の前にしてそう感じた時改めてゴミ屋敷を作っている人にこんな症状・心理状態がないかチェックしてみてください。
強迫性障害の症状の一つ保存強迫は、ゴミ屋敷を作り上げる最大の要因となる症状です。
間違って大切なものを捨ててしまうのではないか、という恐怖心から物を一つも捨てられなくなってしまいます。
常に清潔にしないといけないという強迫観念から、一日に何度も繰り返し手や体を洗います。
出かけるとき、何度もドアの鍵を閉めたか、ガスの元栓は大丈夫かなどを確認してしまう行為です。
自分が加害者になったのではないかという恐怖が付きまとい、何か犯罪を犯してしまうのではと常に恐怖を感じます。
自分自身が被害にあったり病気にかかることを異常に恐れます。また、自分が自殺してしまうのではという不安が出ることもあるようです。
物の左右・上下対称に異様にこだわりを持っていたり、自分が決めた場所に物がないことに不安を抱きます。
宗教的なものに対し「教えに反したのではないか」と異常に恐怖を感じたり、自分の中のジンクスを確実に行わないと気が済まないといった症状も見られます。
特定の数字を避ける、もしくは使いたがるものが数唱強迫、事件や事故などの恐ろしいことを口にできないことが恐怖強迫です。
これらの症状以外にも、患者本人にとって恐怖に感じることにこだわり不安が無くなるまで確認行為を繰り返すといった症状もあります。
強迫性障害の症状が進むと、確認行為や詮索に疲れ切ってしまい自身の行動範囲を極端に制御し始めます。どんどん行動範囲が狭くなり、最終的には引きこもって部屋から出られなくなり引きこもりとなるのです。
このように様々なものに恐怖を感じてしまう強迫性障害、精神疾患と聞くとまずその原因は精神的なものにあると考えますよね。しかしこの病気の場合ストレスは一つのきっかけに過ぎず、大きな要因は脳や神経の機能異常だと考えられています。
大脳、側頭葉、前頭葉など、脳の一部の機能に異常が出ることが強迫性障害の発症の大きな原因であると現在では考えられています。
※現段階では強迫性障害の発症メカニズムははっきりと解明されていません。
実は性格的に強迫性障害になりやすい人がいます。
その性格とは「まっすぐで真面目」「自己中心的」「すぐに頭に血が上る」といったものです。
強迫性障害となる背景には「自分は常に完璧でありたい」という心理が隠されています。自分は常に完璧でありたいという気持ちが強迫性障害特有の「同じことを何度も繰り返す」という強迫行為につながるのです。
いつでも自分は完璧だと思っている人は、ふとしたきっかけでその自信が崩れてしまうことで強迫性障害を発症してしまうこともあります。
時としてゴミ屋敷を作り上げる強迫性障害の患者ですが、実は患者自身も症状に苦しんでいます。
同じくゴミ屋敷を作ってしまう疾患として統合失調症や認知症、うつなどが挙げられますが、いずれの患者も自分自身がゴミ屋敷を作っているということについてはっきりとは認識できていません。
しかし強迫性障害の患者は自分でも強迫性障害の特徴的な症状である「繰り返しの確認行為」や「常に付きまとう恐怖心」に対して疑問を持っており、人によっては恥だと認識しています。
強迫性障害の患者は、他の精神疾患の患者とは違い「自分の行為を人にどう思われているか」ということが客観的に理解できているのです。
それでもやめられない強迫行為と強迫観念によって、患者は日々苦しみ疲弊しています。
ここからは「なぜ強迫性障害はゴミ屋敷を作ってしまうのか」という部分について焦点を絞り解説していきます。
強迫性障害の中でも、ゴミ屋敷を作り上げてしまう症状を「強迫的溜め込み」と呼びます。
先ほどゴミ屋敷を作る精神疾患として例に挙げた認知症などは単純な溜め込み行為ですが、強迫性障害では「溜め込みたい」ではなく「溜め込まなくてはいけない」という恐怖心がゴミ屋敷を作る行動の理由です。
そして強迫性障害による強迫的ため込みを引き起こす心理は2種類あり、ゴミ屋敷を作り上げるプロセスは同じでもその原点は異なります。
強迫性障害の症状として、「何かを買わなくてはいけない」「なんでもいいから自宅に持ち帰らないと不安」というものがあります。
この場合、このチャンスを逃すと二度と手に入らないのではないかといった不安や、手に入れなかったことで後悔するのではないかという恐怖心が強迫的溜め込みの原因となりゴミ屋敷を作ります。
こういった強迫的溜め込みでは、深夜まで帰宅せずに何かを収集していたり、まだ使えそうだからと壊れたものを持ち帰っては放置するといった行動を繰り返すのが特徴です。
一方、ゴミを捨てることへの恐怖心が強迫性溜め込みを呼び、ゴミ屋敷となってしまうパターンもあります。
強迫性障害の症状でも紹介した「保存強迫」と症状は同じです。強迫性溜め込みでは保存強迫以外に、不潔ではいられない「洗浄・潔癖強迫」も加わりゴミに触ることができなくなってしまいます。
さらにゴミ屋敷化を加速させる、強迫性障害による強迫的溜め込みならではの特徴を挙げていきます。
このように、他の精神疾患患者や片付けが苦手な人とは全く心理状態が異なるため、強迫性障害によるゴミ屋敷解消に向けた動きは複雑かつ困難を極めます。
強迫性障害のままではゴミ屋敷を解消できないなら、病気を治療し症状が改善してからゴミ屋敷問題に取り掛かった方が、効率が良さそうですよね。
しかし、強迫性障害は精神疾患の一種ですから、薬を飲めばすぐに治りゴミ屋敷が解消するという単純なものではありません。
強迫性障害の治療ではどのような方法がとられるのか、そして症状は改善するのか、詳しくみていきましょう。
強迫性障害と認められたら、まずは薬物による治療が行われるようです。うつ病の治療にも使われる薬を最初は少量ずつ、効き目を確認しながら長期的に服薬し不安を取り除きます。
強迫性障害の治療で行われる認知行動療法とは、簡単に言うと「繰り返す行動を我慢する」治療法です。
今まで不安や恐れから行っていた行動、例えばゴミ屋敷の元となるゴミの収集をしたくてもグッと我慢します。
我慢が成功すると、「ゴミを集めなくても大丈夫だった」という経験が自信となっていき、時間はかかりますがこれを繰り返すことで症状を改善することができるのです。
そして強迫性障害を治すためには、なにより患者本人の「症状を改善したい」という強い意志が必要になります。強迫性障害は病気であると認め、医師の指示に従い、積極的に治療に向かう強い心を持ちましょう。
その他、強迫性障害の症状は疲れやストレスによって強まり<ますので、普段から疲れやストレスをため込まない生活を送るよう心がけることも大切です。
強迫性障害の治療法を見てみると、症状を改善させるのは簡単ではないことが解りました。
ゴミ屋敷を作るまで進行した強迫性障害では、特に治療は困難を極めそうです。もし自分の家族が強迫性障害になりゴミ屋敷を作ってしまったら、家の片付けだけではなく病気の治療にも協力していくことが望ましいでしょう。
このように強迫性障害の治療は思ったように進みませんが、ゴミ屋敷問題は一刻を争うこともあります。
ゴミ屋敷によってゴミ屋敷の主が命を落としてしまうこともありますし、近隣住民への迷惑行為になり最終的には行政による強制撤去が行われます。また、ゴミ屋敷は時間が経てばたつほど状態が悪化します。
ゴミ屋敷の片付けに時間はかけられない!そんな時にはゴミ屋敷解決のプロに片付けを依頼しましょう。
ゴミ屋敷の片付けを依頼できるハウスクリーニングの専門業者もあります。ハウスクリーニングのプロですから、ゴミ屋敷の片付けばかりではなく、しっかりと住居内の清掃も行ってもらえるのが特徴です。
長年掃除していなかったゴミ屋敷も見違えるほどきれいになりますが、ゴミ屋敷のハウスクリーニングは料金が高め、しかも料金を明記していない業者も多いようです。
町の便利屋にゴミ屋敷の片付けを依頼することも可能です。便利屋は粗大ごみ回収も行ってくれますし、ゴミ屋敷を片付ける業者の中では料金も安くなっています。
しかし、ハウスクリーニング業者のように住居内をきれいにする業者は殆どなく、ただ単にゴミ屋敷にあるごみを運び出してくれる業者、といった風です。
ごみ屋敷の片付けは、自分でできればそれが一番ですが、もしそれが出来ていたのなら、ごみ屋敷にはなっていなかったでしょう。
家族や友達に手伝ってもらうのも気が引けますし、その後の人間関係に影響がないとも限りません。
やはり、ごみ屋敷の片付けは、プロの業者に依頼するのが一番のおすすめです。
ゴミ屋敷清掃業者は、知識と経験豊富な専門のスタッフが、短時間で確実な片付けを行います。周りの人にばれないように作業することができるのも大きなメリットです。
ごみの処分やリサイクルまで行ってくれる業者も多いので、大変便利な上に効率的です。
費用が発生しますが、今のごみ屋敷から抜け出し、身軽になって新しい生活へ踏み出すことができると考えれば、決して高いものではありません。
ごみ屋敷の片付けに悩んでいる方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか?
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ゴミ屋敷の主はただ単に片付けができないずぼらな性格なだけと思われがちですが、実際には様々な精神疾患や認知症の症状からきていることがあります。
特に強迫性障害では、患者本人もゴミ屋敷にしてしまったことに対して大きな罪悪感を持っている人が多いですから、周りにいる人間がゴミ屋敷解消に向けて協力していく姿勢が必要です。
身近な人間だけではゴミ屋敷を片付けられない場合には専門業者などを利用しつつ、ゴミ屋敷に対する悩みを解消していきましょう。
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