デジタル遺品のトラブルをエンディングノートで防ぐ方法を紹介
投稿日:2017年07月09日 更新日:2022年06月07日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
今やシニア層だけではなく、子供のいない若年夫婦にも広まりつつあるエンディングノート。
エンディングノートには、自分の死後に遺族が困らないように様々なことを記していきますが、デジタル遺品のことについてきちんと書き残している人はまだまだ少ないようです。
自分の死後、大切な人たちが困らないようにまたトラブルに巻き込まれないように、ノートを上手に利用してデジタル遺品を管理する方法をご紹介します。
実際にデジタル遺品を整理する際、最も困るのは「パスワードが解らない」ことです。
デジタル遺品にあたるものの、ログインIDとパスワードはしっかりエンディングノートに書き残しておきましょう。
まずは、どのようなものがIDとパスワードが必要なデジタル遺品になるのかについてみてみましょう。
パソコンは起動時にパスワードを求められます。スマートフォンについても、パスワードロックをかけている方はデータの取り出しの際にパスワードが必要となります。
インターネットバンキングの口座内にある預金も遺産となりますので、持っている口座すべてのパスワードが必要です。
使用しているSNSやブログサービス、また通販サイトの情報なども忘れずエンディングノートに記入しましょう。
普段使用しているものだけではなく、持っているだけで使用していないクレジットカード情報についても書き出しておきましょう。
エンディングノートに書きだしておくべきデジタル遺品がわかったら、次は実際にデジタル遺品のアカウント名やID、パスワードなどをノートに書き出していきます。
但し、ノートへの書き方や管理方法を間違えると、デジタル遺品による大きなトラブルの元となってしまいます。
デジタル遺品の扱いについては、死後だけではなく生きている間もトラブルが起きないよう十分に配慮しなくてはいけません。
ここからは、トラブルを防ぐエンディングノートの書き方と、デジタル遺品によるトラブルを防ぐための管理方法について解説します。
まず、手元にあるエンディングノートをご確認ください。
既にデジタル遺品に関する項目が設けられているノートであれば、素直にそこに書いておきましょう。
持っているノートがデジタル遺品に関する項目がない場合には、自分で一つ一つ項目を足して書いていかなくてはいけません。
少し手間のかかる作業になりますが、デジタル遺品について書き漏れのないように「SNSのアカウント」や「ネットバンクのID」といったように細かく書き分けてください。
デジタル遺品となるアカウントやID、パスワードなどは英数字の組み合わせが多いため、正しい字ではっきりとわかりやすく、誰が見てもわかるように書き記しましょう。
特に癖字が強い方の場合、「め」と「ぬ」や「I(アイ)」と「L(エル)」、「シ」と「ツ」など似た文字の判別がつきにくいことがあります。
デジタル遺品に関することを生前に書き残すと、死後とはまた違ったトラブルを生んでしまう可能性があります。
特に金銭にまつわるデジタル遺品の場合、IDとパスワードを一つの紙に書き残すことで、万が一エンディングノートが盗難にあった際その情報が抜き取られてしまうからです。
ノートの管理に不安がある場合には、同じページもしくは同じノートにIDとパスワードを書かず、どちらかを別のものに保存しておくようにしましょう。
例えばパスワードはノートに、IDやアカウントはスマートフォンやパソコンのメモ帳などに残しておくなどがおすすめです。
エンディングノートにデジタル遺品にまつわるすべてのことを書き記したら、デジタル遺品とノート、どちらも厳重な管理が必要となります。
将来デジタル遺品になるものと、エンディングノートは別々に保管し、その場所は配偶者又は子供以外には教えないようにしてください。
多くの人にデジタル遺品に関する保管場所が伝わらないよう、最低限の人にのみノートの場所を伝えておくのが鉄則です。
最後に、エンディングノートからデジタル遺品のデータが関係のない第三者に漏れないようにする方法についてご紹介します。
エンディングノートはデジタル遺品関係だけではなく、自分自身の個人情報をすべて詰め込んだものです。
もし悪意のある第三者の手にノートが渡ってしまうと、悪用され大きなトラブルへと発展してしまいます。
実際に紙に書いておいておくのが不安という方は、デジタルデータに残しておくことも可能です。
パソコンのメモ帳やWordといったのアプリケーションなどを活用するのも良いでしょう。
※デジタル遺品に関するデータが流出しないように、インターネットにつながるパソコンではなく外付けのハードディスクなどに作成したデータを保存しておきましょう。
実際に作成したエンディングノートの保管場所として、一番優れているのはどこなのでしょうか。デジタル遺品関連の保管場所として考えられる場所は本当に安全なのか見てみましょう。
エンディングノート自体には法的効力がないため、遺言書としての役割は果たせません。したがって、司法書士や弁護士といった法律家には預けることができません。
司法書士や弁護士に託す場合には、きちんとした遺言書である必要があります。
ならば貸金庫に、と思うところですが貸金庫には大きな落とし穴があります。
貸金庫を借りている本人が死亡した場合、貸金庫は凍結され、再び扉を開けるためには「法定相続人すべての同意」が必要となります。
法定相続人すべてですから、簡単に連絡が取れる人もいれば、もしかすると絶縁状態で全く連絡先もわからない人もいるかもしれません。
もし家族関係が複雑で、法定相続人すべての同意が得られなかった場合には折角作ったエンディングノートも使われぬまま終わってしまいますので、貸金庫は適切な保管場所とは言えません。
安心できる保管場所は、自宅内にある持ち運び不可能な大型の金庫でしょう。
盗難の心配もなく、また火災や地震などが起きて家が倒壊しても、大型の頑丈な金庫であればノートがなくなる心配もありません。
ただ、現代の日本で自宅に大型の金庫を置いている家庭は稀ですので、このためだけに購入するのは難しいでしょう。
自分の死後も家族が見つけやすく、かつ盗難の心配のない場所としておすすめしたいのが「自室内の鍵のかかるスペース」です。
例えば書斎のデスクや収納など、「盗難されにくいけれども遺品整理で必ず家族が触れるであろう」場所だと安心です。
ごちゃごちゃと整理されていない場所に隠したことで見つけてもらえない可能性も高くなってしまいますから、明らかに「大事なものが入っていそうなところ」に残しておきましょう。
このようにデジタル遺品の整理やエンディングノートの保管場所について考えてみると、改めて「生前に持ち物を整理しておくべき」だと強く感じた方も多いと思います。
デジタル遺品に関しては、今まで撮った写真や動画のデータをはじめ、あまり人には見られたくないデータをデジタル遺品として残さないようしっかり整理しておかなければと感じたでしょう。
また、自分の死後について思いを巡らせたとき、「大事なあの時計はどこにやったかな?」「そういえば使っていないものがずいぶん多くある」と気づきませんでしたか?
しかし身の回りのすべてのものを短期間自分だけで整理するのは到底無理ですよね。デジタル遺品となるデータは自分で管理するとしても、それ以外のものはプロに頼んで生前整理を行うのがおすすめです。
全国に生前整理を行っている業者はたくさんありますが、その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなど悪質な業者がいることも事実です。
オコマリでは、お客様に安心して生前整理を行ってもらうために、料金の見直しや業者の空き時間を活用するなどの工夫をすることで、業界最安値水準の料金を実現しました。もちろん、お見積り後に追加料金が発生することは一切ありません。
また、専門の相談員が親身になってお客様のご相談にのりますので、安心してご依頼頂けます。
問い合わせやお見積りはすべて無料ですので、お気軽にお問い合わせくださいませ。
デジタル遺品のトラブルは、デジタル化の広がりとともに増えつつある問題です。これから未来に向かう中で、デジタル遺品はさらに複雑化することが予想されます。
そんな中、残されたデジタル遺品について故人から何も知らされていない状態では、遺族も困り果ててしまいます。
デジタル遺品に関する事柄はエンディングノートにきちんと記しておき、トラブルを未然に防いでおくのも家族への愛情ではないでしょうか。
デジタル遺品や生前整理についてもっと知りたいという方はこちらの記事も参考にしてみてください。
遺品整理のことについて、わからないこと・不安なこと・他人には相談しづらいことなどおありかと思います。オコマリでは遺品整理について、予算・スケジュール・安心できる業者なのか、など様々なご質問に遺品整理に詳しいベテランのスタッフが親切丁寧にお答えし、お客様の不安を解消いたします。