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投稿日:2017年08月09日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
リハビリや介護は必要ないものの、生活が困難な高齢者の為の施設・養護老人ホーム。
自宅で1人暮らしではなく、支援スタッフがいる施設で生活できるのは安心ですが、気になるのが費用の問題です。
生活するには費用がかかるものですが、養護老人ホームではどのような費用がかかるのでしょうか。
今回は、費用の種類や費用の目安と共に、養護老人ホームの基本事項も合わせて解説していきます。
養護老人ホームとは、リハビリや介護の不要な、自立した高齢者の為の施設です。
自立しているなら家で過ごすことができるだろうとも考えられます。
しかし、高齢者の中には経済的に苦しかったり、生活環境に問題があったりする為、自立していても生活が困難な方もいるのです。
具体的に言えば、「家族のサポートがない1人暮らし」「貯金も年金も少なく、貧困」「住む場所はあるが、生活できる空間ではない」「家族が非協力的であったり、虐待がある」という例が挙げられます。
養護老人ホームは、そんな生活困難高齢者の為に、支援をしていく施設なのです。
少子高齢化社会が進む日本では、核家族が増加しています。
それに伴い、同居する家族がいない、配偶者との死別、未婚、など理由は様々ですが、65歳以上の一人暮らし世帯も増加する一方です。
身体的にも精神的にも、誰かの援助がなければ生活に不安が生じる高齢者。
見守ってくれる家族がおらず、老後破産してしまったり、ゴミ屋敷化してしまったり、ホームレスになってしまったり・・・と高齢者の1人暮らしが引き起こす社会問題も多くあります。
養護老人ホームは、65歳以上の生活困難者を救済する老人ホームです。
収入が少ないなどの入居条件も厳しく設けられていますが、生活ができない高齢者が、たくさんの費用をかけずに、生活支援してもらえる施設なのです。
養護老人ホームに入居するにあたって、一番気になるのが費用の問題です。
費用がない故に生活できず、困っている高齢者もいるのですから、養護老人ホームに入ってからの費用は払えるのでしょうか。
実は、養護老人ホームの費用徴収は入居者の対象収入に応じて決まっているのです。
対象収入とは、入居者の収入(年金など)から、税金や保険、医療費等の必要な費用を引いた額です。
では、実際費用徴収がいくらになるのか見ていきましょう。
入居者の年収 | 月額費用 |
0~27万円 | 0円 |
27万1円~28万円 | 1,000円 |
28万1円~30万円 | 1,800円 |
30万1円~32万円 | 3,400円 |
32万1円~34万円 | 4,700円 |
34万1円~36万円 | 5,800円 |
36万1円~38万円 | 7,500円 |
38万1円~40万円 | 9,100円 |
40万1円~42万円 | 10,800円 |
42万1円~44万円 | 12,500円 |
44万1円~46万円 | 14,100円 |
46万1円~48万円 | 15,800円 |
48万1円~50万円 | 17,500円 |
50万1円~52万円 | 19,100円 |
52万1円~54万円 | 20,800円 |
54万1円~56万円 | 22,500円 |
56万1円~58万円 | 24,100円 |
58万1円~60万円 | 25,800円 |
60万1円~64万円 | 27,500円 |
64万1円~68万円 | 30,800円 |
68万1円~72万円 | 34,100円 |
72万1円~76万円 | 37,500円 |
76万1円~80万円 | 39,800円 |
80万1円~84万円 | 41,800円 |
84万1円~88万円 | 43,800円 |
88万1円~92万円 | 45,800円 |
92万1円~96万円 | 47,800円 |
96万1円~100万円 | 49,800円 |
100万1円~104万円 | 51,800円 |
104万1円~108万円 | 54,400円 |
108万1円~112万円 | 57,100円 |
112万1円~116万円 | 59,800円 |
116万1円~120万円 | 62,400円 |
120万1円~126万円 | 65,100円 |
126万1円~132万円 | 69,100円 |
132万1円~138万円 | 73,100円 |
138万1円~144万円 | 77,100円 |
144万1円~150万円 | 81,100円 |
150万円以上の場合、(対象年収×0.9÷12ヶ月)+81,100円=費用徴収額
収入0円から設定されています。
費用は、収入が150万円以下であれば、月額費用も81,100円以下と、10万円もかからない費用で生活できます。
しかしこれは、もちろん自己申告ではありません。
養護老人ホームへ入居する際は、施設の窓口に直接申し込むのではなく、市区町村の福祉担当に申請します。
養護老人ホームに入居を希望する場合には、身近な所では地域包括支援センターへ相談してみましょう。
市区町村では、入居希望者の所得について調査が行われます。
税金等にどれくらいの費用がかかっているのかも分かるので、その後、入所判定委員によって健康状態などを加味して判定されます。
養護老人ホームに入居する際は、初期費用がかかりません。入居一時金が不要で、まとまった費用を用意しなくてもよいというメリットがあります。
基本的に介護不要な高齢者が入居できるので、介護にかかる費用もなく、高額になりがちなおむつの費用がかかる事もありません。
入居に際して衣類や洗面用具の準備は必要ですが、そもそも費用に困窮している場合は、新しい物を買わずに、初期費用をおさえ、月額費用に当てた方がよいでしょう。
養護老人ホームの月額費用は、先ほどお伝えした費用徴収基準の費用のみです。収入によって違いますが、0円~10万円程度の費用で済みます。
介護が不要なので介護サービス費用もかかりません。月額費用には生活に関する費用、食事の費用も含まれています。
養護老人ホームの入居者は、ホームレスであったり、前科者である事が理由でどの地域でも平和に暮らせない方だったり、虐待を受けていたり、家がゴミで溢れかえっていたりと、入居前に健康で安全安心な暮らしをしていない方も多くいます。
自ら入居相談をする方ばかりでなく、家から異臭を放つなどして近隣の住民から被害を訴えられ、入居する事になった方もいます。
費用も安く、食事や健康サポートもしてもらえるなら、単純に考えて養護老人ホームへの入居希望は、殺到していそうな気がします。
しかし、養護老人ホームは、入居したいからと言って簡単に入居できるわけではありませんでしたね。
市区町村の判定があって初めて許可されるのです。
では、入居相談をする前に、どんな条件があるのか、確認してみましょう。
年齢 | 65歳以上 |
介護度 | 自立 |
期間 | 自宅で生活できるようになるまで |
経済状態 | 住民税非課税で収入の低い高齢者多数 |
環境状態 | 心身に不安、障害がある、生活環境が悪い等 |
養護老人ホームに入所する為には、要介護認定を受けていると対象外になってしまいます。
介護には費用がかかるので、費用をおさえる為にも入所したいところですが、養護老人ホームに介護サービスは付帯していません。
万が一、入所してから介護が必要になった場合は、通所介護や訪問介護を利用するなど、生活と介護の施設を別々に利用しなければなりません。
いくら養護老人ホームでの生活費用が安くても、別の介護サービスにも費用を払うとなると、2施設分の費用が必要になる可能性もあります。
生活費用を頼れる家族などが見つかった場合は、介護サービス付き施設で生活する事も検討してみましょう。
寝たきりなどで介護度が高くなると、退所も余儀なくされます。
養護老人ホームでは、終身制ではありません。
一定期間は入居できますが、目標は施設外での自立した生活ができるようになる事です。
もちろん、家族からの虐待や、精神的障害があるなどして、すぐに自宅復帰するのは難しいという方もいます。
しかし、入居対象者に多い、元々家がない状態で暮らしていた方や、年金もなく生活保護を受けている方は、養護老人ホームでの入居期間中に、スタッフの支援を受けながら、社会復帰を目指します。
養護老人ホームへ入居する為には、市区町村から入所判定委員によって審査されます。
基本的には、住民税非課税世帯の方が対象となります。
入居以前は、このような生活状態であった事が例に挙げられますが、該当する方が全て養護老人ホームに入居できるかと言えば、一概にそうとは限りません。
養護老人ホームの入居者は介護の必要がない事が条件なので、介護職員がいません。代わりに、生活支援を行う支援員や、生活相談員がいます。
医師や看護職員もスタッフとしているので、健康管理のサポートをしたり、不安な点を相談したりする事もできます。
今までは生活に不安ばかり抱え、誰にも相談できないでいた入居者に対し、今後自分自身の力で生活していけるような、サポートをしています。
養護老人ホームでは、食事・入浴などの基本的な生活をしているだけではありません。
生活相談や、心の栄養としてレクリエーションや趣味の活動時間もあるので、生活面以外にも楽しむ事へのサポートが行われています。
体を動かしたり、細かい作業を行ったり、集団生活で人との繋がりを持つ事で、生活困難者の社会復帰を目指す生活スタイルが考えられています。
特別養護老人ホームを併設されている事も多いので、様々なスタッフが常駐している事で、常に入居者にとって頼れるサービスを提供する事ができます。
入居者の生活支援を行う養護老人ホームですが、入居基準を満たしている高齢者にも、入居措置を行わない自治体があるのも現状です。
ホームレスや生活保護受給者が増加する一方、行政の財政難で思うように養護老人ホームへの高齢者の受け入れができない市区町村もある為です。
収入や環境が審査され、入居条件の厳しい施設のはずですが、自治体側に支援を必要とする高齢者全てを受け入れられない理由があるのは残念な事です。
実際は、費用をかけたくない高齢者の為ではなく、どうする事もできない生活困難高齢者が、最後に頼れる施設が養護老人ホームである事を理解しておきましょう。
養護老人ホームへの入居審査を通過した場合、一定期間は現在の住まいを空ける事になります。
最終的には自宅へ戻る事が前提とはなりますが、長らく家を空ける可能性も考え、まずは周囲の整理を行いましょう。
養護老人ホームにも、生活に必要な物は揃っていますが、洋服や下着、パジャマなど、用意できるものは持っていきましょう。
特に気に入っている室内着などをもっていれば、慣れない養護老人ホームでも、少し気分を明るくする事ができるかもしれません。
細かい持ち物の詳細に関しては、養護老人ホームごとに違いもありますので、入居前に直接確認しておきましょう。
養護老人ホームに入居する方の中には、相談したり頼れる家族がいなかったりする方もいるでしょう。
そんな方におすすめなのが、自分の意志をはっきりさせると共に、いままでの人生の整理をする為に、エンディングノートです。
エンディングノートは遺書ではありません。軽い気持ちで書き始めても良いのです。
養護老人ホームへの入居などを機に、終活の一環として、自分の身にいつ何が起こっても安心できるようエンディングノートを作成し始める方も多くいます。
内容は自分年表を書いたり、親族やお世話になった人をメモしたり、自身の葬儀への要望を書き留める事もあります。
ノートを作る事で、自分自身の心の整理もできますし、意思表示として書き始めてみるのもおすすめです。
歳を重ねると、いつ自分の身に何が起こるか分かりません。
養護老人ホームへ入居する機会に、生前整理を行ってみる事をおすすめします。
生前整理とは、生前に遺品整理を行う、大掃除のようなものです。
もし自身が亡くなってしまった場合、現在の住まいにある品々は、そのままでも良いのでしょうか。
相続に関わるもの、大切な方に渡したい物、誰かに見られたくない物・・・長年の住まいには様々な思いの品があるでしょう。
最近では、終活として生前整理を行い、亡くなって自分で手をつけられなくなる前に、思い出を振り返りながら生前整理を行う高齢者が増えてきています。
もし、自身で作業するのが困難な場合、家族や周囲の人に助けを借りられない場合、生前整理のプロに作業を依頼する事もできます。
全国に生前整理業者は9,000社以上あると言われています。その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなどの悪質な業者がいます。
この記事を執筆しているオコマリでは、お客様に安心して生前整理を行ってもらうために、全国一律料金で追加料金一切ナシの定額パックプランを業界で初めて提供しています。
部屋の間取り別で料金が決まっているため、明瞭会計で安心です。
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養護老人ホームは、経済状況や生活環境に問題のある高齢者が、少ない費用で生活支援を受けられる施設です。
支援をうけながら生活する環境があり、費用も0円~と低額です。魅力的な施設に思えますが、入居審査が厳しい事も、入居者の多くが不安定な暮らしをしていた事も分かりました。
日本には、多くの生活に不安をかかえた高齢者が存在していますが、様々な理由で不安を解消できないまま、苦しんでいる方もいます。
養護老人ホームは、そんな方々の生活に手を差し伸べる事ができる、救いの場所でもありますが、自治体の費用的な問題から入居を渋る養護老人ホームがあるのも現状です。
今回ご紹介したような基本的な入居基準や費用の目安はあっても、実際本当に生活環境に不安をかかえている場合は、例外もあるかもしれません。
自分自身や家族が悩んでいたり、近所に気になる高齢者の方が住んでいる場合は、まずは役場や地域包括支援センターへ相談してみましょう。
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