介護福祉施設とは

老人ホームやグループホーム、介護施設など、高齢者が利用できる施設は数多くあります。

今後はさらに高齢化が進行すると予想されているため、その重要性は日々増しているといえるでしょう。

様々な施設があるため、利用する際には選択肢が増えるというメリットがありますが、反対に施設ごとにどのような違いがあるのかが分かりにくいというデメリットもあるのです。

今回はそんな施設の1つである、介護福祉施設の特徴や費用などについて見ていきます。

介護福祉施設の特徴

まず介護福祉施設の特徴を見てみます。介護福祉施設は介護老人福祉施設とも呼ばれます。

要介護者が入所できる施設であり、施設内では介護士による入浴や食事などの日常生活における行動をサポートしてもらえます。

また栄養士、生活相談員なども設置されており、健康管理や療養なども行われ、多方面からサポートをしてもらえる施設となっています。

一般的には、「介護福祉施設＝介護老人福祉施設＝特別養護老人ホーム」という風に解釈されることが多いです。

したがって、対象者としても要介護3〜5の人が対象になります。

介護福祉施設には様々な種類がある？

一言で介護福祉施設といっても、じつは様々な種類があります。

まず利用の仕方には3種類あります。

介護福祉施設内で生活をしながら様々なサポートを受ける方法、つまり入所する方法です。

また30日以下の短期間だけ宿泊をする方法や、毎日自宅から通って施設でサポートを受けるデイサービスという方法もあります。

つまり利用者がどのような状態か、どのように利用したいかを踏まえたうえで、利用方法を決めることができるということです。

先に述べたように、「介護福祉施設＝特別養護老人ホーム」というのが一般的なため、「入所する」という形式が一番多いのが現実です。

しかしながら、介護福祉施設によってはデイサービスを提供していたりするので、各施設に問い合わせてみるのが一番だと思います。

介護福祉施設では部屋のタイプが複数存在する

また部屋にも複数のタイプがあります。

完全にプライベートな空間で生活できる個室はもちろん、複数人が共同で生活する、いわゆる大部屋と呼ばれるタイプがあります。

また特徴的なものとして、居室は個室となっており、共同スペースが約10部屋に1つ設置されているユニット型と呼ばれるタイプがあります。

この共有スペースはトイレや浴室、キッチンなどが含まれています。

このように施設内でどのように生活したいかという利用者の意思を尊重しながら利用することも可能なのです。

介護福祉施設の費用は？

そんな介護福祉施設ですが、費用はどのくらいかかるのでしょうか。

通常の施設に入所する際には入所時の一時金が必要となる場合があり、これが高額になることもあります。しかし介護福祉施設では、入所時の費用は掛からない場合が多いです。

そして毎月料金を支払うことになりますが、月額は8万円〜15万円ほどとなっています。

これは介護福祉施設の設備やサービス内容によって左右されますし、先ほど書いた居室のタイプによっても料金が変わります。

居室での料金の違いについては、個室よりもユニット型の方が高くなっています。

また費用の部分で、介護保険が利用できるのかは利用者もその家族も気になるところです。

介護福祉施設では、介護保険を利用できる部分とできない部分があります。

介護保険を利用できるもの

介護保険が利用できるものとしては、食事、入浴や排泄などのサポート、健康管理などが挙げられます。

食事に介護保険が利用できることを不思議に思うかもしれませんが、介護福祉施設の場合は栄養士によって献立が考えられているため、介護保険の利用範囲に含まれるのです。

介護保険を利用できないもの

介護保険が利用できないものとしては、居住費や日常生活における消耗品など、介護とは直接関係のない部分が挙げられます。

食事についても食材費は介護保険が利用できません。

また消耗品は介護保険が利用できないものの、おむつは介護にかかわる部分ということで利用できます。

介護福祉施設に入所する際には、どのくらいのサービスを受けてどのくらいの料金になるのかを、事前に把握しておくことが大切です。

介護福祉施設のメリットとデメリット

ここで介護福祉施設のメリットとデメリットを見てみましょう。

介護福祉施設のメリット

介護福祉施設のメリットはやはり料金が比較的安価である点でしょう。

最近は住居を購入するタイプも増えていますが、当然購入に費用が掛かるため高額になります。

しかし介護福祉施設は月額料金を支払う上、介護保険も適用されるため、それほど負担は大きくなりません。

また複数ある利用方法や居室のタイプから好みに合わせて選べるというのも、快適に生活するうえで重要なポイントでしょう。

介護福祉施設のデメリット

このようなメリットはあるものの、デメリットもあります。

介護福祉施設はあくまでも介護を行う場です。

そのため介護福祉施設に入所後、万が一病気にかかってしまい、症状が重くなってしまうと、施設を退所して病院に転院することになります。

もし病気にかかる可能性が高く、病院に転院したくないのであれば、その他の施設を選んだ方が良いでしょう。

介護保険施設とどう違う？

ここまで介護福祉施設がどのようなものかを見ていきました。

そんな介護福祉施設と似た名前の「介護保険施設」というものがあります。多くの人は介護福祉施設と介護保険施設の違いに頭を抱えているようです。

ではこの2つにはどのような違いがあるのでしょうか。

そもそも介護保険施設とは大きな括りの名前です。その中には老人保健施設やグループホーム、短期入所療養介護、通所介護などが含まれています。

そして介護福祉施設も介護保険施設に含まれているのです。

また上で挙げた老人保健施設やグループホームは入所型であり、短期入所療養介護や通所介護などは在宅型と、タイプが異なります。

そんな中で介護福祉施設は、入所型と在宅型の両方を利用できるため、介護保険施設の中でも特殊な例と言えそうです。

介護福祉施設に入所する前に

介護福祉施設に入所することになれば、新しい住居に住むことになるわけですから、引越しをすることになります。

もちろん介護福祉施設にある程度の所持品を持ち込むことはできますが、あまり多くの物は持っていけませんし、スッキリとしない生活になってしまいます。

また、万が一に備えて元気なうちに生前整理を行っておくと、家族にも負担をかけることはありませんし、安心して介護福祉施設での生活を送ることができます。

生前整理は、本当に必要なものだけを持って、快適に生活するためにも良い手段となります。

生前整理を行う

では生前整理はどのように行えばよいでしょうか。

最も手軽な方法は、やはり自分自身の手で行うことです。費用も掛かりませんし、自分のペースで行うことができます。

しかし持ち物の中には大きなものもあるでしょうし、介護福祉施設への入所までに時間がないということもあるでしょう。

そういった場合には生前整理・遺品整理業者に依頼をして、サポートしてもらいながら生前整理を行うことがおすすめです。

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