故人が使っていた遺品や収集していた価値のありそうな遺品などでも、遺族が全く使用しないのであればどうやってそれを手放すのが最善なのか迷いますよね。

捨てるのは心情的に難しい、かといって使ってもらえる人を自分の手で探すのは一苦労です。

そんな時利用したいのが、「遺品でも買取してくれる業者」です。

しかし何の知識もなく買取業者に依頼してしまうと、後々思わぬトラブルに発展してしまったり、遺品を安い価格で買取されてしまうことも少なくありません。

今回は、なるべく高く遺品を買取してもらうための方法と、業者に買取を依頼する際の注意点についてお話しします。

目次

そもそも遺品とはどんなもの?

遺品

遺品とは、故人が生前に使用していた全ての物を指す言葉です。

更に遺品は「遺産になるもの」と「遺産にならないもの」の2つに分類することができ、買取してもらえる遺品は遺産ということになります。

このお金に換えることが出来る遺品は、相続人全員で協議の上処分する必要がありますので、まずはその区分を良く知り、遺品を仕分けすることが大切です。

始めに、遺品が遺産になるものとならないものについて、その内容を詳しく解説していきます。

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遺品とは

遺産にならない遺品

遺産にならない遺品は、故人に宛てられた手紙や故人の所有する写真、手帳、日記など「買取不可能なもの」です。

遺族には価値のあるものでも、他人から見るとほぼ必要のないものですから、遺産分割の協議に於いても加味する必要のない遺品だと言えます。

しかし、中には他人であるにも関わらず「亡くなった人の日記を買取たい」という人も存在するようです。

金銭が発生する遺品となればこれも遺産分割に影響するでしょうから、日記の売却を考えている場合には、その前に相続人全員と協議をする必要があるでしょう。

買取可能な遺品は遺産になる

遺産になる遺品とは、一言でいうと「動産」です。

遺産と言えば一番最初に思い当たるのが家や土地などの不動産ですが、持ち運び可能な資産を動産と呼びます。

そして、預貯金や株式など簡単に遺産と考えられる動産以外にも、美術品や骨董品、貴金属といった買取可能な価値のある遺品も遺産となりますので、勝手な形見分けによる遺品の分配・買取査定からの売却はやめましょう

買取してもらえる遺品にはどのようなものがある?

買取してもらえる遺品

貴金属類など、見た目に価値があると解る遺品は確実に買取してもらえることが予想できますが、故人が趣味で集めていたものは価値のある遺品なのかどうか、素人には判断が付きにくいものもあります。

ここからは買取できる遺品の例と、逆に買取が難しい遺品の例をご紹介したいと思います。

買取できる遺品の代表例

まずは素人でも比較的容易に「これは価値がある」と判断できる、買取可能な遺品について5つご紹介します。

ブランド物

ブランド物は買取可能な遺品ですが、ブランド物だからと言ってすべての遺品に価値があり、買取をしてもらえるわけではありません。

有名ブランドのアクセサリーでもデザインの古い遺品は買取金額が下がりますし、洋服やスカーフなどの布製品はほとんど価値がなく、古着と同程度の買取価格になることが殆どです。

一方、昔からデザインが変わることのないブランドバックや財布などは状態が良いものであれば高値の買取査定が付くこともあります。

故人が気に入って使っていた遺品であれば、使い込まれて買取価格も低くなることがありますので、一概に「このブランドのこの年代だからいくら」というように買取査定することは難しいでしょう。

貴金属類

貴金属類も、その使用頻度や状態によって買取価格が大きく左右される遺品です。

男性のブランド物の時計などは、古くて状態のいいものであればヴィンテージ的な価値が付加されることもあります。

女性のアクセサリーは年代によってデザインに流行がありますが、宝石であればルビーやエメラルドなどが近年価格上昇の傾向にある為、ある程度の大きさのある石であれば買取価格が高額になることが予想されます。

骨董品

骨董品は、見るからに価値がありそうに見えるものや故人が生前に「これは価値のある骨董品」と言っていたものでも、実際にはほとんど価値がない遺品もあるので、買取査定には注意が必要です。

逆に、本当は高価買取が可能であるのに、その知識がないとみて遺品である骨董品を買い叩く古物商も存在します。

骨董品を買取してもらう場合には、故人が生前から取引のあった信頼のおける古物商に買取・査定を依頼した方が良いでしょう。

美術品

贋作やレプリカではなく、本物の美術品ということがわかっている、歴史的価値もある遺品であれば買取価格が高くなるのは明白です。

しかし、本物だと偽り贋作をつかまされていることもあり、美術品も骨董品と同じく買取査定には注意が必要な遺品です。

更に注意したいのが、当時の買取価格よりも現在の価値が上昇または下降している場合です。

当時いくらで故人が買取ったのかを知っている場合でも、現在もその買取価格であると思い込まないほうが良いでしょう。

骨董品と同じく、詳しく美術商に買取査定をしてもらい、現在の価値を確かめてから売却または相続するようにして下さい。

古書

故人が古書を集めていた、古くから本を集めるのが好きで蔵書が沢山あるという方であれば、こちらも買取査定してもらいましょう。

古書は年数が経てば経つほど買取査定額が上昇するものもあり、故人が買取った時よりも価値が上がっている可能性があります。

年数で価値が上がる古書としては、古くからの巻物、古地図、和とじ本など希少性があり歴史的価値のあるものが挙げられます。

これらは一見するだけでその価値が素人目にも解りますが、絶版本や専門書など知識がなければその買取価格が解らない古書もあります。

古書も骨董品や美術品と同じく、価値がきちんとわかるお店で買取査定をしてもらいましょう。

買取の判断が難しい遺品の代表例

買取判断が難しい遺品に悩む夫婦

遺族としてはこれは買取してもらえるだろうと判断したものでも、現実には買取が難しい遺品も存在しています。

買取が難しい遺品、その理由と買取してもらうためのポイントをご紹介します。

家具

ダイニングセットやリビングセットなど大型の家具はリサイクルショップで買取をしてもらえる可能性もありますが、古く傷が多いものは値がつかずに粗大ゴミとなってしまうこともあります。

歴史的な価値がありそうな和ダンスなども、状態が悪ければ買取されずにただのゴミと判断されてしまうこともあります。

大型家具は安易に買取価格がつくと考えていると、逆に処分料が掛かってしまうことがある遺品ですので注意しましょう。

家電

リサイクルショップで簡単に買取してもらえそうな家電も、その年数と状態によって粗大ごみとなってしまう可能性がある遺品です。

特に冷蔵庫やテレビは現在と昔では安全基準や性能が異なる為、リサイクルショップで買取を拒否されることも少なくありません。

確実に買取してもらえる家電は、故障がなくて購入から5年以内のものです。

テレビ・冷蔵庫・洗濯機・パソコンなどの遺品が買取してもらえない場合、処分料を支払い、家電店で処分してもらう必要があります。

また、忘れがちですが古い携帯電話やスマートフォンも買取してもらえる遺品です。特に最新のスマートフォンであれば買取価格も高くなるでしょう。

ただし、デジタルデータが残っている場合にはデジタル遺産・デジタル遺品として取扱に気をつけなければいけません。

買取をしてもらう前に、データの取り出しや削除をするようにしましょう。

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デジタル遺産はどう処分する?

楽器

高価買取してもらえる楽器の代表と言えばピアノですが、買取業者によってピアノを運び出すための費用などが異なることから、なるべく高値で買取査定してほしい場合には数社に見積もり依頼するのも手です。

その他、トランペットやサックスなどの金管楽器をはじめ、エレキギターやアンプも買取対象です。

このような小型楽器の遺品は、リサイクルショップでも買取査定してくれます。

本・コミック・CD・DVDなど

古書ではなく最近の本やコミック類は、その状態によっては買取金額がほとんど付かないものもあります。

買取してもらえなかった本は紙類のゴミとなってしまいますが、面倒でなければ個人売買するという方法がおすすめです。

フリーマーケットやオークションサイトなどに出品してみると、元々その本を探していた人が買取してくれることも有ります。

その他考えられるもの

車や着物も、買取してもらえるのか判断が難しい遺品です。

着物は特に、古さだけではなく生地の質、帯や帯留めなどの付属品もその価値はピンからキリまでありますから、なるべく価値の解る業者に買取査定をしてもらいましょう。

車であれば、懇意にしている自動車販売会社に売った方が買取査定も高くなる可能性があります。

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遺品整理で買取を依頼する時のポイント

なるべく高く遺品を買取してもらうための5つのコツ

遺品を高く買取してもらって喜ぶ主婦

買取してもらえそうな遺品を選別出来た後は、なるべく高く買取査定されるようにちょっとした工夫を施してみましょう。

少し手間はかかりますが、出来るだけ遺品を高く買取してもらうための5つのコツを伝授します。

遺品の買取を高値にするコツ1 – 付属品や説明書・箱の添付

特に電化製品は、その商品の付属品や説明書の添付によって買取価格が高くなります。

小型家電であれば、購入時の箱があれば尚良いでしょう。

買ったばかりのものなら、保証書も探し出して付属してください。保証があるのも高価買取のポイントです。

遺品の買取を高値にするコツ2 – 綺麗に磨く

どんなものでも、ほこりが被ったままでは買取査定額も低くなりがちです。

売りたいものは綺麗に磨いて、少しでも見栄えを良くして下さい。

遺品の中でも特に貴金属類は、買取価格を高くするためにピカピカにしておくことをお勧めします。

遺品の買取を高値にするコツ3 – オークションの活用

マニアが欲しがるような遺品の場合には、買取業者に依頼するよりもネットオークションに出品した方が高く買取してもらえることがあります。

買取業者に買取を依頼した場合にも、その金額に納得がいかなければ現在ネットオークションでいくらの値がついているのかを調べてみて下さい。

その金額を基にもう一度査定してもらうようにすると、最初の提示額よりも高値で買取してもらえる可能性があります。

遺品の買取を高値にするコツ4 – 遺品整理業者のみに頼まない

遺品の買取は一般のリサイクル業者では取引してもらえないと考えてしまったり、手間だからと遺品整理業者にそのまますべて買取または廃棄してもらうという人もいるようです。

しかし、遺品整理業者はすべての遺品について正しい買取価格を提示してくれるわけではありません。

その為、実際の買取査定価格よりも買取額が安くなってしまい、骨董品などの価値に気づかずゴミとして処分してしまうこともあるかもしれません。

遺品を少しでも無駄なく買取してもらいたい時には、面倒でもそれぞれの遺品について専門の買取業者に査定してもらうようにしましょう。

遺品の買取を高値にするコツ5 – 金は買取専門業者へ

金を始めダイヤモンド・宝石などの遺品は、専門の買取業者で売却しましょう。適正な買取価格での取引が望めます。

また、遺品のアクセサリー類に金が含まれている場合、アクセサリーとしてリサイクル業者に買取をしてもらうよりも、金として金買取業者に売却した方が高値が付くこともありますので、念のため両方に買取査定を依頼するのがおすすめです。

遺品の買取の際に気を付けたい3つのポイント

遺品の買取で気をつける点

最後に、遺品買取の際に気を付けたいポイントを3つご紹介します。

遺品を買取してもらう時には、以下の点に気を付けて遺品買取業者やリサイクル業者だけではなく身内とのトラブルも避け、スムーズな遺産分割を行いましょう。

ポイント1 – 遺品買取で得た遺産の分割方法

まず、遺品を買取してもらう前にその売却で得た資産をどのようにして分割していくのか、相続人全員が納得する方法を模索しなければいけません。

遺品を遺産として分割する方法としては、以下の3ついずれかを選ぶことになります。

遺品買取後に現金で分割

全く不公平なく遺産を分割したいのであれば、すべての遺品を買取ってもらった後に現金を相続人で分配するという方法が良いでしょう。

この分割方法のメリットは「どこからも不満が出ないほどに遺品を公平に分配できる」事です。

しかしデメリットとして、「経年で価値の出る遺品をすぐ売却するのは勿体ない」という面もあります。

遺品の中にアンティーク製品や歴史的価値のあるものがあれば、この遺産の分割方法は難しくなってしまうでしょう。

遺品買取前に現物で分割

遺品の価値を査定してもらい、その価値が明確になれば遺品を現物で分割することも可能です。

相続人全てが納得できるのであれば、1円単位まで細かく遺品を分割をする必要はありません。

相続人だけで分割協議をするよりも、後々の紛争を避けるために遺品分割時はできれば弁護士や司法書士に立ち会ってもらった方がいいでしょう。

この場合のメリットは「その遺品を大切にしたい(売却したくない)という相続人の気持ちを尊重できる」ことです。

デメリットとしては、将来的にその遺品の価値が上がった時に「相続の不公平感から後で揉め事が起きやすい」ということが挙げられます。

遺品を売却せず代償分割

こちらは少しややこしい遺品の分割方法になります。

相続人のうち、ある一人がどうしても相続したい遺品があるのに、その遺品を分割することが難しくまた価値も高いといった際に使える遺産分割法です。

一旦遺品の価値を査定し、遺品を相続した人が残りの相続人にその価値の分を現金で支払う、これを「代償分割」と呼びます。

遺品の代償分割を行う時に注意したいのは、税金です。

代償分割の方法と金額を遺産分割協議書に明記しないと、ただの贈与とみなされ贈与税が発生する可能性があります。

間違いがないように、代償分割を行う際にも弁護士や司法書士立会いの下で行いましょう。

ポイント2 – 遺品買取で得た遺産分割で揉めた時は

ここまでも解説した通り、いくら「形見」と同じ遺品であっても、買取してもらった後お金になれば遺産へと変わりますから、そこから遺品の分配で揉めてしまうこともあるでしょう。

遺品・遺産相続による争いは珍しいことではありませんが、出来るだけ避けて通りたいものですよね。

遺品を買取してもらった後、思っていたよりも買取価格が高額であった場合、争いを避けるためにもすぐに法律家に遺産分割に関する相談をしておいた方がいいでしょう。

すでに遺品・遺産相続で揉めてしまっている、関係がこじれてしまっているのなら裁判所にて調停員立ち合いのものと、遺産分割の調停を行うという方法もあります。

身内だけで話し合いを続けても時間がかかるだけというのは良くあることですから、なるべく早い段階で第三者を話し合いに入れるのがベターです。

ポイント3 – 遺品の買取時は業者をしっかり選ぶ

遺品の買取時の業者

遺品を買取してもらうことを決めたら、業者をしっかり選ぶようにしましょう。

高く買取してもらうコツの箇所でもお伝えしましたが、遺品の買取は各専門業者に依頼する方が良いでしょう。

遺品整理業者はあくまでも遺品を整理するのが仕事であって、必ずしも遺品全てを正しく鑑定できる能力を持っているわけではありません。

実際にはとても歴史的価値のあるものでも、気づかずに粗大ごみとして処分してしまうという可能性があります。

もちろん遺品整理業者の中には、買取に力を入れており、適正な価格で買取をしてくれる遺品整理業者があることも事実です。

どうしても遺品整理業者に買取を依頼したいのであれば、WEBサイトをチェックして、その遺品整理業者が買取に力を入れているか確認するようにしましょう。

「遺品を買取してもらう時のコツと注意点」まとめ

買取待ちの遺品たち

いかがでしたでしょうか?今回は遺品の買取について、「遺品とはなにか」「買取してもらえる遺品とそうでない遺品の違い」「遺品の買取を高くしてもらう方法」「遺品を買取してもらう時に注意すべきこと」についてお伝えしてきました。

遺品の買取には、相続人の間でも賛否両論あるでしょうが、故人が生前使っていたものをまだ使ってくれる人がいるというのは複雑な反面、嬉しいことでもあります。

様々な注意点をクリアし、買取してもらう遺族も、買取業者も満足できる取引が出来ると良いですね。

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