オコマリブログ - 身近なお困りごとを解決します。
投稿日:2017年05月03日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
孤独死について考えたことはありますか?
なぜ孤独死が起きてしまうのか、どうすれば防げるのか、自分は孤独死しないだろうか、など考え始めるとどんどん怖い方向へ考えが進んで、考えるのを止めてしまいたくなります。
孤独死については全国で調査されていて、いろいろな統計も出ています。
何歳であっても孤独死にいたる可能性はありますが、今回はその中でも特に問題になっている高齢者の孤独死について紹介していきます。
孤独死に対しての定義は内閣府の高齢社会白書によれば「誰にも看取られることなく息を引き取り、相当期間放置される」という状態をさします。
孤独死という言葉が新聞に登場したのは昭和50年代(1970年代)以降です。
しかし、だれにも気が付かれず亡くなっていたという報道は明治時代からあったそうです(出典:「Core Ethics vol.7」2011立命館大学大学院先端総合学術研究科論文『孤独死報道の歴史』小辻寿規・小林宗之)。
1970年代の報道では、「孤独死は、人口が少なくて孤立している過疎地だから起きる現象だ」という報道が多かったのです。しかし、後年になって都市部でより多く起きる現象だという認識に変わってきました。
NHKでは、2000年にクローズアップ現代で「どう防ぐお年寄りの孤独死」という題名で孤独死をとりあげ、2010年にはNHKスペシャルで『無縁社会~無縁死3万2千人の衝撃~』という特集を放送して大きな社会問題と認識されるようになりました。
東京23区内での一人暮らしでかつ65歳以上の高齢者が自宅で亡くなった件数は以下の通りです。
年 | 人数 | 年 | 人数 |
---|---|---|---|
平成14年(2002年) | 1,364 | 平成21年(2009年) | 2,194 |
平成15年(2003年) | 1,451 | 平成22年(2010年) | 2,913 |
平成16年(2004年) | 1,669 | 平成23年(2011年) | 2,618 |
平成17年(2005年) | 1,860 | 平成24年(2012年) | 2,727 |
平成18年(2006年) | 1,892 | 平成25年(2013年) | 2,733 |
平成19年(2007年) | 2,361 | 平成26年(2014年) | 2,885 |
平成20年(2008年) | 2,211 |
【参考・参照サイト】東京都検察医務院発表データ
高齢者は賃貸物件を借りにくい傾向にあります。
その中で、全国にある公営住宅とUR高齢者向け賃貸は比較的入居しやすいのですが、孤独死の恐れが高い人が入居しやすい物件でもあり、それらの物件での孤独死の増加につながってしまっています。
孤独死してもいい、と考えている人がいるとします。
誰にも頼りたくないから一人暮らしでいい、家族と仲が悪くて連絡をとりたくないから、誰に看取られなくてもいい、一人は気楽でいいから平気、死んだあとのことなんか知らない、と思っているのかも知れません。
しかし、孤独死は、ただ誰にも看取られない死ではありません。死後に時間がたって発見されることなのです。
孤独死にいたる原因はいくつか指摘されています。孤独死は孤立死とも呼ばれています。
厚生労働省や内閣府は「孤立死」という言葉で統一しています。
孤独死=孤立しているひと、という意味に捉えられがちです。しかし果たして、「孤立している」とはどういう状態なのでしょうか。
高齢社会白書による全国の60歳以上を対象とした統計によるデータです。以下が孤立している状態で孤独死にいたる原因です。
では次に、内閣府の高齢社会白書による統計を見てみましょう。
単位=% | 単身者 | 夫婦のみ | その他世帯 |
---|---|---|---|
1週間に1回未満の男性 | 7.5 | 1.9 | 0.8 |
1週間に1回未満の女性 | 4.9 | 1.6 | 0.9 |
1週間に1回の男性 | 3.8 | 2.4 | 1.0 |
1週間に1回の女性 | 3.7 | 1.4 | 0.2 |
2~3日に1回の男性 | 17.5 | 4.1 | 3.9 |
2~3日に1回の女性 | 13.4 | 4.4 | 3.3 |
単位=% | 単身者 | 夫婦のみ | その他世帯 |
---|---|---|---|
付き合いはほぼない男性 | 17.4 | 4.3 | 4.2 |
付き合いはほぼない女性 | 6.6 | 6.1 | 3.6 |
挨拶する程度の男性 | 46.5 | 49.1 | 49.0 |
挨拶する程度の女性 | 32.5 | 39.2 | 41.5 |
親しくしている男性 | 36.0 | 46.6 | 46.8 |
親しくしている女性 | 60.9 | 54.7 | 54.9 |
単位=% | 単身者 | 夫婦のみ | その他世帯 |
---|---|---|---|
男性 | 20.0 | 1.7 | 0.8 |
女性 | 8.5 | 2.2 | 0.3 |
以上の統計から、孤独死になりやすい高齢者の特徴は、ずばり「独身の一人暮らしの男性高齢者」です。
独身の一人暮らしの男性の孤独死にいたる割合は女性の2倍以上です。
男性は退職後に社会から距離ができてしまう方が多く、ご近所づきあいをするのが苦手な人や、そもそもマンションやアパートで人間関係が希薄な場合は、気が付いたら何日も声を出していなかったという状況に陥りがちです。
そういう方が脳梗塞などの病気で倒れても、周囲に気が付かれないことが多く、早く手当をすれば助かった、というケースもいくつか報道されています。
また、大規模災害で突然家族と離れ離れになる、あるいは一人だけになってしまった場合は、男女の別なく孤独死が増えてしまいます。
この場合は、今まで親しかった身内や知人から離れてたった一人になったという絶望感や高齢になってからの慣れない住居・環境によりストレスが拍車をかけて、急激に体調を崩したり楽しいことがなくなったりすることが原因になっています。
孤独死を避けるためにはどうしたら良いのでしょう。ここではいくつかの方法をお伝えしたいと思います。
厚生労働省が発表している「孤立死防止対策取組事例一覧」には全国でどういう取り組み方をしているのかというのが詳細に記載されています。
各自治体によって取り組んでいるサービスが違いますので、お住まいの市役所などの高齢者関係の窓口に問い合わせをしてみると良いですね。
要介護認定を受けていれば、介護サービスを受けることができます。
要介護認定は1~5まであり、その度合いによっても受けられるサービスが違います。介護保険を使うこともできます。
要介護認定を受けていない場合は、行政の提供するサービスを受けることができないので、自力での孤立化しない対策が必要になります。
民間での見守りサービスを提供しているのは、郵便局・警備会社・お掃除業者などがあります。また。見守りサービスに特化した業種もでき始めました。
このサービスには介護保険は適用されませんので、すべて自己負担となります
介護保険がきかないので、ご家族の予算にあった、希望するサービスが受けられるものを探してみてくださいね。
これまでは、孤独死をさせないためにどうするかを書いてきました。
しかし、孤独死をさせないようにしたくても、ご本人が人付き合いは嫌いで、誰の世話にもなりたくない、ほっておいてくれ、と周囲が差し伸べる手を拒絶していると、ますます孤独死のおそれは強くなっていきます。
都市再生機構が運営する賃貸住宅でおきた、孤独死数の推移の統計があります。
平成20年(2008年) | 65歳以上 89人 | 65歳未満 65人 |
平成21年(2009年) | 65歳以上 112人 | 65歳未満 57人 |
平成22年(2010年) | 65歳以上 132人 | 65歳未満 52人 |
平成23年(2011年) | 65歳以上 131人 | 60歳未満 69人 |
平成24年(2012年) | 65歳以上 157人 | 60歳未満 63人 |
65歳を境に、孤独死は倍になっています。
さらに、60歳未満の孤独死数はあまり変化がありませんが、65歳以上の孤独死数は4年間で確実に増えています。
また、孤独死を身近な問題と感じている人の割合は、60歳以上の夫婦二人世帯が14.6%です。
それに対し、60歳以上の一人暮らしの人たちは45.4%もいるのです(出典:内閣府平成24年「高齢者の健康に対する意識調査」)
一人で暮らしていることが悪いのではありません。
ただ、一人でいれば、孤独死のリスクが上がるのは統計からみても確かなことです。
高齢者は最初から高齢者ではありませんから、高齢になるまでに孤独死にいたらない努力をしていきませんか。
孤独死が発生してしまった場合、そのまま放置することはできません。必ず亡くなった後には掃除が必要となります。
ただし、一般の掃除とは異なった特殊な清掃が必要になってくるので、清掃を含めたその後の対応について記載していきましょう。
孤独死によって部屋のクリーニングや清掃が必要になってしまった場合は経費削減のために自分で清掃を行う人もいるようです。
しかし、自分では効率よく作業ができないことのほうが多いので、基本は元の綺麗な状態に戻してくれるプロの特殊清掃業者に依頼して遺品整理や部屋の片づけを行ってもらうのがよいでしょう。
通常の清掃とは違い高額な料金がかかってしまいますが、どんな臭いでも徹底的に除去してくれます。
では、費用はどの程度なのか、これは腐乱状態はどうなっているのかで大きく変わってきます。
料金の幅もだいたい5.5~50.0万円と非常に大きくなっていました。
この清掃代金の支払い対象は賃貸住宅の場合は連帯保証人や法定相続人が支払うことになります。
ただし、孤独死の場合は連帯保証人とも連絡が付かず法定相続人とも連絡が付かないことがあります。
そのような場合は部屋の所有者が自らの判断で支払うようになってしまいます。
ちなみに、部屋を借りる側の人たちはマイナス財産を背負うことになってしまった場合は、相続放棄を行うことであらゆる遺産相続を拒否できるようになるということも覚えておいてください。
特殊清掃が必要になった場合、悪臭や害虫により周辺住民の方に迷惑を掛けてしまうので「緊急でとにかく早く対処して欲しい!」という要望が多いと思います。
しかし、いくら緊急とはいえ、焦って業者を選んで悪質な業者に依頼してしまっては意味がありません。
では、なるべく時間を掛けずに安心できる業者を選ぶためにはどうすれば良いのでしょうか?
この記事を執筆しているオコマリでは、依頼者さまに最適な特殊清掃業者を紹介するサービスを提供しています。
オコマリに登録されている特殊清掃業者は、オコマリのスタッフが一社一社面談して厳選しているので安心です。
さらに、オコマリで依頼すれば、24時間以内に対応可能な業者を紹介してくれるのと同時に、お見積もり金額以上の追加請求がないのも安心できるポイントです。
問い合わせや下見、見積りはすべて無料ですので、気になる方は一度問い合わせをしてみて下さい。
高齢者の孤独死は全国的に年々増加しています。
東京23区内の孤独死の統計では、平成14年に1,364人だった孤独死の数が平成26年には2,885人と倍以上になっています。
孤独死してもいいと思う前に、その死が周りに及ぼす影響を考えてください。そして、一人暮らしの高齢者の周りにいる人は、孤独死をさせない、という意識を持つことも大切なことです。
この記事を読んで、「そういえば高齢の一人暮らしの方があそこに住んでいるな」と思ったら、遠くから様子を眺めてみるだけでも見守っていることになりますよ。
孤独死についてもっと学びたいという方は、下記の記事も参考にしてみて下さい。
特殊清掃のことについて、わからないこと・不安なこと・他人には相談しづらいことなどおありかと思います。オコマリでは特殊清掃について、予算・スケジュール・安心できる業者なのか、など様々なご質問に特殊清掃に詳しいベテランのスタッフが親切丁寧にお答えし、お客様の不安を解消いたします。