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投稿日:2017年04月23日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
最近すっかり定着した感のある「終活」ですが、ここでは終活の一環としての「お墓」について考えていきます。
自分が承継するお墓の有無、自分たちのお墓を建てる必要性、実家や田舎のお墓をどうするかなど、お墓について考えることや確認することが思った以上にたくさんあることに気付くでしょう。
「お墓」と言うと墓石を思い浮かべるかもしれませんが、ここでは墓石だけではなく墓石の建ててある土地(墓地)に関する契約、その墓地を使用料など、お墓のハード面に関わる諸々について述べていきます。
因みに、ソフトとしてのお墓には下記のような側面があります。
自分が入るお墓があるかどうか、考えたことがあるでしょうか?
単に実家に帰れば先祖代々のお墓があるということではありません。「遺族がそのお墓に自分の遺骨を納骨し、折々そのお墓に参り、祭祀ができるか?」ということです。
仮に実家にお墓があったとしても自分の生活基盤がすでに遠く離れた都市にできており、その街で最期を迎えるつもりなら、自分のお墓を持っていないと言ってよいでしょう。この場合、自分のお墓をどうするかと並べて、実家のお墓をどうするか考えなくてはなりません。
お墓の承継とは、自分がそのお墓に入るかどうかとは別の事柄です。
お墓とは民法で定められた財産(祭祀財産)の一つです。この「祭祀財産」にはお墓のほかに仏壇・位牌・遺骨なども含まれます。この祭祀財産を受け継ぐ人を「祭祀主催者」と言います。祭祀主催者はいわゆる財産の相続人とは別のものですので、誰が受け継いでも構いません。
例えば、長男夫婦は実家を出て遠方に生活基盤があり、長女夫婦は実家(とお墓)の近くで生活している場合は、長女を祭祀主催者とすることが合理的であり、そうすることは可能だということです。ただし、祭祀(お墓を保つことを含む)に関する費用については、別途話し合った方が後々のトラブルを回避できるでしょう。
終活の観点からは、上記の長女夫婦がお墓を持っていない時には、この実家のお墓を両家墓などにして継承していくことが望ましいと言えるでしょう。
終活から見ると、お墓も生前に用意しておくべきものの一つになります。
亡くなってからお墓を用意するのは、時間的なものもあり遺族の気持ちの上でも負担が大きいものです。遺族があれこれ悩まないように、終活の一環として、自分のお墓を建てておきましょう。
生前に建てられたお墓を「寿陵(じゅりょう)」といいますが、ここでは自分のお墓を生前に建てるために必要なことを整理します。
お墓にはさまざまなタイプがあります。どれが自分や家族に合っているかを考えましょう。
先祖代々のお墓のことです。墓石に刻まれる墓碑銘は「〇〇家」「〇〇家代々の墓」や題目の「南無阿弥陀仏」などが一般的です。自分の子供世代が今と同じ街で生活する可能性が高い場合は、選択肢となります。
個人で入るお墓のことです。生涯独身だった人や夫婦で別のお墓に入る選択をした人が建てるお墓です。ほとんどの場合に承継する人がいないので、永代供養にする必要があります。※「個人墓地」とは別の物です。
二家族を一つにまとめたお墓のことです。夫婦それぞれの先祖を祀ります。一人っ子同士の結婚の場合などに選択されます。
夫婦二人で入るお墓のことです。こちらも承継する人がいない場合がほとんどですので、永代供養にする必要があります。
個人の名義ではなく、企業や団体の財産として管理・祭祀されるお墓のことです。他人同士で同じお墓に入ることになります。お墓の名義人である組織が存続する限り、祭祀が続くことがポイントです。
墓地の管理者(寺院・霊園など)が祭祀主催者に替わって供養や管理をするお墓のことです。「合葬墓」とも呼ばれます。
骨壺のままお墓に埋葬するところもあれば、遺骨を骨壺から出してお墓に埋葬するところもあります。また「永代」とはなっていますが、供養の期間もさまざまで十七回忌、三十三回忌、五十回忌までと、かなり幅があります。詳細は、お墓の管理者に確認しましょう。
遺骨を安置する屋内施設型のお墓のことです。墓石を建てずに共同の参拝所からお参りする場合と、位牌などを置いて個別にお参りできるスペースがある場合と、こちらもさまざまです。
墓石を置かず、その代わりに樹木や花を植えるお墓のことです。遺骨を個別に埋葬する場合と、合葬する場合があります。
遺骨を粉末にしてまく方法で、お墓は作りません。
散骨はどこにでもやってよいわけではありません。現実的には、陸上で自由にまくことは出来ないと考えた方がよいでしょう。そのため、散骨は海で行われることが多いです。
ここでは埋葬場所(墓地)についてまとめます。集落で維持する集落墓地や自宅などにお墓を持つ個人墓地は除きます。
墓地や霊園は経営母体によって大きく三つ(公営・寺院・民営)に分かれますが、終活視点から見ると、遺骨がないと申し込めない場合の多い公営墓地(公営霊園)の利用は難しいかと思われます。
公営墓地(公営霊園) | 寺院境内墓地(寺院墓地) | 民営墓地(民営霊園) | |
---|---|---|---|
経営母体 | 自治体 | 寺院 | 宗教法人・公益法人 |
管理運営 | 自治体 | 寺院 | 殆ど委託企業 |
宗教・宗派 | 問わない | 限られる | 殆ど問わない |
購入・申込 | 現住所がないと申し込めない 生前は申込めないところもある 抽選で競争率が高い |
檀家になる必要がある 紹介があると有利なこともある |
条件なし |
墓石の大きさやデザイン | 制限あり | 制限あり | 比較的自由 |
石材店の指定 | なし | 指定されることもある | 殆ど指定されている |
料金 | 比較的安い | 比較的高い | 三者の中では程々 |
交通の便を確認します。公共交通機関での行きやすさ、車の場合のルートを確認します。送迎バスが週末や時期限定の場合もあるので注意しましょう。
ほとんどのお墓には墓石代のほかに永代使用料(お墓の土地の使用料)と管理費(お墓の維持費)が必要になります。石材店が指定されている場合は、墓石代が割高になっていないかも確認しましょう。
水はけや風通しのよしあしで、納骨棺(カロートとも言う、骨壺をいれる地下のスペース)に影響が出たり、お墓につくコケやカビによる手入れへの影響が変わってきます。
また近くに樹木があると、後々地面の隆起か起きたり、落ち葉の掃除が頻繁に必要となることがあります。
周囲の環境にも目を配りましょう。周辺が住宅地の場合、霊園・墓地の建設に反対している場合もありますので事前にチェックしましょう。
駐車場や休憩所・法要施設の有無、バリアフリーになっているか、備品は整っているか、水道は近くにあるかなど、お墓参りの際にあれば便利なものを確認します。
周辺通路や共用部分・付帯設備の清掃状況、植え込みや樹木の剪定など、人の手がしっかりかけられているかを確認しましょう。
生前の購入の可否・承継者の必要性・お墓を建てるタイミング・墓石の大きさやデザインの制限などを確認しましょう。
墓石は実にたくさんの種類があります。大きくは「花崗岩」「閃緑岩」「斑レイ岩」「安山岩」の四種類です。価格も産地もさまざまなので、建てたいお墓のデザインに合う色と予算から選んでもいいでしょう。
硬いこと・水を吸いにくいこと・長持ちすること、この三点がよい墓石の条件と言われています。
「花崗岩」「閃緑岩」「斑レイ岩」「安山岩」はいずれも硬くて耐久性があり、磨くとツヤがでます。産地によって色や硬さ、風合いも違いますので、可能であればサンプルも見せてもらいましょう。
お墓のデザインには、和型墓石・洋型墓石・デザイン墓石とあります。
和型墓石 | 縦型の最も一般的なデザインです。 |
---|---|
洋型墓石 | 横長で和型ほど高さのないデザインです。棹石(メインの石)に家名ではなく選んだ言葉や文字を入れる人も多いです。 |
デザイン墓石 | 和型でも洋型でもなく、自由にデザインするものです。 |
墓地・霊園の使用料と管理料、墓石を建てる料金、墓石そのものの料金なと、確認すべき料金がたくさんあります。また、各々がそれぞれに価格帯が広く、一概にはとても語ることができません。
まずは埋葬場所を決めてから墓石やデザインを決め、必要な費用を積み上げていきましょう。
お墓に関わる費用・価格 | |
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永代使用料 | 墓石を建てる土地を使用するための費用です。 |
管理費 | お墓の周辺環境を維持するための費用です。 |
墓石代 | 墓石そのものの値段です。 |
彫刻代 | 墓石を加工するための費用です。 |
工事費 | 墓石を据え付けるための費用です。 |
お墓選びについて詳しく知りたい方は、[葬儀・お墓・終活に関する専門サイトみんなの終活]の[霊園・お墓探しのポイントは8つ!後悔しないお墓選びを!]も参考になります。
お墓に関わることばかりが終活ではありません。終活ノート(エンディングノート)を書くことも、生前整理も終活の一環です。
簡単に言えば「自分にもしものことがあった時に備え、残される遺族に対して伝えるべきこと・伝えたいことを書き記しておくノート」です。
せっかく終活の一環としてお墓を建てたのでしたら、終活ノートにお墓がどこにあるか、管理維持費がどのくらいかかるのかなどを書いておきましょう。また、葬儀や法要についての希望も書いておきましょう。これも遺族の負担を軽減するポイントになります。
遺族が亡くなった方のものを整理することが基本的な「遺品整理」ですが、終活と一つとして自分のものを整理することを「生前整理」と言います。
なにも整理しないまま人が亡くなると、遺族は家財道具一式を整理しなくてはいけなくなってしまいます。これは大変な作業で、やむを得ず、遺品の精査をせずに業者にすべて回収してもらうことになりかねません。
これでは形見分けもできません。このような事態を避けるためにも、生前整理を行いましょう。
これまでの人生で積み重なってきたモノの整理とは、言うほど簡単にものではありません。特に一人では、なかなか進まなかったり、逆に勢い余って捨てすぎてしまうこともあるでしょう。
そんな時にはプロの手を借りるということも一つの手です。
生前整理・遺品整理業者が、自分ひとりでは行うことができない生前整理を手伝ってくれます。
生前整理をしていくとわかりますが、どうしても自分ひとりだと処分すべきか悩んでしまったり、重くて自分では片付けられないものが出てきてしまいます。
そのような時に相談に乗ってくれる存在として、生前整理・遺品整理業者がいます。
全国に生前整理業者は9,000社以上あると言われています。その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなどの悪質な業者がいます。
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終活の観点からお墓を考えると、まずは「自分のお墓をどうするか」を考えなくてはいけません。
どのように祭祀してほしいのか、そのためにはどのようなお墓を作るのか、または作らないのか。それに伴い、実家や田舎のお墓をどうするのか、誰が引き継ぐのか。自分らしいお墓のあり方を考えると共に、次の世代に無用の負担をかけないように、バランスよく決めていきましょう。
記事を読んで、終活についてもっと知りたいという方は、下記の記事も参考にしてみてください。生前整理のことについて、わからないこと・不安なこと・他人には相談しづらいことなどおありかと思います。オコマリでは生前整理について、予算・スケジュール・安心できる業者なのか、など様々なご質問に生前整理に詳しいベテランのスタッフが親切丁寧にお答えし、お客様の不安を解消いたします。