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投稿日:2017年04月27日 更新日:2022年03月24日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
「桜葬」、「樹木葬」という言葉をご存じですか。
TVCMや雑誌の情報から、何か漠然と遺骨や遺灰を海や山に撒くというイメージを受け取られた方が多いでしょう。
そもそも法律に抵触しない?
散骨は海外で行う?
従来の墓石を比べ費用の面で大差ないのでは?
こういった疑問の他、
なんて簡単でさっぱりしたものだ。
あっけない。
寂しい。
余韻が感じられない、
と様々な疑問や感想をもたれることでしょう。
しかし、近年、樹木葬や桜葬について人々の関心が高まっています。
この背景を紐解きながら、桜葬について詳しくご紹介します。
日本では、多くの方々が一家の跡継ぎが先祖代々の墓を守り続けることは当然のことと捉えています。
これは民法897条が民法896条(相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する)の例外として、「祭祀に関する権利の承継として、系譜、祭具及び墳墓の所有権が、896条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する」との規定にも表れています。
そして、祖先の祭祀を主宰すべき者は亡くなった方の遺灰を骨壺に入れ墓石に埋葬し、お盆や命日には供花とお線香を持ってお墓参りしているのが近代日本の風習として定着してきています。
しかし、今日の日本における環境の変化は私たちの人生の終焉のあり方についても再考を迫っています。
50年前に1億人を超えた日本の人口は、現在減少傾向に転じ、30年後には1億人を割り込むことが予測されています。(グラフ1:総務省統計局による)
[caption id="attachment_4830" align="aligncenter" width="486"] クリックで拡大[/caption]資料:『総務省統計局 統計データ 第2章 人口・世帯 2-1 人口の推移と将来人口』参照
総務省発表によると日本の空や家率は総住宅数に対し13.5%にのぼっています。
野村総研は2040年には空き家が36~40%になると試算しています。
これはすべての地域の平均のため、実際には人口の都市部への集中化から、地方では空き家率は20~30%というのが現実的な数字です。
[caption id="attachment_4831" align="aligncenter" width="442"] クリックで拡大[/caption]資料:『総務省統計局 統計データ 平成25年住宅・土地統計調査(速報集計)結果の要約』参照
このことは、近い将来、祖先の祭祀を主宰すべき者が先祖代々の墓石の近くの市町村に住居を構えないという現実が起こりうるという事を示唆しています。
これは、多くの人々にとってもお墓の継承問題について、ご自身のこととして熟考すべき時が迫っていることを示しています。
すなわち、ご自身の死を巡る環境をご自身が責任を持って選択すべき時代を迎えるということです。
「自然葬」という言葉から、海洋葬、樹木葬などが思い浮かばれることでしょう。
「海洋散骨」は墓や墓標をつくらず、墓地以外に遺骨を埋葬してはいけないと規定した「墓地、埋葬等に関する法律」*の範疇外で行われています。
*墓地、埋葬等に関する法律 (昭和二十三年五月三十一日法律第四十八号)
第四条一項 埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。
一方、「樹木葬」の一種である「桜葬」は、墓地として許可された山林墓地で、自然を志向して墓所に外柵や墓石を設けず、遺灰を墓標とする桜の木のもと、土の中に埋葬します。
日本人は桜への愛着があり、桜の木の寿命も長いため、何より石のお墓に埋葬するのと異なり、やがては自然に土に帰っていくという「自然への回帰」として桜の木を中心として埋葬されることに人気が高まっています。
墓石は建てたときが一番美しく輝いており、年月を経て次第に古びてきます。
石の種類にもよりますが300年ほど風雨にさらされると、風化によって墓石に刻まれた文字はほとんど読むことができなくなります。
家代々の墓石として一つの墓石には十数人分の遺骨が納められますが、納めきれなくなった場合は、古い遺骨から土に還していくことになります。
一方、桜の木は種類によって差がありますが、全般的に樹齢が長く、500~600年を超えるものもあります。
そしてもともと桜の木の周りの土の中に遺灰を埋めるので、後年、ずっと先の子孫が更なるアクションを取る必要はありません。
現在、里山型樹木葬と公園型樹木葬の種類が樹木葬にあります。
どちらも、好きな樹木のもとで眠ることができる点、宗派や家柄に関係なく供養が出来るという点、核家族化がすすみお墓の継承をすべき者について心配しなくても良いという点などから人々の関心が高まりつつあります。
里山型樹木葬がはじめて執り行なわれた樹木葬として知られています。
里山型樹木葬は遺灰を森林にする方法で、広い土地が必要となりますが、自然に還れるという意味で根強い人気があります。
お一人分に一本の植林は行わず、墓地内のシンボルツリーなどの周囲に共同や個別で埋葬を行う方法です。
広い土地を墓地として確保することが困難な都市部で多く取り入れられています。
エンディングセンターは、尊厳ある死と葬送の実現を目指して以下の活動されている市民団体です。
エンディングセンター URL http://www.endingcenter.com/
エンディングセンターでは講座やシンポジウムなどを実施、講座の企画・実行・講師派遣を行っています。
エンディングセンターでは桜葬について会員皆で考え、学び、調査し、社会に提言。
エンディングセンターではニュースレター、ブックレット、シンポジウム記録集などを発行しています。
エンディングセンターでは、生活者の視点で集めた死と葬送に関する情報を提供しています。
また、市民ネットワークとお互いに情報を交換し、地域を越えた情報を収集し、相互に提供し合ってもいます。
エンディングセンターは「生前契約」によって葬儀、死後事務、部屋の後片付け、納骨、死亡通知の送付等、死後に自身ではできないことを完了できるように手配、代行を行っています。
エンディングセンター桜葬、樹木墓地「宙(そら)」、その他。
家族による管理を必要としない。
墓を継承したければ、継承することも自由。
遺骨を土に返す形式。
宗教は自由。
桜が咲く春に合同葬祀「桜葬メモリアル」を実施。
墓を核とした交流、支援活動を展開。
半径1m~2mの区画に低木を植樹する樹木個別型の個別区画。
桜の木は大きくなるので、桜を個別に植樹することはありません。
桜の木などを墓標として共有する樹木共有型。
個別区画の集合墓。
1人区画・2人区画・家族区画・ペットと一緒に入れる区画・共同区画、等。
空きと費用は各墓地によって異なるため、詳細はエンディングセンターへ直接お問い合わせください。
年会費 5,000円
エンディングセンター会報誌『ゆいの樹』(年4回)や各種情報が送付されます。講座やシンポジウムの参加費が割引されます。
エンディングセンター会員専用の桜葬墓地の契約ができます。死後サポート(生前契約)や葬儀についての面談が受けられます。(2回目以降は60分5,000円)
具体的な希望を実現するために、葬儀などのコーディネートが受けられます。出張相談の場合は交通費、出張費がかかります。
「一般会員」と「正会員」の違いは、「正会員」がNPO法人の運営に参加し、総会において議決権を持つ点です。
年会費 2,000円
会報誌『ゆいの樹』(年4回)や各種情報が送付されます。
面談は有料です。(60分5,000円)
年会費=一口10,000円(一口以上)
エンディングセンターの趣旨に賛同し、応援してくださる法人・団体。
エンディングセンター桜葬は尊厳ある死と葬送を実現するために活動している市民団体です。
墓地として許可された都市型墓地で、シンボルとなる桜の木の下、遺骨を土の中に埋葬し、土に返す形式の桜葬を提唱しています。
桜葬墓地は家族による管理を必要とせず、宗教も自由です。
エンディングセンターは桜が咲く春に合同葬祀「桜葬メモリアル」を実施し、また墓を核とした交流、支援活動を展開しています。
エンディングセンターの会員になれば会員専用の桜葬墓地の契約ができます。生前予約をしてみてはいかがでしょうか?
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