超高齢化社会に突入している日本社会、シニアの方々に対する様々なサービスや言葉が出てきています。「生前整理」もその一つでしょう。
生前整理は「終活」の一つと位置付けられており、最近では生前整理をする高齢者の方が増えてきています。
そうはいっても、「生前整理ってどうやるんだろう?」と疑問に思われる人も多いはずです。
今回はそんな生前整理のやり方について徹底解説しようと思います!効率よく生前整理を進めていくための参考になれば幸いです。
目次
生前整理とは
「そもそも生前整理って何?」という方もいらっしゃると思うので、まずは生前整理の定義から確認したいと思います。
生前整理とは、「生きている間に身の周りを整理すること」です。
自分が生きている間に、必要なものと不要なものを分け、不要なものを処分しておくことで、自分が亡くなった後の遺族への負担を軽減するというのが一番の目的になります。
「生前整理」という言葉が話題になってきている背景には、一人暮らしをしている高齢者の数が急増しているからです。
下記は一人暮らし高齢者の推移のグラフになります。
ご覧頂ければ分かるように、一人暮らしの高齢者数は年々右肩上がりで増加しています。
日本社会では核家族化が進み、親と子どもが一緒に暮らすということが少なくなってきました。
一昔前は何かあった時には、家族に助けを求められましたが今は違います。
むしろ「子どもに迷惑をかけたくない」という親の声が大きくなってきています。
そんな中で生前整理は、遺族たちへの負担を減らせるということで注目を浴びてきているのです。
生前整理のやり方
それでは、早速生前整理のやり方を紹介していきたいと思います。
今回は一人で行う場合と、家族と行う場合の2つに分けて説明していこうと思います。
一人暮らしの場合の生前整理のやり方
まずは一人暮らしの場合の生前整理のやり方です。
一人暮らしの場合どのような生前整理のやり方になるのでしょうか?
エンディングノートを作る
最初にするべきことは、ご自身のことを書いたノートを用意することです。普通のノートを使用してもいいですが、生前整理をするための記帳しやすく整理されたエンディングノートなども販売されています。
遺言とは違い、マイナンバーや通帳番号、使用中のクレジットカードやキャッシュカード、親しい人たちの連絡先などを書き込んでおきます。
金銭に関係することも記載するので、人目につくような場所にノートを放置してはいけません。
ノートを閉まった場所は、一番親しい人にだけ教えておいてください。
ノートには遺品についての処分方法をできるだけ簡潔に記載しておきましょう。
こうして書き出していけば、遺族はノートに記載されていることに沿って処分していけばいいので、生前整理もスムーズに運びます。
高価なものをプレゼントするなら生前にする
「故人のジュエリーボックスを開いたら、いつの間にか空だった・・・」そんなことがあると、遺された人たちは誰が犯人だと疑心暗鬼になってしまいます。
そんな嫌な思いをさせないためにも、価値があるものこそ早めに処分しましょう。
誰に何をプレゼントしたか、ノートに記録しておきます。これでトラブルは避けられるでしょう。
プレゼントしたい相手がいなかったら、売却することをおすすめします。
「思い出の品を売るなんて・・・」と思われるでしょうが、貴金属はあなたよりはるかに長生きです。
間違ってゴミとして処分されたり、遺族間で争いになるよりも、きれいに再加工されて誰かを飾るほうが素晴らしいと思いませんか?
貴金属買い取り業者によっては、自宅まで買い取りにきてくれます。
お一人で対応するのが不安でしたら、親しい方に付き添いを頼みましょう。
貴金属だけでなく、古い高級カメラや時計なども、思わぬ高額の値がつくものです。
売ると考えるのではなく、次に繋ぐ、所有者を変えるのだとお考えください。
モノは愛され、大切にされてこそ価値がでるものです。次の所有者はあなた以上に、そのモノを大切にしてくれるかもしれません。
服、着物、コート、バッグも売れるものは売る
生前整理の最大の障害は、「まだ使える!」「もったいない!」という考えです。
何年も袖を通していないようなものや使っていないものは、「今後使うかも・・・」と思っても処分するようにしましょう。
高齢者の衣服を買い取ってくれるところもありますが、あまりにも古いものや下着類は買い取ってくれません。
外出用に着ていた良質なもの、ブランド品などはよい値段で売れることもあります。
食器、調理器具、毛布、シーツの処分
結婚式の引き出物でいただいた食器セット、鍋、ポットなど、使っていないものはリサイクルショップに売ります。
または地域の幼稚園や学校のバザーなどに、寄付するというのもあります。
毛布、バスタオル、タオル、シーツなども未使用でしたら、リサイクルショップで引き取ってもらえます。
不要の家具類は引き取り専門業者に依頼する
これまでは売ってお金をもらう案ばかりでしたが、不要品を引き取ってもらうとなると、こちらがお金を支払わなければいけません。
業者の選定から始まり、見積もり、引き取りと進みますが、その間に最初に決めたことと違ってきてしまうことがあります。
トラブルを防ぐためにも、契約内容を文書にしてもらいましょう。
話し合いを録音するのもいいです。一人で打ち合わせをすると、後で言った言わないとなってしまいますから、どなたかが同伴してくれるのが望ましいです。
ペット、盆栽などの世話を頼める人を決める
モノには命がありません。勝手に捨てられてしまっても、あなたが思い煩う必要はありません。
しかしながら、ペットや植物は違います。あなたの死と同時に、彼らも死ぬことのないようにしておくべきです。
あなたに癒やしを与えてくれた大切な存在にも、生前整理の対策を整えておきましょう。
盆栽、鉢植えなどは、好きな人に積極的に譲りましょう。
大切に育てた花や盆栽が見られなくなるのは寂しいですが、長期入院などになったら水やりもできなくなります。
枯らしてしまうよりは、どこかのお家で咲いていてくれたほうがいいのではないでしょうか。
ペットの場合、身内や知り合いが譲り受けてくれるのが一番望ましいです。
しかしながら、昨今の住宅事情などで希望に添えないことも多いでしょう。
犬や猫、鳥などを引き取って、次の飼い主を探してくれるNPO団体などがありますので、そういった所に依頼してみるのもいいかもしれません。
お住まいの近くの団体を調べておいて、ノートに連絡先を書いておくと良いでしょう。
また最近では「老犬ホーム」「老猫ホーム」などもあります。
入所時にまとまったお金が必要になりますが、ペットたちが亡くなるまで大切に面倒を見てくれます。
自分の子どものように可愛がったペットたちを自分が亡くなった後も世話してくれるのは良いですね。
同居家族がいる場合の生前整理のやり方
同居家族は自分のことは何もかも知っている。
何も言わなくても、すべてやってくれるだろうと思われるかもしれませんが、お身内の負担は少しでも軽くしておきたいものです。
そのためにやっておくべきことがあります。
基本的な点は、一人暮らしの場合と一緒なので、同居家族がいる場合に限っての生前整理のやり方を2つ紹介します。
生前整理でしたことをエンディングノートに書き込む
持っていたものを始末するとき、後々ご家族とトラブルにならないよう、いつ、どこで、どのように処分したかを記録しておきましょう。
大切なものを処分するまえに、同居家族に一声かけることも必要です。
誰かが欲しいとなって差し上げた場合、それもきちんと記録しておきます。
「エンディングノートの書き方を見本付きでご紹介」
同居家族に不要なものは捨てる
同居されているご家族も使っているものならいいのですが、ご自分がたまにしか使わないようなものは、できるだけ処分します。
注意すべきは、他人のものを勝手に捨てないという点です。
生前整理とはいえ、自分のもの以外のものを勝手に処分するとトラブルになってしまいます。
生前整理が大変だった場合、業者に依頼する
生前整理を行いたいけれど、どのようなことから手を付ければよいのかが分からないという方もいると思います。
そういう場合には、生前整理業者に依頼して生前整理を手伝ってもらうようにしましょう。
整理だけを行う生前整理業者や、不要なものの処分まで行ってくれる業者、また、価値のあるものに関しては買取も行ってくれるような業者もあります。いろいろな業者の特徴を見比べ、自分に合った生前整理業者を見つけることが大切です。
生前整理業者に依頼するときには相見積もりを取る
全国に生前整理業者は9,000社あると言われています。その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなどの悪質な業者がいます。
ここでおすすめしたいのが相見積もりを取ることです。相見積もりとは、複数の業者に同じ条件で見積もりを取ってもらい、それを比較することです。
しかし、見積もりには生前整理業者の下見が必要になり、その下見には1時間ほどかかります。一般的に相見積もりは3社が適切と言われているので、3時間も下見に費やさなくてはなりません。
この相見積もりの問題を解決したのが遺品整理ドットコムです。この記事を執筆している遺品整理ドットコムでは業界初の1回の下見で相見積もりが取れるサービスを提供しているので、通常3時間かかっていた下見がたった1時間で済みます。
また、登録されている生前整理業者は、遺品整理ドットコムのスタッフが1社1社面談をして厳選しており安心です。
問い合わせや下見、見積りはすべて無料ですので、気になる方は一度問い合わせをしてみて下さい。
「生前整理のやり方を徹底解説」まとめ
今回は生前整理のやり方を一人暮らしの場合と家族と同居している場合に分けて説明いたしました。
何年、何十年も大切にしてきたものを処分するのは辛い気持ちになりますが、生前整理をしておくことで自分が亡くなった後の遺族の負担を軽くすることができます。
少しずつでもいいので、生前整理を始めてみてはいかがでしょうか。
生前整理についてもっと知りたい方は、こちらをご覧ください。
