ゴミ屋敷のリフォーム費用はいくらぐらい？

高齢者が増えるにつれて、日本社会は高齢者にまつわる問題もともに増加するようになってしまいました。

その増加する問題の中にゴミ屋敷問題があります。

今回はゴミ屋敷をリフォームする場合にいったいどれくらいの費用が掛かるのか、通常のリフォームよりも割高になるのか、どのような業者に頼めばよいのかをお知らせします。

ゴミ屋敷の住人は高齢者が多い？

近年ゴミ屋敷の増加が問題視されています。その増加の最大の原因が高齢化社会にあると言われているのです。

実際にこのデータを示す様に大阪市におけるゴミ屋敷の原因者年代調査があります。全95件中70歳以上が35件で、60歳代が24件となっており、60歳以上で60%を超えているということが分かっています。

ちなみに、30歳未満でゴミ屋敷になっていた人は3件だったので非常に少ないこともわかっております。

このゴミ屋敷になってしまった人に同居者がいるのかをチェックしたところ、半分以上が一人暮らしであることも判明しました。

つまり、高齢者の一人暮らしの方はゴミ屋敷になってしまう可能性が高いというデータが出ているのです。

高齢者の家がゴミ屋敷になる原因について

高齢者の人たちにゴミ屋敷が多くなってしまう原因はいくつかあります。

体力の衰えでゴミの撤去が面倒になる

例えば、高齢化してしまうことで体力や筋力が低下するようになってしまうと、大きなゴミを撤去するのが面倒に感じてしまうようになってしまい、ゴミが溜まってしまいます。

これに一人暮らしが加わると、注意する人がいなくなってしまいます。そのため、無気力になってしまってそのままだらけた生活をしてしまうようになりゴミが蓄積してしまうことにつながります。

もったいない精神

現代日本における高齢者の方々は戦後に物がない時代の日本を生き抜いてきたので、若い人たちよりももったいない精神がはるかに強く、物をなかなか捨てられない傾向にあるため、体力の低下と合わせてゴミが溜まる可能性が高くなってしまうのです。

セルフネグレクト

一人暮らしの高齢者となってしまった場合は自己放任主義といわれるセルフネグレクトの心理が働いてしまっているかもしれません。

これは「自分なんかどうでもよい」という精神が出てくるようになることで、生活意欲や生活能力が無くなってしまい、あらゆることに無気力となって周囲の人とのかかわりも断ってしまうようになるので、ゴミ屋敷化が加速するのです。

他には、買い物依存症で次々と物を買ってしまう人、認知症となってしまってゴミを認識できない状態になっている、そもそもの片づけ能力が低いとかいろんな要因が考えられるのです。

関連記事：高齢者とゴミ屋敷の関係性について詳しく知りたい方はこちら
「高齢者のゴミ屋敷問題の原因と対策」

ゴミ屋敷のリフォーム費用はどれくらいになるの？

それでは具体的にゴミ屋敷をリフォームするときにかかる費用を確認していきたいと思います。

実際にゴミ屋敷に遭遇してしまい、何とか売りたいと考えている人でもそのままではもちろん売却することはできません。

ボロボロの状態になっている家に住むことも実質的には不可能なので、ゴミ屋敷に住みなおすのならリフォームも必須となるでしょう。

ゴミの撤去費用が発生する

具体的に売却するにしろリフォームするにしろ、必ずゴミの撤去費用が発生します。

1戸建ての5LDKの場合

この撤去費用は実際に作業を行っている業者の例を確認すると、1戸建ての5LDKの場合は1日目が4人作業で2日目が6人作業となり、トラックは2tアルミトラック×5台使って60万円とのことでした。

1LDKの部屋の場合

他の例では1LDKの部屋のゴミ撤去を依頼した場合でも20～30万円ほどかかるので、仮に部屋数がもっと多く、ゴミの量も多くなれば100万円も超えてしまうでしょう。

1Kマンションの場合

さらに小さくなって東京都内の1Kマンションの場合は地代もあってなのか30～40万円となっておりかなり高額でした。

ゴミ屋敷の片付けの料金相場

ゴミ屋敷の片付けの料金相場例は既にお伝えした通りですが、案件により幅があることに驚かれた方もいらっしゃるのではないでしょうか？

ゴミ屋敷の片付け料金は、通常の部屋の片付けと比較すると高くなる傾向にあります。それはゴミ屋敷という事で、部屋にある物の量が多くなってしまうからです。

それでも自分自身ですべてを片付けるよりも、業者に依頼して片付けてもらう方がスピーディーに完了できる事は間違いありません。

「自分で出来ない…」と判断したら業者に依頼することを決断しましょう。

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リフォーム費用も考える

物件としての売却を考えている人はゴミを撤去した段階で売りに出すかもしれませんが、それは止めたほうがいいでしょう。

何故なら、建物の躯体部分にまで悪臭が染みついている可能性が高いので、その臭いが原因で価値がかなり低下してしまいます。

そのため、最低でもクロスや床を張り替えるリフォームが必要になります。

先ほど紹介した1戸建ての5LDKKをゴミ撤去した後にフローリングと天井とシステムキッチンがボロボロになってしまったのでリフォームしたのですが、作業時間は10日間で費用は62万円となっておりました。

ゴミの撤去費用と合わせますと5LDKKの場合は合計で120万円ほどかかるという計算になりますので、一つの参考程度に覚えておくといいでしょう。

必要なら消臭リフォームも行う

消臭リフォームは必須ではありません。

しかし、ゴミ屋敷になっていた期間が長すぎると躯体部分にまで匂いが染みついていることがあり、床や天井を張り替えたとしても、悪臭を除去しきれないことがあります。

リフォームした家に住む予定があるという方は消臭リフォームも検討したほうがいいでしょう。

基本的に、壁・床・天井などの張替えを行えばある程度の臭いを除去できるようにはなりますが、どうしても悪臭が消えない場合は消臭リフォームを頼みましょう。

かかる費用はとあるリフォーム業者を見てみると、臭いの強弱で金額さがかなり大きく、強烈な臭いで120～500㎥の広さがある場合は20万円となっていたので、規模にもよりますが、1戸建てでゴミ撤去から家のリフォーム並びに消臭代金まで含めると、150万円ぐらいはかかるということになります。

ちなみに、この消臭リフォームはゴミ屋敷の臭い除去だけではなく、タバコの臭いが染みついている場合の対策としても使えますので、覚えておくと予想外のところで活躍することもあります。

ゴミ屋敷のリフォーム代の考え方

ゴミ屋敷のリフォーム代の考え方は基本的に、ゴミ撤去代→リフォーム代→必要なら消臭代金となりますが、ゴミ屋敷問題は増加傾向にあるので、対応している企業も増加しており、サービスも多様化しております。

ただし、リフォームとなると別の業者に依頼するしか道はなさそうなので、1社でゴミ撤去からリフォーム並びに消臭を依頼することは難しいでしょう。

そのため、複数の会社に依頼することになるということを想定しておきましょう。

リフォーム代金を考えられる不動産業者もいる

ゴミ屋敷が邪魔だからとりあえず売ってしまいたいと考えている方は売り方にも注意してください。

ゴミ屋敷になっている状態というのは業者側から見てもマイナスイメージが圧倒的に強くなるので売れる確率ははるかに低いです。

しかし、最近の不動産業者には中古物件をゴミ屋敷でも買い取りを行って綺麗にして販売することを得意としている企業もいるので、ゴミ屋敷でも買い取る可能性が増えているのです。

ここで買い取りを行う人たちは、先ほど説明したリフォームの手順を頭の中でしっかりと理解して料金査定ができる人たちとなっております。

つまり、彼らにとって一部のゴミ屋敷はリフォーム後の姿を想定して安く購入できる分得する可能性が高い屋敷と見ることができるのです。

ただし、建物の性能が維持できることが大前提なので、見た目が悪い以外にも建物性能まで悪化している場合は売れないことのほうが多いでしょう。

ここら辺の計算の仕方は難しいと思います。

例えば、ゴミ屋敷を最安値でもそのまま売りに出してしまうのか、ゴミの撤去を行ってリフォームもしっかり行ってから売りに出すのか、どちらが得なのかはゴミの撤去費用やリフォーム代金及びリフォーム内容に大きくかかわってきます。

私たち消費者側は腕のいい信頼できる業者を見つけることから始める必要があるでしょう。