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投稿日:2017年04月03日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
孤独死の処理は初期は警察が行いますが、警察が現場検証を終えた後は大家や遺族がその後の処理を行わないといけません。孤独死の処理は部屋や家を取り壊さない限りは、掃除やリフォーム工事を行って原状回復する必要があります。
このページでは孤独死の処理について、孤独死が増加している社会的背景や孤独死の処理の仕方、孤独死の処理を大家が行う場合の方法を解説していきます。孤独死の処理について満遍なく学べる内容にしていますので、ぜひ最後まで読み進めていってください。
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孤独死の処理が増加している背景には、孤独死の増加が挙げられます。
『孤独死』とは主に一人暮らしの人が誰にも気づかれず、誰からも看取られることもなく自宅での生活中に病気などにより死亡していることをいいます。
下のグラフは、内閣府より発表されている「東京23区内で自宅で死亡した65歳以上の一人暮らしの死亡者数」「単身居住者で死亡から相当期間経過後に発見された件数」「孤独死を身近な問題と感じる人の割合」のデータを独自に作成しグラフ化したものです。
[caption id="attachment_2895" align="alignnone" width="662"] クリックして拡大[/caption]このグラフの青い線が65歳以上の一人暮らしの死亡者数です。
オレンジの線は、65歳以上の一人暮らしでかつ自宅で死亡した人数です。
青のグラフは、病院や施設、または事故などが原因でなくなった方も含まれている数字ということになります。オレンジは、自宅で死亡した人数です。『孤独死』となっている場合が考えられる方の数字です。
このように孤独死は年々増加していることがわかります。
下のグラフは、単身居住者で死亡から相当期間経過後に発見された件数です。死亡時から発見までの日数がかかっている=『孤独死』をされた方の人数ということです。
65歳以上ので孤独死される方は65歳未満の人より人数が多いことがわかります。
しかし、高齢者のみならず65歳以下で『孤独死』をしてしまう方も増えているのです。
[caption id="attachment_2897" align="alignnone" width="664"] クリックして拡大[/caption]孤独死を身近な問題だと感じる人の割合です。夫婦二人世帯、それ以外の世帯の人は『孤独死』を身近に感じると答えた人は、『まあ感じる』『とても感じる』と2つの回答を足しても10%代です。とても感じると答えている人は2~3%の人だけです。
それに対して、単身世帯の方は「まあ感じる」「とても感じる」と答えた人は、45%と約半数近くの人が孤独死を身近な問題と感じていると答えています。
「とても感じる」と答えた人も15%もおり、「孤独死」に対する不安を感じている人がとても多いことがわかります。
[caption id="attachment_3187" align="aligncenter" width="940"] クリックして拡大[/caption]表の結果からもわかるように、単身居住者は「孤独死」という問題を非常に身近な問題と捉えている人が多いということです。また、事実として、その数字は年々増加しています。
そして、一人暮らしということは、他の人から発見されにくい環境なので、相当数の時間が経過してから発見されることも多いのです。
今、夫婦ともに暮らしている方は、この問題をあまり重要視していない傾向がありますが、配偶者の方がなくなってしまった場合、残された人は単身居住者になってしまうということです。
孤独死の処理の関心が高まる背景には、孤独死自体への関心が高まっている現状があるとともに、孤独死が増加している状況があるのです。
孤独死の処理の仕方は、孤独死を発見した人はまずは動かないといけないので知っておく必要があるでしょう。遺体は警察が処理してくれますが、警察を呼ぶまでは自分で対処する必要があります。
孤独死を発見したら、まず必要になるのは「冷静な判断と正しい行動」です。動揺していも初期行動としておこなうべきことがわかっていれば、対処しなければならないときに迅速に行動に起こすことができます。
ここからは孤独死の処理の仕方を学んでいきましょう。
孤独死の処理の最初は、孤独死を発見した際の初期対応です。孤独死を発見したときに、生死の判断がつかなかった場合の対応の仕方と明らかに死亡しているとわかっている場合の対応の仕方をみていきましょう。
生死の判断がつかなかった場合の孤独死の処理の第一歩は、慌てず、冷静に「119番、救急車」です。このような現場に突然遭遇してしまった場合、動揺してしまうのは当然です。だからこそ、まずいったん気持ちを冷静にして「119番」通報しましょう。
そのあとは、すぐに誘導できるように家の前で救急車の到着を待ちましょう。「事件」の可能性があると判断された場合は、通常救急隊員から警察へ連絡が入ります。現状保存のまま警察の到着を待ち、その後は指示に従いましょう。
ここで、119番通報の流れをお伝えします。緊急時には、どの状況でも同じですので知っておくといざというときに役に立ちます。動揺しているとうまく伝えられないものです。ご家族が一人暮らしをされている場合は、緊急事態に備えて、下記のようなメモを目のつくところに貼っておくことをお勧めします。
ここまでのメモを作成してください。最後の言葉が大切です。この一言が冷静さを取り戻してくれます。初めての救急の連絡はパニックになっていますので、メモを見ていても動揺していて、何でもいいからとにかく早く来て!!と思ってしまい、伝えるべきことを伝えることももどかしいかもしれません。しかし、早急に来てもらうために、まずは上記の内容をゆっくりかつしっかりと伝える必要があるのです。
消防隊員の方が落ち着けるように言葉で誘導してくれます。まずはしっかり相手の言葉に耳を傾けましょう。
死亡していることが明確な場合の孤独死の処理の第一歩は、『警察へ連絡』です。
孤独死は、たとえ明らかに病死や自然死であったとしても初期段階では「異常死」として扱われますので、必ず警察へ届け出なければなりません。
孤独死において警察が行うのは、強盗・殺人などの事件性の有無です。警察による現場検証の間は、原則として室内に立ち入ることはできません。
遺体の処理は警察が基本的にしてくれますので、孤独死を発見した人が行う必要はできません。むしろ不用意に触ってしまうと変に勘繰られてしまうので止めておきましょう。
事件性がないと判断されたあとに初めて、第三者が入室することが可能となります。(※同居していた家族が自宅で死亡した場合も、警察による自宅の現場検証が行われます。この場合も救急隊もしくは病院から警察に連絡がいくようです。)
その後、警察の遺体安置所で保管されます。事件性がない場合は通常1~2日で遺体の検案・搬出が終わり、その後ご遺体を家族が引き取ります。
孤独死の処理で見つけた後の対応が終わったら、真っ先に行うべき緊急対策が『腐敗臭(死臭)防止』と『ハエの拡散防止』です。孤独死の場合、死後数日(もしくはそれ以上)経過してから発見されることが多く、また賃貸住居に住んでいるケースが多々あります。
その場合、一番懸念されるのが腐敗臭(死臭)やハエなどが近隣の部屋に拡散しやすい状況になっているということです。
近隣の住人から苦情が殺到することが考えられますので、早急に腐敗臭とハエの拡散防止の対策が必要になります。まずは、以下の対策をしておきましょう。
市販の香りの強い消臭剤や芳香剤は置くのはやめましょう。死臭と人工の香料のにおいが混ざり、悪臭が助長される場合が多くかえって逆効果です。香りのない無臭のタイプであれば少しは効果が期待できるかもしれません。
孤独死が発生した部屋の臭いや汚染箇所の処理については、特殊清掃業者に任せるのが良いでしょう。特殊清掃業者は孤独死や自殺が発生した現場で、死体から発生した死臭や死体から染み出た体液などを除去し、原状回復までしてくれる業者になります。
先ほど、自分で出来る孤独死の処理として「腐敗臭の防止」と「ハエの拡散防止」をお伝えしましたが、これは応急処置にしかなりません。臭いや汚染箇所を根本から解決しないことには、同じ悩みで悩まされることになります。
自分で孤独死後の処理ができれば良いですが、素人が扱えるような問題ではありませんので、専門の業者に依頼するようにしましょう。
孤独死の処理は特殊清掃業者に依頼したら終わりではありません。必要に応じて葬儀や、孤独死した部屋の遺品整理、亡くなった人の相続の手続きを行いましょう。
特に遺品整理については孤独死した部屋が賃貸だった場合については、なるべく早く退去しなければならないので急いだほうが良いでしょう。
孤独死の処理は大家さんが行う必要があるケースがあります。それは、連帯保証人や相続人がいないケースです。最近の賃貸は連帯保証人ではなく保証会社がいるために、孤独死の処理は大家さんが行う必要が出てきます。
また相続人については、相続をせずに相続放棄を行う方も少なくありません。そうなると原状回復工事や特殊清掃の作業も大家さんが手配して行う必要があるのです。
孤独死が発生したら、まずは賃貸借契約書を確認し、誰が原状回復や特殊清掃に責任を負っているのかをチェックしましょう。そして大家が責任を負っているのであれば、孤独死の処理の仕方とは?遺体は警察が処理してくれる?でお伝えした流れで孤独死の処理を進めていきましょう。
孤独死の処理は、孤独死の処理の仕方とは?遺体は警察が処理してくれる?でも簡単にお伝えしましたが、特殊清掃業者に任せるのが一番です。
「特殊清掃」とは事件、事故、自殺や孤独死などで遺体の腐敗、腐乱によるダメージを受けた室内の現状回復や現状復旧業務のことです。
ここでは、どのような基準で孤独死の処理を行ってくれる特殊清掃業者を選べばいいか、特殊清掃業者の料金費用相場をご紹介したいと思います。
特殊清掃業者を選ぶ基準 | 具体的な内容 |
---|---|
特殊清掃の経験量 | 経験の浅い特殊清掃業者よりも経験のある特殊清掃業者の方がどのような現場でも対応できるのでオススメです |
お見積もり時の態度や清潔感 | 特殊清掃という現場とは言え、担当者の対応が悪い特殊清掃業者には依頼しない方が良いでしょう。相談に親身になって乗ってくれる業者を選択しましょう |
お見積もり書の有無 | お見積もり書を出さずに料金を口頭だけで伝える特殊清掃業者は注意です。お見積もり書は紙・PDFでしっかりともらうようにしましょう |
追加料金が明確か | 作業してみないとわからないケースがあるのは事実ですが、それでも追加料金が発生するならばどのようなケースか?を明確にしている業者を選びましょう |
上記には孤独死の処理を行ってくれる特殊清掃業者の選び方を表にまとめてみました。特殊清掃業者は価格や料金で選ぶよりは経験量で選ぶことをオススメします。特殊清掃という作業自体、ある程度の費用がかかることは覚悟しておきましょう。そして一番のポイントは死臭や汚染箇所が除去できるかという点です。
特殊清掃業者の料金や価格を気にしてしまうあまり、安く依頼はできたけれど作業の質が悪かったら何も意味がありません。孤独死の処理をしっかりと行ってくれるかどうかで判断するようにしましょう。
孤独死の処理の料金費用相場は、作業項目によってある程度決まっています。特に特殊清掃の場合には、どの程度まで特殊清掃を行う必要があるのか?で費用が変動してきます。死後から日にちが経過するほど遺体の損傷が激しくなるため、その分特殊清掃の費用が高くなってしまいます。
孤独死の処理の項目 | 料金・費用相場 |
---|---|
床上の特殊清掃 | 35,000円〜 |
浴室清掃 | 55,000円〜 |
消臭剤や除菌剤の散布 | 12,000円〜 |
畳の撤去 | 4,000円〜 |
オゾン脱臭/消臭 | 35,000円〜 |
持ち家の場合には、完璧な特殊清掃をしなくても部屋に入れるくらいに除菌消臭をしてもらい、後は解体するという手段があります。しかし、賃貸の場合にはそうもいきません。原状回復までを行って、借りていたオーナーに返却する義務があるからです。
特殊清掃を行う過程には、壁紙の張替えや畳の交換、浴槽の改装などがある場合もあります。その際には、オーナーが指定する業者が施工する必要がある場合もあるので、オーナーとコミュニケーションを取った上で特殊清掃の作業をしてもらうようにしましょう。
壁紙の張替えなどを行っても、「自分の指定している業者じゃないとダメ」と言われたら、費用がさらに必要になるので気をつけて下さい。
関連記事:特殊清掃の料金相場について詳しく知りたい方はこちら
「特殊清掃の料金目安をお伝えします!」
孤独死の処理の流れの中で、遺品整理も含まれるとお伝えしましたが、遺品整理を業者に依頼する方法もあります。自分たちで遺品整理を行うこともできますが、体力的に大変だったり急いで片付けを行わないといけない場合には遺品整理業者に依頼するのも1つです。
特殊清掃業者が特殊清掃と同時に遺品整理を行ってくれる場合もありますので、特殊清掃業者に一緒に相談してみるのも良いでしょう。
遺品整理の料金相場の場合には、間取りによって決まってくるのが一般的です。下記は間取り別の遺品整理の料金相場になりますが、幅があるのは物が部屋にどれくらいあるかで料金が変動するからです。部屋に物が沢山あれば費用が増え、少なければ費用は減ります。
遺体があった部屋のものは殆ど処分することにはなると思いますが、他の部屋のものは、臭いが付いていなければ売れたり、自分たちで片付けたりできます。できる限り自分たちで遺品整理をすることが、業者に遺品整理を依頼する料金を減らす有効な方法です。
部屋の大きさ | 料金相場 |
---|---|
1K・1R | 35,000円〜130,000円 |
1DK | 35,000円〜150,000円 |
1LDK・2DK | 60,000円〜280,000円 |
2LDK・3DK | 90,000円〜450,000円 |
3LDK・4DK | 150,000円〜700,000円 |
4LDK・5DK・それ以上 | 170,000円〜850,000円 |
関連記事:遺品整理の料金相場について詳しく知りたい方はこちら
「遺品整理の料金を徹底解剖!」
孤独死の処理の仕方について、孤独死の処理の件数が増えている社会的背景や孤独死の処理の仕方、孤独死の処理を大家が行う必要があるかどうかなどをお伝えしてきました。
今現在では、高齢者に限らず、単身居住者の方の孤独死の割合が毎年増加しています。
親世帯と子供世帯が別々の家で暮らしていた場合、初めは高齢の夫婦2人世帯であっても、配偶者のどちらかが亡くなってしまった場合、その世帯は単身居住者世帯になってしまう可能性が非常に高いです。
お互いに気にかけていても、何もない毎日が当たり前となっていると、つい双方で連絡を怠りがちやすい状況になってしまいがちです。
そのため、元気でいるものだと思っていたら、知らないうちに孤独死となっていて、気が付かなかったということが起こり得るのです.
このような状況は、若い世帯の場合も同じことが言えるでしょう。親元を離れ暮らしていると、普段から特に連絡をしあうことがないと連絡がなくても、あまり気にしないことがあると思います。
最悪の事態を防ぐためにも、家族が離れて暮らしている場合は、定期的にお互いに連絡を取り合うことが必要です。
そして、万が一孤独死が起きてしまったときは、そのあとの部屋の清掃は、専門の清掃業者に任せた方がいいということです。特殊な清掃業者になりますので、近くの専門業者について一度調べておくとよいでしょう。
不幸にして孤独死という場面に遭遇してしまった場合は、正しい行動をとれるよう正しい情報、正しい知識を学んでおくことが必要となるのです。
記事を読んで、孤独死についてもっと知りたい方はこちらを御覧ください。
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