空き家問題が全国的に注目される中、静岡市でも空き家の売却や購入に関心が高まっています。 本市の空き家総数の推移をみると、平成30年時点で47,900戸と旧静岡市と旧清水市が合併した15年前と比較して約1.7倍に増加しています。空き家率は14.4%と15年前と比較して4.5ポイント増加しています(静岡市空家等対策計画より抜粋)
静岡市では、特に高齢化や人口減少が進行し、地域資源を有効活用することが課題となっています。空き家の流通を促進するため、自治体は補助金制度や各種サポートを整備し、住民の生活を支えています。
この記事では、主に空き家バンクにおける売買の具体的な手順について詳しく説明します。地域で生活する際には、地域の自治会活動への参加や、生活文化への理解が重要であることを覚えておきましょう。これらの要素を考慮して、あなたの新生活を成功に導きます。
空き家を売却したい方へ

空き家を所有している方がその物件を売却する際には、いくつかのポイントを抑えることで、スムーズな取引を実現できるだけでなく、より良い価格で物件を売却することが可能です。このセクションでは、自治体の提供するサービスや、高額で売却するためのポイントについて、詳しく解説します。
自治体のサービスについて
まず、空き家を売却する際に活用できるのが、空き家バンクの利用です。空き家バンクは、自治体が管理・運営する情報データベースであり、売却したい空き家の情報を登録することにより、購入希望者へ広くアプローチできる仕組みを提供しています。登録することで様々な支援を受けることができます。
情報提供の場の提供
空き家情報バンクに登録することで、広い範囲で空き家の情報が発信され、多くの購入希望者とのマッチングを促進することができます。特に地方の物件では、効率的に買い手を見つける手段として非常に有効です。
利用要件
「空き家情報バンク」の目的を達成するためには、移住者が移住先の地域にスムーズに受け入れられる必要があります。また、移住者自らも、地域の自治会等に加入し、地域活動に積極的に参加していく必要があります。そのためには、利用に際して、次のことを誓約、同意が必要です。
移住者の方へ(誓約事項)
受入地域の自治会等に入会し、地域活動に積極的に参加するとともに、当該地域の生活、文化、自然環境等への理解を深め、当該地域の住民としての自覚を持つように努める。
住宅(空き家)所有者(同意事項)
1:中山間地域へ定住し、地域の自治会へ加入をするなど、地域住民と協調して生活することが見込まれる移住者と契約すること。
2:地域の意見を十分尊重した上で、移住者を選定し契約すること。
手続きの流れ
1:静岡市が空き家所有者から物件情報の提供を受け、「空き家情報バンク」に物件情報を登録
2:静岡市が登録した物件情報を賃貸又は購入を希望する方へ提供
3:賃貸、購入の契約交渉希望者は、「協議(交渉)申出書」等を静岡市へ提出
4:契約交渉等を開始
市では、情報提供を行うのみで仲介業務は行っておりません。当事者間で契約交渉を行うか、市と協定を結んだ宅建業者等に仲介をしていただくことになります。
なお、上記は公式ウェブサイトより抜粋したものです。本記事ではあくまでも概要を記すまでにとどまっていることから注釈等を除いています。そのため詳細については必ずこの公式ウェブサイトをご覧ください。
専門家の相談窓口
不動産取引には法律や税金の知識が求められることがありますが、自治体のサービスの中には、これらの不安を解消するために専門家への相談窓口を提供している場合があります。不動産のプロフェッショナルに相談することで、安全で有利な取引を進める手助けとなります。
高額売却のためのポイント
空き家をより高額で売却するためには、市場での物件の魅力を最大限に引き出すことが重要です。以下のポイントをしっかりと押さえておくことが、高額売却のためのカギとなります。
市場調査の実施
まずは、地域の不動産相場をしっかりと調査し、自分の物件の市場価値を把握することが大切です。これにより、適正な価格設定の参考となり、スムーズな売却活動を行うことができます。
必要なリノベーション
次に、魅力を高めるためには必要なリノベーションの実施も欠かせません。建物の状態を向上させることで、購入者にとっての価値を高めることが可能です。特に、キッチンやバスルームなど、日常的に使用する部分のリフォームは、購入者の決定に大きく影響するため、効果的です。
魅力的な写真と情報の提供
また、物件の売却には視覚的側面も非常に重要です。物件情報を空き家バンクに登録する際には、高品質な写真や詳細な説明を充実させ、購入者に物件の魅力をしっかりと伝えるように心掛けましょう。
ここで、リノベーションにかかる一般的なコストイメージを提供しておきます。
項目 | 費用(円) |
---|---|
キッチン改修 | 500,000 ~ 1,200,000 |
バスルーム改修 | 400,000 ~ 1,000,000 |
内装リフォーム全体 | 800,000 ~ 2,000,000 |
外装・屋根の修繕 | 600,000 ~ 1,500,000 |
エリア別の売却価格の違い
空き家が所在するエリアによっても売却価格は異なります。地域の特徴やアクセスの良さ、地域施設の充実度などが価格に大きく影響します。具体的には、駅までの距離や商業施設への近さ、公園や学校などの存在も、住宅購入者の決定に影響を与える重要な要素となります。このため、空き家の売却を考える際には、ただ自分の物件の特長をアピールするだけでなく、エリアの特性も併せて購入希望者に伝えることが有効です。
注意事項
最終的に空き家の売却を円滑に進めるためには、地域の自治会や役場への情報提供も忘れずに行うことが重要です。こうした地域団体との連携により、地域の協力を得ながら生活を続けていくことが可能になります。地域の方々と良好な関係を築くことは、その後の売却活動を円滑に進めるための重要なポイントです。
以上のようなポイントをしっかりと押さえることで、空き家の売却を成功に導くことができるでしょう。物件の価値を高める施策と地域の特性を活用し、有意義で円滑な売却活動を行うことをお勧めいたします。これらの情報をもとに、空き家売却の計画を立て、理想的な売却を目指していきましょう。
空き家を購入したい方へ

空き家の購入は、注目すべきライフスタイルの転換であり、新しい生活環境を整える絶好のチャンスです。しかし、購入後のリフォームや周辺環境への理解も非常に重要です。この章では、空き家の購入方法と補助金やサポートについて詳しく解説します。これにより、購入プロセスを効果的に進め、購入後の生活をスムーズにスタートさせることができるでしょう。
購入方法
空き家を購入するための具体的な手順を理解することによって、スムーズな取引を実現できます。購入ステップごとに整理された以下の手順をご覧ください。
-
空き家バンクの活用
空き家バンクを活用することで、多彩な物件情報にアクセスすることができます。空き家バンクは自治体が運営しているため、信頼性が高く、安心して物件選定を進めることが可能です。登録されている物件情報を詳細に調査し、自分の希望や条件に合った物件を選定しましょう。この段階で、市場の動向や地域の特性もチェックすることをお勧めします。
-
見学と交渉
気になる物件が見つかったら、実際に見学を実施することが大切です。見学の際には、物件の具体的な状態を確認し、リフォームが必要な箇所があるかどうかもきちんとチェックしてください。それから、条件に基づいて売主と交渉を行うのが一般的です。交渉では、自分の希望だけでなく、法的条件や市場状況を踏まえた現実的な提案を心がけるべきです。
-
購入の手続き
購入が決定したら、物件購入に関する必要な手続きを進めます。手続きには不動産契約書の締結、役所への所有権移転登録などが含まれ、おおよそ法的なプロセスが多岐にわたります。これらの手続きをスムーズに進めるためには、専門家のアドバイスを受けることが強く推奨されます。特に初めての不動産購入の場合には、不動産会社、司法書士、または弁護士などの専門家に相談することでトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
補助金やサポート
静岡市では、空き家を購入した方をサポートするために補助金制度が設けられています。これらの制度を活用することで、経済的な負担を軽減し、より快適な新生活を始めることが可能です。
静岡市空き家改修事業補助金交付制度
市内(一部の地域を除き)に所在する空き家を有効活用することにより、市外への人口流出抑制と定住の促進を図り、子育て世帯等に対し住宅供給を支援するため、空き家情報バンクに登録されている空き家を改修する方に対して、補助金を交付しています。
-
補助対象 静岡市空き家改修事業補助金を利用される場合、下記条件を全て満たす必要があります。
-
所有者が個人であること
-
空き家情報バンクに登録されている空き家の購入者又は空き家をもともと所有し、貸し出しする者
-
補助対象住宅に10年以上居住する予定であること(貸し出しする場合は10年以上貸し出し予定であること)
-
補助金の交付時において、世帯員全員が納付すべき市民税を滞納していないこと
-
暴力団員等(静岡市暴力団排除条例(平成25年静岡市条例第11号)第2条第3号に規定する暴力団員等をいう。)でないこと
-
補助金額 補助対象経費の3分の2を補助します。(千円未満切り捨て)
補助金額の上限
- 1~4は、200万円
- 市外からの移住者
- 中学生以下の子どもがいる子育て世帯
- 夫婦等のいずれかが40歳未満の世帯
- ゆとりある住宅地区内の空き家
- 上記以外は、100万円
なお、上記は公式ウェブサイトより抜粋したものです。本記事ではあくまでも概要を記すまでにとどまっていることから注釈等を除いています。そのため詳細については必ずこの公式ウェブサイトをご覧ください。
購入後の注意点
購入後、静岡市に定住する際には、地域の生活習慣や文化を深く理解し、地元コミュニティに積極的に参加することが重要です。地域行事や自治会活動に積極的に出席することで、地域社会に早く溶け込みやすくなります。また、新しいコミュニティとのネットワークを築くことも、新しい生活を順調に進めるための鍵となります。
こうした情報をもとに、安心して新しい生活を始めるための準備を進めてください。これらのポイントを押さえ、理想的な物件を選び、新生活を満喫しましょう。
静岡市の空き家の片付けなら遺品整理ドットコム
「空き家を見つけたけれど、中には荷物がいっぱい…」「片付けが大変でなかなか移住に踏み出せない…」「空き家を売りたいけど、まずは中身を整理したい!」そんなお悩みはありませんか? 遺品整理ドットコムなら、専門のスタッフが不要品の仕分けから処分までトータルでサポート!
- まるごと片付け対応:家具・家電・生活雑貨など、一軒まるごと対応可能
- 買取サービスあり:使える家具や家電は買取対応でお得に処分
- 全国対応&最短即日:地方の平屋でもご相談OK!
時間も手間もかかる空き家の片付け。 スムーズに進めるなら、まずは無料相談から!
まとめ
空き家の売買を考えている方にとって、空き家バンクの活用は重要な選択肢です。売却側にとっては、自治体が運営する空き家バンクを利用することで、物件が広く認知され、スムーズな取引が期待できます。 購入側にとっても、空き家バンクは信頼できる物件情報の提供源となり、安心して購入プロセスを進められます。補助金制度の利用によって改修費用を大幅に削減できるため、金銭的な負担の軽減が図れます。地域特有の生活習慣やコミュニティ活動への積極参加により、新しい生活環境を円滑に築くことができます。売買双方が空き家バンクを効果的に利用することで、不動産の有効活用と地域活性化につながり、新たな生活を豊かにする一助となります。
コメント