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投稿日:2017年04月28日 更新日:2021年03月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
自分がこの世を去るということを考えるのは、あまり気持ちの良いものではありません。しかし、人間は必ずいつかはその日を迎えます。
その日を意識し始めるとき、今までの人生を振り返り、これはしておかなくてはと思うこともありますね。
そして、アレは誰かに貰ってもらいたい、コレはここに送って欲しい、お墓は海が見えるところがいい、などといろいろ考えます。
大抵は、その時の思い付きだけで忘れてしまいますが、それを一つ一つ文字にして書き残すことができれば、あとになって残された家族などの周囲の人が困ることがありません。その書き残す方法が終末ノート(エンディングノート)です。
終末ノートの大切さについては、皆さんにかなり認識されるようになってきました。2009年ころから終活という単語が使われ始め、終活の一環として、終末ノートを作成することが行われるようになりました。
最近は、身近にあるスーパーの書店でも何種類かのノートを販売していますので、目にされた方もいらっしゃると思います。
呼び方は、エンディングノート、終活ノート、終末ノートと違いますが、だいたいの内容は共通しています。
終末ノートに記入する内容を、相続関係などの金銭についてのことだけだと思っている方もまだ多く、「私には書き残すほどの財産はないから書かなくていい」と書く気がまったくない人もいるようです。
しかし、終末ノートに書く内容が「自分がいなくなった後または急病で意識がなくなった時に、どこに何があるかわからない、どうしたら良いかわからない、と「家族や周辺の人が困らないように情報を記入するノート」だとすると、これは書いておかないと!と思いませんか?
終末ノートにはだいたい次のような内容を書きます。
自分の情報 | 名前・生年月日・血液型・マイナンバーなど |
---|---|
人間関係の情報 | 友人の住所氏名・親戚の住所氏名など |
財産について | 預貯金・株式・不動産・貴金属や絵画・借入金・クレジットカードなど |
ペットについて | 通っている病院・ペット保険加入の有無・今後の行く末についてなど |
保険関係の情報 | 生命保険・損害保険・傷害保険・公的年金・個人年金など |
医療や介護について | 重病の告知・延命措置・認知症などで介護が必要になった場合のことなど |
葬儀について | 葬儀の規模・遺影の写真・知らせて欲しい人の一覧など |
遺言書について | 遺言書を書いていたかどうか・遺言書の形式(公正証書遺言か自筆証書か)など |
インターネットについて | 登録しているサイトの一覧・パスワードなど |
終末ノートの書き方や手順に決まった順番はありません。終末ノートを購入して、1ページ目から書き始めたら挫折した、という話をよく聞きます。
市販の終末ノートを項目通り順番に書き込もうとすると、なかなか筆が進まないようですが、そこは飛ばして、自分が書きやすいページから書き始めてみると、徐々に埋まっていきます。
また、市販のノートではなく、自作の終末ノートを作るというのも書きやすいです。メモのように書き連ねてから、市販のノートに清書するというのも良い方法ですし、パソコンで作成すれば書き換える事項が出てきた場合に簡単に修正できて便利です。
では、自分が事故や脳や心臓の急病で家族や周辺の人に口で説明ができない、という状況になった場合を想定して何を書くかを考えてみます。
終末ノートのうち、次の項目を「終末ノート」や「終末ノート緊急」などとして別冊にしておくと便利です。
これらは、突然のことで家族などが驚き慌てている場合、すぐに知りたい情報です。玄関の近くなどで、目につきやすい場所に置いておくとよいでしょう。
コピーをとって、自分で携帯するために一つ持っておくと、外出先で事故や急病になっても病院や警察ですぐにわかって貰えます。
次に、緊急用以外の情報を書くノートを作成します。
以上の情報は、一人暮らしの高齢者の方は必ず書いておいた方が良い情報です。
通帳と印鑑については、入院や葬儀の費用を支払うのに必要なので終末ノートに書いておくとしても、財産や相続の詳しい内容は遺言書にしておいた方が安全です。終末ノートは遺言書とは違って、法律にのっとって書かれたものではないので、法的効力はないからです。
財産などの金銭関係については、家族と同居されている場合や近くに家族がいる場合、信頼していて自分の今後のことをお願いしている人がいる場合には、より詳細な内容を記したノートを作成して、渡しておくのも良い方法です。
終末ノートはとても重要な情報ですので、紛失したり間違って廃棄したりしないよう、契約書や不動産の権利証と一緒に金庫などにしまっておくのが理想的です。
しかし、終末ノートを作成するためには、自分でどこに何をしまっているのかを把握しておかなくてはなりません。
年金についての情報や、口座を開設したものの使っていない通帳はどこに行ったか分からないことがありますので、整理して把握しておくことが大切です。
終末ノートを書くために生前整理をしてはいかがでしょうか。
私の父が終末ノートを買ってきたことがありました。
張り切って終末ノートを開いていたのですが、数日後にはどこかにやってしまいました。どうしたのかと訊くと、もしもし整理が苦手な人なので『色々な書類を探し回らないといけなくて、探しているうちにイヤになった』と言うのです。
そこで、父と家族で部屋を片付けて、やっと一部の書類が見つかりましたが、その段階で全員疲れてしまい、終末ノートを作らないまま現在にいたっています。
片付いているようで肝心の物がみつからないという人はけっこう多いのではないかなと思っていたところ、最近になって、生前整理のやり方を教えてくれる仕事があるということを知りましたので、調べてみました。
生前整理は、まず自分の周りを見ることから始まります。
自分の持ち物の中の不用品を意識して生活している人は、あまりいませんよね。いざ片付けてみると、大量にある写真、使わない引き出物のタオル、閉店した店のポイントカード、誰かに貰った使ったことのない花瓶など、自分でもびっくりするはどの不用品があることに気付くのです。
そこで、さぁ片づけようと手をつけるのですが・・・
タンスを開けて一つ一つ眺めてみると、誰かに貰って着たことがない新品の服がハンガーにかかったまま、引き出しを開けると穴の開いたセーターが、見つかったとします。
たいてい、自分だけではなく家族に手伝ってもらって片づけを始めますが、家族はどんどん捨てようとし、ご本人は捨てさせまいとします。
着たことがない服は保管していたことすら忘れていたのに、いざ捨てると家族がいうと、ご本人からは「それは戴きものだから捨てたら申しわけない」とか、穴の開いたセーターは「もったいない、穴をふさげば着られる」などという返答がかえってきます。ここで、二つの選択肢が出てきます。
一つ目は、いっこうに片づけが進まない、さらには、意見が違いすぎてケンカになって、整理するのを止めてしまって、終末ノートどころではなく、二度とその話はできない状態になってしまうという選択肢。
もう一つ目は、ケンカをせずに、どうやったらちゃんと片づけて終末ノートの作成を始める方向にもっていくことができるかを考えるという選択肢です。こちらの方が後になって悔やむことがありませんね。
ちゃんと片づけようと決心したものの、自分たちではどう整理したら良いかよく分からないし、やはり多少は揉めてしまいます。そういう時に、生前整理の業者に頼むことを考えてみましょう。
生前整理を業者に依頼するとさまざまな利点があります。
生前整理は、生前整理アドバイザー、生前整理作業技能士という資格を持った人に来てもらうとスムーズに作業がはかどります。
これらの資格を持っている人は、丁寧に話を聞いてくれて、「捨てたくない気持ちをどうしたらいいのか」などの相談にものってくれます。
思い出の品を整理する方法を一緒に片づけをしながら教えてくれて、写真の整理をしてアルバムを作ったりもしてくれます。そして、整理をしながら終末ノートの書き方を教えてくれます。
整理が進んでいくと、今後の収納や取捨選択のコツも教えてもらえます。家族がいる人は、ご家族の方も一緒に生前整理に立ち会うと、家族の方々も整理をすることができますよ。
生前整理にかかる費用について調べましたところ、二つの計算方法がありましたので、表にしてみました。
作業人数 | 作業時間 | A社 | B社 | C社 |
---|---|---|---|---|
1人 | 1時間 | 5,400円 | 5,400円 | 5,400円 |
1人~2人 | 2時間 | 8,640円 | 8,640円 | 8,640円 |
2人 | 1時間+軽トラック | 8,640円 | 9,720円 | 9,180円 |
2人 | 2時間+軽トラック | 14,040円 | 12,960円 | 16,200円 |
間取り | 作業人数 | A社 | B社 | C社 |
1K | 1人 | 37,800円~ | 37,800円~ | 37,800円~ |
1DK | 2人 | 64,800円~ | 59,400円~ | 64,800円~ |
1LDK | 3人 | 86,400円~ | 75,600円~ | 86,400円~ |
2DK | 3人 | 129,600円~ | 118,000円~ | 129,600円~ |
2LDK | 4人 | 162,000円~ | 151,200円~ | 151,200円~ |
3DK | 5人 | 194,400円~ | 183,600円~ | 172,800円~ |
3LDK | 5人 | 216,000円~ | 205,200円~ | 194,400円~ |
生前整理といっても、ご本人の部屋だけ片づけたい、大きなものは捨てるものはないので整理と収納だけ見て欲しい、一人暮らしの一戸建てをいっきに片づけたい・・・などそれぞれの方の要望がありますから、その要望に合う業者を探しましょう。いくつかの業者に希望を伝えて見積もりを出して貰うと安心です。
当然のことですが生前整理では不用品がたくさん出ます。その不用品が廃棄処分に該当するのか、リサイクルショップに売れるのか、業者に見て貰わないとわからないことがあります。
その場合、不用品回収業者に来てもらって、廃品か買い取りできるかを査定してもらうという作業になりますが、ここでその業者が持っている許可について知っておく必要が出てきます。
家庭から出る廃品を回収するためには一般廃棄物処理業の許可が必要です。
産業廃棄物処理と一般廃棄物処理の違いは、会社や工場が出す廃棄物を扱うか、家庭から出る廃棄物を扱うかの違いです。どちらかの許可持っていれば両方の処理業ができるわけではく、産業廃棄物処理業は会社や工場、一般廃棄物処理業は家庭、と決まっています。
業者のホームページには、許可について書いてある部分があるはずですので、処分の費用だけではなく、その点のチェックも大事です。
しかし、一般廃棄物運搬許可を取得するのは、非常に難しく、この資格を持っていない業者が多いのが現実です。そのような業者は、一般廃棄物運搬許可のある業者と連携していることが多いです。
また、「リサイクルショップに売れますが、うちでも買い取りますよ」「代金からその分を引きますよ」と業者が言ってくれて、運ぶ必要もないし助かる!と思ってお願いしたくなりますが、そこにもチェックしなければならない資格があります。古物商の許可です。買い取って販売・転売を行う場合にはこの古物商の許可がないと無許可業者ということになりますから、この許可のチェックも忘れないようにして下さい。
荷物の整理をするだけではなく、終末ノートも書いていきたい場合には前述のような生前整理アドバイザーなどが在籍しているかどうかの確認も必要です。
全国に生前整理業者は9,000社以上あると言われています。その中には相場とかけ離れた価格を要求してくるなどの悪質な業者がいます。
この記事を執筆しているオコマリでは、お客様に安心して生前整理を行ってもらうために、全国一律料金で追加料金一切ナシの定額パックプランを業界で初めて提供しています。
部屋の間取り別で料金が決まっているため、明瞭会計で安心です。
例えば、1K・1Rはたったの79,800円(税込)という価格設定となっており、現場の部屋の物量が少なければさらに減額させていただいております。
また、登録されている生前整理業者は、オコマリのスタッフが1社1社面談をして厳選しており安心です。
現地でのお見積りなしでも作業が可能ですので、急いでいる方にもオススメです。
問い合わせやお見積りはすべて無料ですので、気になる方は一度問い合わせをしてみて下さい。
終末ノートの大切さと生前整理について書いてきましたが、終末ノートの役割は事務的な情報を残しておくためのものではありません。
口で言うのは恥ずかしいけれど、ご家族に伝えたいことはあると思います。その気持ちを書いておくと、後になって家族にかならず伝わります。
自分史を書いておくことで、今まで家族が知らなかったことを知らせることができます。
それによって、ご家族の方はいなくなった方を身近に感じつつ過ごしていくことができるのです。
終活のイベントに行った時に、実際に終末ノートを書き始めると、色々な情報よりも先に、伝えたい気持ちやエピソードなどをたくさん書きたくなるという話を聞きました。
もちろん、事務的に内容を書き残すのは大事なことですが、ご家族に対する気持ちや思い出を書いてみると、今からの人生に対して、もっと前向きになることができるそうです。
自分自身の記憶や心の整理をし、きちんと情報や思いを伝えるためにも終末ノートを書くことをおすすめします。
また、記事を読んでエンディングノートや終活に関してもっと知りたい!と思った方は、下記の記事も参考にしてみて下さい。
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