孤独死の東京での発生数は近年増加傾向にあります。背景には、少子高齢化や未婚率の増加、高齢化の加速があると言われています。

孤独死といえば一人暮らしの高齢者に多いというイメージがあるかもしれませんが、男性では50代の中年期から増え始め、中には20～30代のいわゆる「若者」がひっそりと孤独死していくケースもあります。

このページでは東京での孤独死に関して、東京での孤独死のデータをご紹介しながら解説していきます。孤独死が東京で発生した際の対処方法も一緒にご紹介していきます。

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目次

• 孤独死の東京における現状
• 孤独死が東京で増えている背景
• 孤独死が東京で起きた際にやるべきこととは？
• 東京での孤独死の対処は特殊清掃業者に依頼しよう
• 「孤独死の東京における現状～増加する背景や発生時にやるべき事とは？」まとめ

孤独死の東京における現状

孤独死の東京における現状は、東京都監察医務局のデータによると平成18年度に東京23区内での孤独死は男女合わせて3,395件発生しており、これは単純計算で1日に約10件の割合になります。

少子高齢化や未婚率の増加、核家族化が進む世相の中で、一人暮らしの中年、高齢者が増えていることが孤独死の起こる大きな要因になっています。

東京での孤独死に関しては女性より男性のほうが発生する割合が多く、これは男性は女性よりも社交性が劣るため、近所づきあいや親戚づきあいが希薄になりがちなことが関係しています。

[caption id="attachment_2472" align="alignnone" width="604"] 引用:『東京都23区における孤独死の実態（東京都監察医務院）』[/caption]

男性は50代以降、女性は60代以降の年齢から孤独死の割合が増えてきており、男性においては老年期だけではなく中年期においても孤独死は無視できない問題になってきています。

東京で孤独死が発生した場合、女性では約6日後、男性では約12日後に発見されており、このデータからも男性が社会から孤立しがちであることが見て取れます。

[caption id="attachment_2460" align="alignnone" width="704"] 引用:『東京都23区における孤独死の実態（東京都監察医務院）』[/caption]

孤独死が東京で増えている背景

東京での孤独死が増えている背景にはどのようなものがあるのでしょうか？

都市部、特に東京23区における孤独死の特徴として言えるのは、孤独死は高齢者だけの問題ではないといわれています。

孤独死は20～30代の若者にも起こっており、その背景には不景気による雇用の悪化、フリーターや派遣社員などの非正規雇用の人が増えていることが挙げられます。

これら非正規雇用の人たちは収入が不安定であるため、偏った食生活に陥りがちで、健康を損なっても病院に行く金銭的余裕がない場合もあり、自宅でひっそりと息を引き取ることもあります。

また、数日間の無断欠勤では会社が心配してくれず、孤独死が起こっていても発見まで時間がかかる場合があります。

近年の若者の風潮としてコミュニケーション能力の低下が挙げられ、一人でいるほうが楽と感じる人が増え始め、家族や友人関係が希薄であることも若者の孤独死が増える原因であるといわれています。

地域別にみると、生活保護受給割合や失業率が高い区ほど孤立死が起こる割合が高くなっており、孤独死の原因として貧困が無視できない問題となっています。

孤独死が東京で起きた際にやるべきこととは？

東京での孤独死が発生した場合には、どのような行動を取れば良いのでしょうか？

1. 管理会社や大家、警察への通報
2. 賃貸住宅の場合の原状回復
3. 連帯保証人や法定相続人への契約者の変更
4. 遺品整理

上記は東京で孤独死が発生した際の4つのやるべき事になります。

1.管理会社や大家、警察への通報

東京で孤独死を発見した場合、故人の住まいが賃貸物件であれば管理会社や大家に通報しましょう。

そうでない場合は警察への通報が必要です。

どちらの場合も異常死として東京都監察医務局の検案または解剖が必要になり、発見者には警察からの事情聴取などが行われます。

2.賃貸住宅の場合の原状回復

東京で孤独死が発見された場合、賃貸住宅では故人の荷物の引き取りや処分、住居の原状回復が必要になってきます。

住宅の状況に応じてはこの費用は相当な額になり、特に遺体の損傷が激しい場合には特殊清掃を専門とする業者に清掃を依頼する必要があるため、さらに費用がかさみます。

また、孤独死が起こった物件は事故物件として扱われ、以降通常より安い家賃でしか貸し出せなくなるケースが多く、この場合の逸失利益の補てんが求められる場合もあります。

3.連帯保証人や法定相続人への契約者の変更

賃貸住宅の場合、居住者が死亡しても賃貸契約は終了せず、契約者は連帯保証人や法定相続人に引き継がれることになります。

法定相続人は相続放棄によって契約を放棄することができますが、連帯保証人は放棄することができません。

この賃貸契約を引き継いだ人に、住宅の整理や原状回復、逸失利益補てんの責任が生じます。

4.遺品整理

最近では一人暮らしの高齢者の中では「生前整理」といわれる、死後、遺族となる親戚などの遺品整理の負担を極力軽くするための不用品整理を行う人が増えています。

その場合には、死後に行われる遺品整理も比較的簡単な場合が多く、業者に頼んでも、一般的な相場から大きく上回ることは少ないでしょう。

しかし、若者の場合はそのように事前に荷物を整理してある場合はほとんどなく、さらに発見が遅れた場合には遺体の損傷が激しくなり、遺品整理や清掃は素人である遺族の手に負えず、それらを専門の業者に依頼することになります。

東京での孤独死の対処は特殊清掃業者に依頼しよう

東京での孤独死のほとんどは死後時間が経ってから発見されます。その場合、温暖な地域や気温が高い季節などは特に遺体の損傷が激しくなり、遺体の血液や体液が家具や日用品、そして時には畳やフローリングにまで染み出してしまうことがあります。

目で確認できるところだけを清掃しても、それだけでは完全にに臭いや害虫の発生を抑えることができない場合もあります。

場合によっては床下や階下の清掃、時にはリフォームが必要になります。また、染み出した体液などにウジやハエ、ゴキブリなどの害虫が発生します。このような場所を素人の手で清掃することはまず不可能です。

また、荒れた住居に不慣れな人が孤独死の現場を目にすることで、精神的に大きなダメージを受けることもあります。

感染症の危険もあるので、決して素人判断で手を出さず、特殊清掃を専門とする業者に依頼するようにしましょう。

特殊清掃を依頼できる業者

インターネットで「特殊清掃　東京」と検索してみると、たくさんの業者が検索できます。

便利屋や清掃業者、遺品整理業者などの中に特殊清掃を行う業者がある事が分かります。

特殊清掃のみを単独で行っている業者に依頼するより、遺品整理も一緒に行ってくれる業者に依頼すると良いでしょう。

その理由は、遺体の臭いの染み付いた家具や日用品も同時に処分してもらわないと、室内の異臭の根本的な解決にならないからです。

また、ただの遺品整理より特殊清掃のほうが金額的に高くなることから、片手間に特殊清掃を行っている業者もありますが、このような業者よりも特殊清掃を専門に行っている業者のほうがスキルが高い場合が多いので、特殊清掃をメインに行っている業者に依頼することをお勧めします。

特殊清掃を依頼する業者選びの注意点

賃貸住宅の場合、管理会社や大家が遺品整理・特殊清掃の業者に伝手がある場合があります。

管理会社や大家などは以前に孤独死の現場に対処したことがあるケースがあるため、優良業者を知っている場合があります。

しかし、逆に遺品整理や特殊清掃の費用を相場より多く請求されることもあるかもしれないので、遺族の手で相場を調べたり、他社から見積もりを取って価格が適正であるか確認することをお勧めします。

優良な特殊清掃業者を見極めるには3つのポイントがあります。

• 遺品整理も同時に行ってくれるか
• 特殊清掃専用の消毒剤や消臭剤などを使用しているか
• 今までの特殊清掃の実績が十分あるか

特殊清掃は専門的な知識を必要とする作業です。悪徳業者も存在し、不当に高い料金を請求される、契約書にサインするまで居座られるなどのトラブルが起こることも考えられます。特殊清掃の料金・費用は気になる点ではありますが、信頼や安全を重要視することをオススメいたします。

「孤独死の東京における現状～増加する背景や発生時にやるべき事とは？」まとめ

東京における孤独死の特殊性がお分かりいただけたと思います。

今後このようなケースは東京のみならず全国にも波及していく可能性があります。

もし、孤独死を発見したらいち早く通報することで、迅速に対応することで、遺品管理や特殊清掃などの遺族の負担を最小限におさえることができます。

孤独死の発生を極力抑えるためにも、親戚間や親子間で安否確認を兼ねたコミュニケーションを大切にしていきましょう。

孤独死について詳しく知りたい方はこちらを御覧ください。

• 孤独死とは
• 孤独死時の清掃と遺品整理はどうしたら？
• 孤独死は独身が多い？孤独死する人の特徴

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