はじめての「遺品整理における見積もり」についてわかりやすく解説!

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遺品整理の基本とは?費用が決まる3つの要素

👉 このパートをまとめると!
遺品整理の費用は、単純な部屋の広さだけでなく、荷物の量や作業人数、作業時間で決まります。

遺品整理とは、故人様が大切にされてきた品々や、住まわれていたお部屋の家財を、ご遺族様のご意向に沿って整理・片付けしていく作業のことです。単にお荷物を運び出すだけでなく、故人様への敬意を払い、ご遺族様の心の負担を少しでも和らげることが大切にされています。

遺品整理の費用は、いくつかの要因によって決まってまいります。まず、もっとも影響が大きいのは「遺品の総量」です。お部屋にどれくらいの物があるか、その量によって作業にかかる時間や、運び出すための車両の大きさ・数などが変わってまいります。

次に「作業人数」です。お荷物の量や部屋の状況によっては、より多くの作業員が必要になることもございます。そして「作業時間」も、費用を左右する大切な要素となります。これら3つの要素を基に、お見積りが作成されてまいります。

遺品整理の費用相場:間取り別・全国平均

👉 このパートをまとめると!
1R・1Kなら3万円から、4LDK以上では22万円からが目安です。

「遺品整理」と一口に言っても、お住まいの場所や間取り、お荷物の量によって費用は大きく変動いたします。ここでは間取り別のおおよその費用相場をご紹介いたします。

間取り別 遺品整理費用の全国相場(基本サービス込み)

間取り 料金相場(円) 作業人数(目安) 作業時間(目安)
1R・1K 30,000円~80,000円 1~2人 1~2時間
1DK・2K 50,000円~120,000円 2~3人 2~4時間
1LDK・2DK 70,000円~200,000円 2~5人 2~6時間
2LDK・3DK 120,000円~400,000円 3~7人 3~10時間
3LDK・4DK 170,000円~500,000円 4~8人 5~12時間
4LDK以上 220,000円~600,000円 4~10人 6~15時間

これはあくまで目安となりますが、ご自身で整理される際のおおよその予算感をつかむのに役立つかと存じます。

【ポイント】: お見積りをご依頼される際は、まずはお電話やメールで、お部屋の状況(間取り、おおよその荷物の量、故人様がお一人暮らしだったかなど)をできるだけ詳しくお伝えいただくことが大切です。これにより、業者さんもより正確なお見積りをご提示しやすくなります。
と申しますのも、私自身も過去に、お電話での概算と現地確認での金額が大きく異なり、ご依頼者様を驚かせてしまった経験がございます。皆様には、ぜひこのヒントをご自身の暮らしに役立てていただけると嬉しいです。

基本サービスに含まれる作業内容

👉 このパートをまとめると!
基本料金には、建物の保護、遺品の仕分け、不用品回収、簡易清掃などが含まれます。

遺品整理の「基本費用」には、通常、以下のような作業が含まれております。業者によって多少の違いはございますが、一般的な内容をご紹介いたします。

  • 建物の養生(ようじょう):作業中にお部屋の壁や床、建具などを傷つけないように、丁寧に保護する作業です。

  • 遺品の仕分け・探索: 故人様のお品物を、ご遺族様が大切に保管されるもの、不用品、買取・リサイクルできるもの、貴重品(重要書類、現金など)に丁寧に分類する作業です。

  • 不用品の回収・処分:分別された不用品を、法律や条例に従って適切に収集し、廃棄またはリサイクルいたします。

  • 作業後の簡易清掃: 遺品を搬出した後、お部屋を掃き掃除などで綺麗にさせていただく、基本的な清掃作業です。

  • 合同供養(ごくうよう): ご遺族様が直接処分しにくい、人形やお仏壇、お位牌などといったお品物を、専門業者による合同供養(皆様のお品物をまとめて供養する)を行うサービスが含まれる場合もございます。

基本費用を構成する主なコストは、作業員の人件費と、不用品を運搬するための車両費となります。人件費の目安としては、作業員1名あたり1日20,000円~30,000円程度、2トントラック1台の車両費は15,000円~20,000円程度が一般的です。

基本料金に含まれない「オプションサービス」と追加請求リスク

👉 このパートをまとめると!
エアコン取り外しや特殊清掃は、基本料金外で別途費用がかかることがあります。

遺品整理の費用で、当初の見積もりよりも高くなるケースの主な原因は、「オプションサービス」によるものです。ご契約前に、これらのサービスが必要かどうか、費用がいくらかかるのかをしっかりと確認しておくことが大切です。

基本料金外の主要オプションサービスと料金相場

サービスカテゴリ オプションサービス 料金相場(円) 注記
撤去と解体 エアコン取り外し 無料~6,000円 標準作業か追加費用かは業者により異なります。
撤去と解体 畳処分(1枚あたり) 3,000円~ 産業廃棄物としての処理費用がかかります。
撤去と解体 風呂釜撤去 10,000円~ 専門的な設備取り外し作業となります。
清掃・除菌 特殊清掃(専門機材使用) 30,000円~ 孤独死や汚染が伴う場合に必要となり、専門的な作業となります。
清掃・除菌 部屋全体のハウスクリーニング 15,000円(1R)~ 不動産売却や賃貸に向けた、より専門的な清掃をご希望の場合に。
廃車手続き 自家用車 15,000円~ 陸運局への手続き代行費用がかかります。
遺品処理 自宅供養 / お焚き上げ 3,000円~20,000円~ 供養の形式によって費用が変動いたします。

特に注意が必要なのは、家電リサイクル法の対象となる家電製品です。エアコン、テレビ、冷蔵庫・冷凍庫、洗濯機・衣類乾燥機などは、法律で定められたリサイクル料金と、業者さんの運搬費が別途必要になります。これらはメーカーや製品のサイズによって料金が異なりますので、見積書にしっかりと記載されているか、事前に確認しておきましょう。

✍️ 私の経験から、ひとつお伝えしたいこと

【ポイント】: 見積もり時には、「作業当日に追加請求が発生しないこと」を契約書に明記してもらうことが、最も安心できる方法です。
と申しますのも、私自身も過去に、見積もり時には「一式」としか書かれておらず、作業後に「壁の損傷があった」「想定外の家具があった」などと理由をつけられ、大幅な追加料金を請求された、というご相談を受けたことがあります。皆様には、ぜひこのヒントをご自身の暮らしに役立てていただけると嬉しいです。

悪徳業者に注意!見積もり比較8つのチェックポイント

👉 このパートをまとめると!
見積もり比較は、料金だけでなく、業者の情報や資格も確認しましょう。

遺品整理を依頼する際、後々のトラブルを避けるためには、複数の業者から見積もりを取り、慎重に比較検討することが非常に大切です。ここでは、優良な業者を見抜くための8つのチェックポイントをご紹介します。

追加請求リスクを回避するための見積もりチェックリストと危険信号

チェック項目 優良業者の対応 悪徳業者のサイン(レッドフラグ)
1. 見積もり形式 無料の訪問見積もりを必須とし、項目ごとに詳細な作業内容を記載。 電話・メールで即決を迫る、見積もり項目が「一式」で曖昧。
2. 費用の透明性 総額からオプション、処分費用まで全額確定(追加請求なしを保証)。 後で発生する可能性のある費用を意図的に隠す、安価な見積もりしか提示しない。
3. 会社の情報 住所、電話番号、責任者が明確で、実績・許可情報が公開されている。 連絡先が携帯電話番号のみ、ウェブサイトの情報が不明確。
4. 必要な許可・登録 古物商許可(買取の場合)、産業廃棄物収集運搬許可(地域による)を保持。 許可番号の記載がない、無許可での違法な処分を行う可能性がある。
5. 資格の有無 遺品整理士などの資格保有者が在籍していることを明記。 資格の有無を謳わない、または資格を実績と混同させる。
6. 契約の柔軟性 見積もりが無料、契約を強引に迫らない。 見積もり自体に費用が発生する、無料見積もり後に強引に契約を迫る。
7. 口コミ評価 顧客からの具体的な高評価レビューがあり、低評価にも説明責任を果たしている。 口コミが極端に少ない、または低い評価が多く見られる。
8. 遺品への配慮 合同供養など、遺族の感情に寄り添うサービスを明確に提供。 遺品を単なる不用品としてしか扱わない姿勢が見える。

「遺品整理士」について:
「遺品整理士」といった民間資格は、遺品整理の法的な知識、遺族への配慮、供養に関する専門知識を持っていることの証明となります。資格取得が法的に必須というわけではありませんが、資格を持つ業者さんは、より丁寧で質の高いサービスを提供してくれる可能性が高いと言えるでしょう。業者さんを選ぶ際の、信頼性を測る一つの目安になります。

悪徳業者の手口について:
悪徳業者は、見積もりを曖昧にしたり、不自然に安い価格で誘い出し、後から高額な追加請求をしてくることがあります。また、会社の所在地や電話番号を明確にせず、担当者の携帯電話番号のみを連絡先としている場合、トラブル発生時に連絡が取れなくなるリスクも考えられます。

万が一、トラブルになったら?相談先について

👉 このパートをまとめると!
トラブル時は、消費生活センターや国民生活センターにご相談ください。

もし、遺品整理を依頼した業者との間で、不当な追加請求や、一方的な解約手数料の要求など、万が一トラブルが発生してしまった場合は、一人で抱え込まずに専門機関にご相談されることをお勧めいたします。

✍️ 私の経験から、ひとつお伝えしたいこと

【ポイント】:契約内容によっては、「クーリングオフ」が適用できる場合がございます。
と申しますのも、私自身も過去に、訪問販売などで契約された方が、冷静になってから「やっぱりやめたい」と思われた際に、クーリングオフ制度で無事に解約できたケースを多く見てまいりました。遺品整理の契約も、状況によっては訪問販売とみなされることがあります。契約締結から8日間以内であれば、クーリングオフができる可能性がありますので、ご自身の契約内容をよくご確認いただき、もしご不明な点があれば、すぐに消費生活センターなどにご相談いただくのが安心かと存じます。皆様には、ぜひこのヒントをご自身の暮らしに役立てていただけると嬉しいです。

  • 消費生活センター/国民生活センター:
    これらの機関では、消費者トラブルに関する相談を受け付けており、専門の相談員がアドバイスをしてくれます。まずは、お住まいの地域の消費生活センターにお電話でご相談いただくのが良いでしょう。全国共通の電話番号(消費者ホットライン)もございます。

  • クーリングオフ制度:
    訪問販売など、特定の契約方法によっては、契約後一定期間内であれば、理由を問わずに契約を解除できる「クーリングオフ制度」が適用される場合があります。遺品整理の契約がこれに該当するかどうか、契約書の内容をよく確認し、もし該当するようであれば、定められた期間内に冷静にご対応ください。

遺品整理の未来:より安心で、より心のこもったサービスへ

👉 このパートをまとめると!
今後、遺品整理はテクノロジー活用や「故人の物語」を大切にするサービスへと進化していきます。

遺品整理という仕事は、時代とともに変化し、より質の高い、そして心のこもったサービスへと進化を続けております。

テクノロジーの活用:
最近では、お見積りやご契約の手続きをオンラインで進められる業者さんも増えております。遠方にお住まいのご遺族様でも、お部屋の様子を画面で確認したり、必要な手続きをスムーズに行ったりできるようになってきました。

将来的には、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)といった技術が、遺品整理の現場でも活用されることが期待されています。これにより、ご遺族様は遠隔地にいながら、お部屋の状況をまるでその場にいるかのように確認できるようになるかもしれません。これにより、以前から指摘されていた「追加請求」のリスクも、荷物量などが正確に記録されることで、より低減されると期待されています。

「故人の物語」を大切にする心:
遺品整理は、単に物を片付けるだけでなく、故人様が歩んでこられた人生の痕跡に触れる、とてもデリケートな作業です。最近では、単に物を処分するだけでなく、故人様が大切にされていた品々一つひとつに込められた「思い出」や「物語」を、ご遺族様にお伝えする、といった心のこもったサービスも登場しています。

「遺品のストーリーテリング」とは:
故人様が愛用されていた品々には、たくさんの思い出や物語が詰まっています。遺品整理士の資格を持つ方々は、そうしたお品物を単なる「物」としてではなく、故人様との大切な繋がりとして、ご遺族様にお伝えすることも大切にされています。これにより、物理的な整理だけでなく、ご遺族様の心の整理にも寄り添うことができるのです。

エコリサイクルとサステナビリティ:
また、環境への関心が高まる中で、遺品をできるだけリサイクルし、廃棄物の量を減らす「エコリサイクル」も重要な流れとなっています。遺品整理業者が不用品を買い取ってくれるサービスは、ご遺族様の費用負担を抑えるだけでなく、環境にも優しい取り組みと言えるでしょう。

専門性と教育の重要性:
遺品整理業界は急速に成長しているため、業者さんによってサービスの内容や質にばらつきが見られることもございます。遺品整理士の資格取得のための専門教育などを通して、業界全体の知識や倫理観が標準化されることで、皆様がより安心してサービスを受けられる環境が整っていくことが期待されます。

まとめ:最高の安心を得るために

👉 このパートをまとめると!
遺品整理で最高の安心を得るには、料金の安さより「透明性」と「リスク排除」が大切です。

遺品整理の見積もりは、ご遺族様にとって、故人様を偲びつつも、経済的な不安と向き合う大切な局面です。市場の成長とともに、料金の不透明さからくるトラブルが少なくないのが現状です。

そうした中で、皆様が「最高の安心」を得るためには、単に「安い」というだけで業者を選ぶのではなく、「透明性の確保」と「リスクの事前排除」をしっかりと行うことが何よりも大切です。

ここでは、安心して遺品整理を進めるための3つの具体的なステップをご紹介いたします。

  1. 無料の訪問見積もりを必ず利用しましょう。
    お電話やメールでの概算見積もりだけでは、後々トラブルになることもございます。必ず専門の業者さんに現地へお越しいただき、お部屋の状況を直接確認してもらった上で、詳細な見積もりを出してもらいましょう。

  2. 「追加請求なし」の保証を契約書に盛り込みましょう。
    基本料金だけでなく、オプション費用やリサイクル料金など、全ての費用が確定した総額のお見積もりを依頼し、さらに「見積もり後の追加請求は一切ありません」といった保証を契約書に明記してもらうことが重要です。

  3. 複数の業者を、しっかり比較検討しましょう。
    料金はもちろんのこと、業者の信頼性(会社の所在地、連絡先の明確さ、各種許可の有無など)や、遺品に対する丁寧な姿勢(資格の有無なども含む)を、複数の業者で比較し、総合的に判断することをお勧めいたします。

遺品整理業界は、今後、新しい技術を取り入れ、より専門的で心のこもったサービスへと進化していくことが期待されています。皆様が、故人様を偲びながらも、安心して次のステップへ進むための一助となれば幸いです。

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