ゴミ屋敷になる原因を徹底解説!
投稿日:2017年05月18日 更新日:2023年08月30日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
近年、ゴミ屋敷の問題は、全国で深刻な問題になっています。高齢者の独り暮らしや親だけで住んでいる実家など、ゴミ屋敷のまま放置されていることが少なくありません。
「忙しいので時間ができたら片付けよう」「うちはまだ大丈夫」などと思っているうちに、事態は悪化する一方です。
ここでは、ゴミ屋敷になってしまう原因やゴミ屋敷を作り出してしまう人のタイプ、ゴミ屋敷に関するトラブル、ゴミ屋敷の片付け対策についてまとめました。
ゴミ屋敷で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
ゴミ屋敷とは、読んで字のごとく、家の中のみならず外にまでごみがあふれ出し、家全体がごみでいっぱいになっている家のことです。
テレビなどでも、衝撃的な映像を目にすることがあります。最初は少ししかなかったごみが、次第に増加して床を埋め尽くし、やがて天井までうず高く積まれて、押し出されたごみが家の外まであふれてしまっています。
空き家のまま放置されているものもありますが、ほとんどの場合は、ごみの中で人が生活しています。
一見空き家に見えても人が住んでいたり、最悪の場合孤独死しているというケースもあります。
それゆえ、ゴミ屋敷は大きな社会問題になっています。
ゴミ屋敷の原因となる心理的な背景には、次のようなものが挙げられます。
ゴミ屋敷を生み出してしまう人は、ただの「だらしない人」ではなく、このようなもっと深刻な心理的な原因があるといわれています。
ゴミ屋敷を作り出してしまう人には、次のようなタイプの人が多いようです。
では、それぞれのタイプの原因について詳しくご説明します。
戦後、物資の不足していた時代に育った人は、物を捨てることに強い抵抗を感じると言われています。
紙袋や包装紙、古い衣服など、「そのうち使うかもしれない」と、あらゆるものを保存しておくことで安心感を得ていることが原因です。
祖父母や両親に「もったいない精神」を持った人がいて、その影響を受けている人はものを捨てることに抵抗し、ごみが溜まってしまうという原因になります。
他にも、経済的に苦労した経験も、ものが捨てられない原因になります。
もともと片付けが苦手な上に、部屋に物が放置されていても、あまり気にならないタイプの人です。
ごみを出し忘れても、「次のごみの日に出そう」と思ってごみが溜まっていきます。
他にも、子供のころから片付けるという習慣が無いということも、ゴミ屋敷になる原因となります。学校から帰っても両親が不在で、片付けの注意をされなかった場合などが原因と考えられます。
それとは逆に、厳しすぎる親に育てられ、その反動から「片付けなくても死ぬわけじゃない」と開き直ってしまっている人も注意が必要です。
いずれも、最初は散らかっていただけの部屋から始まり、次第にゴミ屋敷になってしまう原因になっています。
ごみを処分したい気持ちはありながらも、ゴミ収集日に出張や早朝勤務などがあり、ごみを出すタイミング無いというケースもあります。
忙しさが原因となり、ゴミ屋敷になってしまいます。一人暮らしに多く見られるケースです。
同じ一人暮らしでも、配偶者と離婚や死別した人などは、気持ちがすさんでしまうことが原因となり、ごみを出すことさえもしなくなってしまう場合があります。
ADHD(注意欠如多動性障害)とは、発達障害のひとつです。人の行動をつかさどる脳の働きに偏りがあることが原因と言われていますが、詳しくは解明されていません。
このADHDの特徴として、片付けられない、一つのことに集中して取り込むことが困難ということがあります。
片付けをしようとしても、他のことに気を取られて集中できないことが原因となり、なかなか進まないことが多いです。
ADHDが原因で片付けが出来ない場合、周りの人が協力して進めてあげることが望ましいです。
買い物依存症は、男性よりも女性に多いと言われています。今必要でないものでもすぐに買ってしまい、買い物をする行為自体が快感になってしまう症状のことをいいます。
洋服やバッグ、靴、化粧品などを次々と購入し、クローゼットに入りきらなくなったものがどんどん部屋に積み上げられていき、荷物があふれる原因になります。
必要以上に多すぎるものは、ゴミ屋敷の原因になります。
ゴミ屋敷に住んでいるのは、一人暮らしの高齢者が多いです。一人暮らしの高齢者は、いくつかの原因から、片付けができなくなる傾向が見られます。
社会とのかかわりが薄くなって、家に人が来ることも無くなると、家を掃除しようという気持ちが低下していきます。
それと共に、家の見栄えや身だしなみにも関心が薄れていきます。
また、掃除をしようという気持ちになっても、体力的に無理ができないという原因も現実問題としてあります。
粗大ごみなどの不用品などは、見ただけで片付ける気力が無くなってしまうでしょう。
その上、もったいないという気持ちも根強いので、ものを捨てること自体に抵抗します。
このような理由から、一人暮らしの高齢者がゴミ屋敷を生み出してしまうケースが増えています。
高齢化に伴って、ゴミ屋敷が増え続けてしまうのではないかと懸念されています。
ゴミ屋敷の住人を責めるだけではなく、高齢化社会の問題の1つとして、原因を追究し解決策を講じることが求められています。
ゴミ屋敷は、見た目に汚いというだけでなく、悪臭を放ったり、害虫やねずみの発生など多くのトラブルの原因となります。
ゴミ屋敷が原因となって起こるトラブルを、次の3つに分けてご説明いたします。
親や子供が済んでいる家がゴミ屋敷になってしまい、離れて暮らしている家族が説得をしてもどうにもならないというケースが多く見られます。
同居の場合でも、その部屋だけがごみで埋め尽くされるというケースもあります。
周りがどんなに説得しても、本人は「それは捨てられないものだ」「そのうち片付けようと思っていたのに」と反論し、聞き入れることはありません。
意地になるほどごみはどんどん増えていき、家族間のトラブルもそれとともに大きく発展してしまいます。
最悪の場合、ゴミ屋敷が原因となって絶縁してしまうこともあるようです。
また、離れた家族がゴミ屋敷にしてしまった場合、近所に迷惑をかけていないか、不衛生な環境で体調を崩していないかなどの心配を抱え込む原因にもなってしまいます。
ゴミ屋敷の問題は、家族であっても解決が難しいのが現状です。
ゴミ屋敷が原因のトラブルで最も多いのが、近隣住民とのトラブルです。
主なトラブルは以下ものが挙げられます。
では、それぞれのトラブルの原因について説明いたします。
ゴミ屋敷の最も大きな問題は悪臭です。お弁当の残りなどの生ごみが腐敗したことなどが原因になり、悪臭が発生します。
近隣住民から、ゴミ屋敷の悪臭がひどすぎて窓が開けられないという苦情が出ます。
特に夏場に窓が開けられないのは、近隣住民にとっては大問題です。
生ごみを放置することは、ゴキブリの発生の原因になります。家の中は天井まで積み重なったごみで通気性が悪く、ダニやカビが発生する原因になります。
また、放置された生ごみを狙って、ねずみや野良猫などが住み着きます。その動物の糞がさらに悪臭の原因となり、悪臭発生の悪循環は止まりません。
ゴミ屋敷からの害虫やねずみなどが近隣住民の家にも入り込むこともあり、トラブルをさらに大きなものにする原因になっています。
ゴミ屋敷は家の外にまでごみがあふれてしまうケースがあります。あふれ出たごみは道路をふさぎ道幅を狭くしてしまう原因になります、近隣住民にとって大変な迷惑になります。
歩行者のみならず自動車や自転車もごみを避けながらの通行になるため、接触事故を引き起こす原因にもなり、大変に危険です。
2階のベランダなどから隣の家にごみが落ちてしまったり、庭のごみが塀を超えて隣の敷地にあふれてしまったりするケースがあります。
隣の住民は、ごみが崩れ落ちてくるかもしれないという不安の中で生活をしなければなりません。
家中に積まれたごみに、調理の際の火やたばこの火などが引火し火災の原因になる危険性があります。
家の外に置かれた段ボールや山積みの古新聞・古雑誌は、放火犯に狙われやすく、近隣住民の大きな不安になっています。
ゴミ屋敷の住人には、近所の人がどんなに苦情を言っても、聞く耳を持たないことがほとんどです。困った近隣住人は行政に相談しますが、行政の対応も難しい問題があります。
他にも、「個人のために税金を使ってもいいのか?」という抵抗があることも事実です。
本来はゴミ屋敷の住人が自分で費用を負担し、ごみ回収を依頼しなければならないものを、行政が肩代わりする形になるのは、納得いかない市民も少なくないでしょう。
しかし、現実的に迷惑を被っている住民がいる上に、害虫やねずみなどによる感染症を防ぐためにも、行政は行動に出なければいけません。
自治体によりますが、具体的に次のような対策を施しています。
このような罰則規定を条例で定めている自治体もあります。
しかし、ゴミ屋敷の問題は、解決が非常に困難です。
ゴミ屋敷の住人は、行政の命令があっても反発し、交渉は難航することが多いです。
強引にごみを処分しようとすると逆効果なので、「どうしてごみが捨てられないのか?」「大切なものはどれなのか?」など、ごみをすてない原因をゴミ屋敷の住人の話をじっくりと聞いてあげることが第一歩です。
その上で、周囲の人が迷惑していることや自分の健康にも良くないということを説明し、時間をかけて納得してもらう必要があります。
行政の力も借りて一緒に解決に取り組むことが望まれます。
この方法でゴミ屋敷が解決した例もありますが、とても時間がかかるので根気よく取り組む必要があります。
最近は、実家の両親の家がゴミ屋敷化していると悩んでいる人も増えています。実家がごみだらけゆえに、帰省することに抵抗がある人も多く、ますますゴミ屋敷化が進んでしまう原因になっています。
高齢者は、戦後の物資不足を経験しているため、まだ少しでも使えるものは捨てないという傾向が多いです。不用品を捨てていた若い人がいなくなってしまったなどの原因から、ものが増えていく一方になります。
また、両親の片方が亡くなったことが原因となって、ゴミ屋敷になることもあります。長年連れ添ってきた人が亡くなって、暮らしてきたすべてのものに思い出が宿り、ますます捨てられなくなってしまいます。
このような気持ちはとても理解できます。しかし、いきすぎたゴミ屋敷は種々のトラブルの原因となるため、そのまま放置は望ましくありません。
両親の片付けられない原因は理解できたとしても、やはり放っておくことはできません。
先にも述べましたが、近隣住民などとトラブルの原因になるばかりでなく、両親の健康状態にも悪影響を与える原因になってしまいます。
帰省した際に話し合って、近隣住民とトラブルになること、健康にも悪いこと、ものがあふれていてぶつかったり倒れてきたりすると危険なことなどをゆっくり理解してもらいましょう。
ごみを無断で捨ててきれいに整理整頓しようとするのではなく、「ゴミ屋敷化を予防する」という気持ちで、若い人の価値観を押し付けることなく、歩み寄りの姿勢で臨みましょう。
帰省時に片付けを手伝ったり、離れているときでも孤独感で寂しくならないようにコミュニケーションをとったりして、両親を気遣うことが大切です。
ゴミ屋敷の片付けは、自分でできればそれが一番ですが、もしそれが出来ていたのなら、ゴミ屋敷にはなっていなかったでしょう。
家族や友達に手伝ってもらうのも気が引けますし、その後の人間関係に影響がないとも限りません。
やはり、ゴミ屋敷の片付けは、プロの業者に依頼するのが一番のおすすめです。
ゴミ屋敷清掃業者は、知識と経験豊富な専門のスタッフが、短時間で確実な片付けを行います。周りの人にばれないように作業することができるのも大きなメリットです。
ごみの処分やリサイクルまで行ってくれる業者も多いので、大変便利な上に効率的です。
費用が発生しますが、今のゴミ屋敷から抜け出し、身軽になって新しい生活へ踏み出すことができると考えれば、決して高いものではありません。
ゴミ屋敷の片付けに悩んでいる方は、ぜひ一度相談してみてはいかがでしょうか?
【メリット】
【デメリット】
これまで片付けが出来なかった人が、一人で出来るのかどうかが非常に疑問です。
メリットよりデメリットがはるかに上回っているようにも見えます。
【メリット】
【デメリット】
家族や友人とはいえ、ゴミ屋敷がばれた恥ずかしさやゴミ屋敷を他の人に話されてしまうのではないかと、心配したり気を使いながらの作業になってしまいます。
また、ゴミ屋敷が原因で軽蔑されてしまった場合、これからの関係に悪影響をもたらしてしまうかもしれません。
こちらもやはり、メリットよりデメリットが上回っているといえます。
【メリット】
【デメリット】
料金が発生しますが、その代わり割り切って仕事を依頼することができます。自分は掃除に加わることなく、誰にも知られずに短時間で片付けができるプロの力は大変魅力的です。
これからのごみを溜めない生活のアドバイスももらえます。
深刻な社会問題になっているゴミ屋敷問題。高齢化に伴い、これからもっと深刻化されることが懸念されています。
ゴミ屋敷を作り出してしまう人は、ただ単に「だらしない人」というわけではなく、深刻な心理的背景を持っていることが多いです。
特に、高齢者の独り暮らしや両親だけで住んでいる場合など、ものを捨てることに抵抗を感じ、すべてのものに思い出や愛着を感じていることが多く、ものを片付け処分することは困難です。
しかし、ゴミ屋敷は近隣住民とのトラブルの原因にもなり、また住んでいる人の健康状態を悪化させる原因にもなります。
また、自分亡き後、ゴミ屋敷と化した自宅を残された家族に片付けさせることは、家族の負担を増やしてしまうため、避けたいところです。
ゴミ屋敷の片付けは、一人で何とかなるものではありません。ゴミ屋敷の業者に依頼し、プロの力でゴミ屋敷を片付けましょう。
スピーディに確かな作業をしてくれる上に、最初から最後まですべて任せることができます。ゴミ屋敷をなんとかしたいと思った時が始め時です。まずは、相談してみることから始めましょう!
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