遺品整理の個人情報の処理のリスクとポイントを紹介
投稿日:2017年03月22日 更新日:2022年06月07日
ゆーすけ |片付け部編集長
片付けが好きで、妻を巻き込んで毎週断捨離を行っています。仕事でも遺品整理、ゴミ屋敷、生前整理、不用品回収、特殊清掃の現場に行き、プロの技を学んでいます。片付けをしたい方にとって有益な情報をお伝えいきたいと思っています。
遺品整理では個人情報の処理が大切になってきます。
遺品といえば、故人が住んでいた部屋の中に残された服や家具や雑貨、本などを思い浮かべるのではないでしょうか。ひとりの人間が日常で使っていた「物」の多さに、驚かれることでしょう。しかし、現代では、遺品は「物」だけではありません。
写真や動画は、プリントしたり、DVDに録画したりするよりも、パソコンやスマートフォンの中に、デジタルデータとして多く存在しています。
銀行は、通帳のないネットバンクを使うことがありますし、株取引はオンラインのみでやりとりできます。日記帳の代わりに、SNSやブログが、日々の暮らしの思いを書き記すツールとなってきています。
このように故人の重要なデータは、パソコンやスマートフォンの中に、インターネットのサービスの中に存在します。
遺品整理は、今や、故人の持っていた「物」を整理するだけでは不十分で、目に見えない故人の大量のデジタルデータの整理もしなければならないのが現状なのです。
今回は、遺品整理における個人情報の処理の重要性や、個人情報の処理しないことのリスクなどを解説していきたいと思います。
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遺品整理における個人情報の処理とは、パソコン、スマートフォンやインターネット上にある故人の情報や、資産を見つけ出して整理し、いらないデータは確実に削除して、個人情報の悪用などの不要なリスクをなくす作業です。
「物」の遺品整理ならば、価値あるものや思い出の品を整理し、いらないものはリサイクルに出したり、捨てたりします。しかし、個人情報が含まれているパソコンやスマートフォンは、いらなければ単純に捨てれば良い、というものではありません。
まずは、どのような情報が残されているのかを調べ、残すべき情報は遺族が引き継ぎ、消去する情報は、業者に依頼したりして確実に消去しなければなりません。
パソコンにロックがかかっていたら、解除しなければ中を見ることはできませんし、中を見なければ、どのようなデータが入っているかもわかりません。また、データを消去せずにそのまま捨ててしまうと、個人情報を抜き出されて、悪用されてしまうこともあります。
したがって、自分で遺品整理における個人情報の処理ができないのであれば、業者に依頼してしっかりと対応してもらう必要があると言えます。
遺品整理で個人情報の処理をしないのは危険が伴います。パソコンやスマートフォンに関して詳しいことが分からない方にとっては、難しいように見えますが、放置すると後々大変になってしまいます。
インターネットの利用が広まった現在、重要な個人情報が、パソコン・スマートフォンの中にも、オンライン上にも存在しています。この章では、遺品整理において、個人情報の処理をしないことで、どんなリスクが発生するのかをご紹介します。
パソコン、スマートフォンの中に残るデータを消去しないで、捨てたり、リサイクルショップに売ったりすると、個人情報が抜き取られて悪用されることがあります。
クレジットカード番号や有効期限などを抜き出され、勝手に買い物をされてしまうかもしれません。突然、身に覚えのない請求が遺族に届いて、慌てふためくということもありえます。
SNSやブログなどは生前の投稿を読んだり、画像を見たりして故人を偲ぶ良いツールとなります。しかし、ブログを長期間放置していたら乗っ取られ、不正な広告に書き換えられていた、ということもあります。
SNSのログインID・パスワードが流出すると、だれかが故人になりすまし、他の人を誹謗中傷するなど迷惑行為をする、ということもあるのです。
通帳もなく、オンライン上でやり取りが完結しているネットバンクやネット証券の口座は、実際にログインして口座の情報を確認しないと、預貯金があるかどうかは把握できません。
ネットバンクやネット証券の口座などの資産も遺産相続に含まれますから、あとでトラブルにならないように残高を明らかにする必要があります。
故人が家族に内緒で、FXの取引をしていることもあります。死後、FXの口座をそのままにしておくと、損失が拡大してしまうリスクもあるのです。
月額で映画が見放題のサービスや、新聞の電子版などの有料のオンラインサービスは、解約の申し出があるまでずっと引き落とされ続けます。
こういった有料サービスも、故人がどのサービスに加入しているのかを、パソコンやスマートフォンから探しだし、解約の手続きをしなければなりません。
もちろん、引き落としに使っている口座やクレジットカードを解約すれば引き落とされなくなりますが、口座やクレジットカードの解約には時間がかかることもあり、有料サービスの停止の手続きをした方が、余計な支払いをしないで済むことがあります。
パソコンやスマートフォンには、故人のメールや写真、動画などの思い出が詰まっています。写真や動画は、故人を思い出すときに大切な遺品となります。
故人の想いの詰まった写真や動画や文章を整理し、他のパソコンにデータを移したり、DVDに焼いたりして、取っておくことをお勧めします。
遺品整理における個人情報の処理の大切さがわかったところで、処理をするにあたってのポイントが5つあります。
パソコンやスマートフォンのパスワードは、生前から家族で共有しておくのが良いですが、事故などで急死してしまった場合、なかなかそこまでの備えをしていないことが多いのではないでしょうか。
まずはロックを解除しなければなりませんが、パソコンは、業者に頼めばほとんどを解除することができます。しかし、スマートフォンの場合には、キャリアに持っていっても、ほとんど解除することができないようです。
スマートフォンのロック解除のパスワードを知らなかった場合、バックアップを取っているという状況を除けば、現状では中のデータは諦めるしかないことが多いようです。
ロックが解除できたら、画像や動画などの思い出のデータ、連絡先やオンラインサービスなどの重要なデータなど、整理しましょう。
ネットバンクやネット証券の口座は、資産となりますから、遺産相続前に探し出しておきたいものです。
ネットバンクやネット証券に資産があるときは、もちろん遺産相続の対象となりますが、家族に内緒でFXなどの取引をやっていて、多額の負債を抱えている、なんてこともありえます。
もし、負債が多額の場合、相続放棄することで借金を受け継ぐことは無くなりますが、他の資産も引き継ぐことができなくなります。
遺族の今後の生活にも関わりがあることですので、ネットバンクやネット証券、FXなどの取引の口座はあるのかどうかなるべく早く調べ、確認することが必要です。
自分が死んでしまった後、SNSの自分のページはどうなるのか、と考えたことはありませんか?
Facebookは、利用者が亡くなった場合、遺族が申請すれば、追悼アカウントにすることができます。
追悼アカウントは、新規投稿やコメントの書き込みができなくなりますが、故人の投稿をとっておくことができ、友達が追悼タイムラインで思い出をシェアしたりして、故人を偲ぶ場にすることができます。
また、Facebookは、故人の近親者であることを証明できれば、アカウントの削除もリクエストできます。
Twitterは、遺族からの申請で、アカウントを削除することが可能で、Instagramは、追悼アカウントへの移行か、アカウントの削除ができます。
他のサービスも追悼アカウントにしたり、アカウントの削除ができたりしますので、故人の使っていたSNSなどのサービスを見つけたら、検索したり、問い合わせをしたりして調べてみましょう。
故人のブログは、使用しているブログによって、対応は様々です。ブログの利用者の死亡で契約解除となり、ブログ自体も消滅してしまうものがあったり、遺族がブログを相続し、管理者として書き続けられるものもあります。
アフィリエイト収入のあるブログかどうか、というのも、資産になりますので調べる必要があります。
書き手のいなくなったブログは、乗っ取りなどの危険を防ぐため閉鎖し、データを削除することになると思いますが、ブログに記事の書き出しの機能があるならば、生前の想いがつづられた記事を書き出して、保存しておくことをお勧めします。
パソコンやスマートフォンのデータの中には、故人が遺族にみられたくないデータも存在します。遺族が「知りたくなかった」と思うようなこともあります。
業者にデジタル遺品の整理をお願いしている場合、遺族には見られたくないだろうというものは整理して分別し、そのデータを見るかどうか、遺族に相談をしてくれます。
そして、たいへん難しいことですが、亡くなった方の秘密のデータは個人のプライバシーなので、遺族は見ずに消去するということも一つの方法です。
パソコン、スマートフォンの中のデータを、ゴミ箱に入れて消去したとしても、まだ完全に消したとは言えません。また、パソコンを初期化しても、不十分なのです。データが消えたように見えても、ハードディスク内に残っている可能性があるからです。
パソコン、スマートフォンなどを処分するときには、データを完全に消去しなければなりませんが、パソコンやスマートフォンに詳しくない方には難しく、どうしたらよいのかわからない場合があるでしょう。
専門的な知識があるプロの業者に頼み、データを確実に消去してもらうことが重要です。業者の中には、確実にデータを消去したという「証明書」を発行してくれるところもあります。
遺品整理での個人情報の処理を業者に依頼したい場合の業者の選び方は、まず故人が残したデータを遺族がどこまで確認したいのか、前もって相談してくれる業者を選びましょう。
故人が誰にも見られたくないと思われるデータが発見されることもあります。そんなとき、遺族が見たいのか、業者に逐一確認してもらい、見るかどうか決めましょう。
個人情報やデリケートなデータを扱うわけですから、遺族への確認、相談を綿密にしてくれる業者を選ぶべきです。
正確な見積もりは、パソコンやスマートフォンを見せてからとなりますが、最初の見積もりから変わる可能性があるのか、額が増えるときは作業前に必ず言ってもらえるよう、確認しておきましょう。
遺品整理での個人情報の処理について、処理しないリスクや処理をする際のポイントをお伝えしてきました。
故人の持っていた「物」だけでなく、パソコン、スマートフォン、オンライン上にある「大量のデータ」も遺品整理しなければならない時代となりました。
「物」の遺品整理と同じように、デジタルの遺品整理も、故人からの思いがけないメッセージが見つかったり、生前の故人が映っている画像や動画など、故人との思い出があふれるデータがたくさん見つかることがあります。
デジタルの遺品整理は、一目でどれだけの量があるのかわかるものではありません。パソコンやスマートフォンのロックを解除し、どんなサービスを使っていたかを見つけ出し、パスワードも探し出さなければならないなど、手順は複雑です。
プロのデジタル遺品整理の専門業者を活用しながら、故人の思い出の宝庫であるデジタルデータの遺品整理を、上手に進めていっていただけたら幸いです。
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