八王子市で空き家を売りたい・買いたい方へ｜支援内容や注意点を解説！

近年、東京都八王子市では空き家の売却や購入に関心を持つ方が増えています。少子高齢化や都市部への人口集中により、地方だけでなく都市近郊でも空き家が目立つようになり、八王子市も例外ではありません。

空き家を放置してしまうと、建物の劣化や景観の悪化、近隣への影響など、様々な問題が生じます。
そこで八王子市では、空き家の流通促進や利活用を支援する取り組みを進めています。

このブログ記事では、次のような方を対象に、わかりやすく解説していきます。

• 八王子市の空き家を売却したい人
• 八王子市で空き家を購入したい人

それぞれのニーズに合わせて、次の情報をまとめています。

• 空き家の売却方法・利用できるサービス
• 空き家の購入方法・活用できる補助金
• 利用できる無料相談窓口
• 八王子市に住む際の注意点

専門用語についても、初心者の方がつまずかないように、解説を加えながら進めます。

このブログを読むことで、八王子市で空き家を売る人・買う人どちらも、次のようなことができるようになります。

• 自分に合った売却・購入手段を選べる
• 支援制度や補助金を活用してお得に取引できる
• 事前に注意点を把握して、安心して住み始められる

これから、売りたい人向け・買いたい人向けそれぞれの章で詳しく解説していきます。

【売却したい人向け】八王子市で空き家を売る方法

八王子市には空き家バンクがない

一般的に多くの自治体では「空き家バンク」という、空き家を売買・賃貸するためのマッチングサイトを運営しています。しかし、八王子市では2025年4月時点で空き家バンクは設置されていません。

その代わり、「八王子市空き家マッチング支援事業」や、専門家に相談できる「住まいの活用相談所（住まカツ）」といった独自の支援制度が整っています。

これらをうまく活用することで、空き家をスムーズに売却することが可能です。

利用できる支援制度

八王子市空き家マッチング支援事業

八王子市では、地域活動を行いたい団体と、空き家を貸したい所有者をマッチングする「空き家マッチング支援事業」を実施しています。

登録の流れは以下のとおりです。

1. 空き家所有者として市に登録
2. 市が情報をマッチングサイトに掲載
3. 利用希望者とのマッチングをサポート

なお、この制度は貸すことを前提としていますが、相談次第で売却に繋がるケースもあります。
公式ページ：八王子市空き家マッチング支援事業

住まいの活用相談所（住まカツ）

空き家の売却・活用について広く相談できる窓口が、**「住まカツ」**です。
地元不動産業者や各種専門家（建築士、司法書士など）が連携し、無料で相談を受け付けています。

【相談できる内容例】

• 売却に向けた査定依頼
• 賃貸と売却、どちらが得かアドバイス
• 相続手続きのサポート
• 修繕・リフォームのアドバイス

公式ページ：住まいの活用相談所（住まカツ）

空き家を高く売るためのポイント

売却額をできるだけ高めるためには、いくつかの工夫が必要です。

1. 空き家の状態をチェック・整備する

建物の状態が悪いと、当然売却価格も下がります。
とくに以下の項目は最低限確認しましょう。

チェック項目	内容
建物の傷み具合	雨漏り、ひび割れ、腐食などがないか
敷地の管理状態	雑草、ゴミ、不要物の放置がないか
建物の耐震性	昭和56年6月以降の新耐震基準に適合しているか

補足
昭和56年6月以前に建築された住宅は、現在の耐震基準を満たしていない可能性が高いです。売却を考える場合、耐震診断や耐震補強を行うと有利になります。

2. 耐震性を確保しておく

空き家購入希望者は、耐震性を非常に重視します。
新耐震基準に適合しているかどうかを、耐震診断で証明できれば、安心材料となり売却につながりやすくなります。

耐震改修を行う場合には、条件次第で補助金が利用できる場合もありますので、事前に調べておきましょう。

3. 専門家に相談して売却戦略を練る

「住まカツ」を活用して、地元不動産会社に相談するのが賢い方法です。
売却希望価格の妥当性、最適な売り出し時期、リフォームの要否など、プロ目線のアドバイスを受けながら進められます。

また、不動産業者を通しての売却活動であれば、集客力や販売力も強化できるため、個人売買よりも高値で売れる可能性が高まります。

八王子市に住む際の注意点

最後に、八王子市の空き家を売却する際や、購入者を呼び込むために知っておきたい地域特有の注意点を紹介します。

• 気候は内陸型
  夏は暑く冬は冷え込みます。建物の断熱性能やエアコン設備の状態が、購入希望者の関心ポイントになりやすいです。
• 坂が多いエリアがある
  八王子市は山地に近い地形のため、坂道の多い場所もあります。高齢者や小さな子どもがいる家族にはアクセス面でマイナスになる場合があります。
• 中心市街地と郊外で利便性が大きく異なる
  駅近物件は高値がつきやすいですが、郊外物件は購入者に「通勤・通学手段」を詳しく説明できるようにしておきましょう。

【購入したい人向け】八王子市で空き家を買う方法

八王子市で空き家を探すには？

八王子市で空き家を購入したい場合、まず物件情報をどこで探すかがポイントになります。

現在、八王子市には自治体運営の空き家バンクは存在しません。そのため、以下の方法で探すのが一般的です。

• 地元の不動産会社に相談する
• 不動産ポータルサイト（SUUMO、アットホームなど）を活用する
• 八王子市の空き家マッチング支援事業を活用する

空き家マッチング支援事業とは、地域のための活動を行う団体に空き家を貸したい所有者と、利用希望者を市が仲介する制度です。購入ではなく「賃貸」となるケースが多いものの、条件次第では購入交渉につながる可能性もあります。

なお、八王子市役所や地域センターなどに掲示される情報も見逃せません。不動産会社が掲載しないような掘り出し物件が見つかることもあります。

利用できる補助金・支援策

空き家購入後に利用できる代表的な支援制度が、八王子市空き家利活用促進整備補助金です。

この制度は、購入した空き家を地域活性化施設として活用する場合、改修工事などにかかる費用を補助するものです。

主な補助金内容

区分	内容	補助金額	条件
全体改修	空き家を全面的に改修する場合	最大150万円	10年以上地域活性化施設として使用
スタートアップ整備	活用開始に必要な最低限の整備（改修や家財処分など）	最大50万円	3年以上地域活性化施設として使用

※いずれも「耐震基準を満たしていること」「市内登録施工業者による工事であること」などの条件があります。

特に耐震基準に関しては、
昭和56年6月以降の新耐震基準で建てられた建物であるか、もしくは耐震改修を行うことが求められるため、購入前のチェックが必須です。

補助金申請の流れ

1. 購入前または購入後すぐに物件の耐震性を確認
2. 八王子市空き家マッチング支援事業への登録
3. 登録施工業者による工事見積もり取得
4. 補助金の申請
5. 事業完了後に補助金交付

申請から交付までは数ヶ月かかることもあるため、事前にスケジュールを確認しておくと安心です。

購入時に気をつけるポイント

八王子市で空き家を購入する際には、次の点に注意しましょう。

物件の状態をしっかり確認する

• 耐震性の有無
  　購入後に耐震補強が必要な場合、追加費用がかかります。
• 給排水・電気設備の劣化
  　インフラ整備に高額な費用が発生することもあります。
• 雨漏りやシロアリ被害
  　修繕費用がかさむため、専門家の調査を依頼するのが安心です。

地域の利便性を確認する

• 最寄り駅までの距離
• スーパーや病院、学校などの周辺施設
• 自治会への加入義務の有無

特に、坂道が多い地域やバス便のみのエリアもあるため、通勤・通学手段をよく検討しましょう。

契約前に専門家に相談する

購入前に、八王子市が提供する**住まいの活用相談所（住まカツ）**を活用し、
不動産の専門家や建築士に無料相談することをおすすめします。

「住まカツでは、空き家の管理・売却・購入に関する相談を専門家が無料で対応しています」（八王子市公式サイトより）

一人で悩まず、必ず専門家にアドバイスをもらうことが成功のカギです。

八王子市で暮らす際の注意点

八王子市は自然豊かで暮らしやすい地域ですが、空き家のあるエリアには以下の注意点もあります。

• 冬場に雪が積もるエリアもあるため、車移動にはスタッドレスタイヤが必須
• 市内でも中心部と郊外では生活利便性に大きな差がある
• 一部地域ではイノシシやハクビシンなどの野生動物被害が報告されている

住み始める前に、周辺環境や交通アクセス、防犯状況なども調べておくと安心です。

八王子市の地域別の空き家の価格

八王子市は東京都内でも広大な面積を持つ市であり、エリアによって空き家の価格相場は大きく異なります。ここでは、主な地域ごとに空き家価格の傾向を紹介します。

中心市街地（八王子駅周辺）

八王子駅周辺は、鉄道アクセスが良く商業施設も充実しているため、空き家の価格も比較的高めです。リノベーション向きの中古戸建てでも、ある程度まとまった価格帯が見られます。

物件種別	価格帯（目安）
古家付き土地	1,800万円〜3,500万円
中古戸建て（リフォーム済み）	2,500万円〜4,500万円

注意点

• 建物が古い場合、耐震基準（昭和56年6月施行の新耐震基準）に適合していないことがあるため、購入後に耐震補強工事が必要となるケースがあります。
• 再建築不可物件も一部存在するため、事前に用途地域や接道条件を必ず確認しましょう。

南大沢・堀之内エリア

南大沢や堀之内エリアは、比較的新しい住宅地が多く、空き家の数は少なめです。しかし、築年数が経った戸建て住宅が市場に出回ることもあり、やや手ごろな価格帯となっています。

物件種別	価格帯（目安）
古家付き土地	1,500万円〜2,500万円
中古戸建て	2,000万円〜3,200万円

注意点

• 南大沢は多摩ニュータウン開発エリアの一部であり、用途制限（建ぺい率・容積率）が厳しい区画もあります。
• 坂道が多い地域のため、徒歩移動や高齢期の生活スタイルに注意が必要です。

高尾・西八王子エリア

自然環境が豊かで人気の高尾・西八王子エリアでは、比較的手頃な価格で空き家を購入することが可能です。リノベーション前提で購入する人も増えています。

物件種別	価格帯（目安）
古家付き土地	800万円〜2,000万円
中古戸建て	1,200万円〜2,800万円

注意点

• 山間部に近い場所では、湿気やシロアリ被害に注意が必要です。
• 冬季には道路の凍結などもあるため、交通手段の確保を考えておくことが大切です。

北八王子・小宮エリア

工業地域と住宅地域が混在する北八王子・小宮周辺では、空き家価格が比較的安価に設定されていることが多いです。土地価格が抑えめなため、リノベーション費用をかけてもトータルコストを抑えやすい地域です。

物件種別	価格帯（目安）
古家付き土地	700万円〜1,500万円
中古戸建て	1,000万円〜2,000万円

注意点

• 一部地域では工場が近いため、騒音や交通量を事前にチェックしておくことが重要です。
• 最寄り駅までの距離がある物件も多いため、交通アクセスの確認が必要です。

地域別価格比較まとめ

地域	古家付き土地の価格帯	中古戸建ての価格帯
中心市街地（八王子駅周辺）	1,800万〜3,500万円	2,500万〜4,500万円
南大沢・堀之内エリア	1,500万〜2,500万円	2,000万〜3,200万円
高尾・西八王子エリア	800万〜2,000万円	1,200万〜2,800万円
北八王子・小宮エリア	700万〜1,500万円	1,000万〜2,000万円

※上記は参考価格であり、実際の物件ごとに価格は異なります。

まとめ

八王子市はエリアごとに空き家価格の幅が大きく、「アクセス重視」「自然環境重視」「コスト重視」など、目的に応じてエリア選びが重要になります。

購入を検討する際は、

• 耐震性
• 交通アクセス
• 周辺環境（騒音・坂道・凍結リスク）
• 法的条件（再建築可否・用途地域）
  などをしっかり確認しましょう。

また、気になる物件が見つかったら、八王子市の「住まいの活用相談所（住まカツ）」に相談することで、
専門家のサポートを受けながら安心して購入を進めることができます。

八王子市の空き家の片付けなら遺品整理ドットコム

「空き家を見つけたけれど、中には荷物がいっぱい…」「片付けが大変でなかなか移住に踏み出せない…」「空き家を売りたいけど、まずは中身を整理したい！」そんなお悩みはありませんか？ 遺品整理ドットコムなら、専門のスタッフが不要品の仕分けから処分までトータルでサポート！

• まるごと片付け対応：家具・家電・生活雑貨など、一軒まるごと対応可能
• 買取サービスあり：使える家具や家電は買取対応でお得に処分
• 全国対応＆最短即日：地方の平屋でもご相談OK！

時間も手間もかかる空き家の片付け。 スムーズに進めるなら、まずは無料相談から！

まとめ

八王子市で空き家を売買する場合、エリアごとの特性を理解しておくことがとても重要です。中心市街地（八王子駅周辺）では鉄道アクセスが良好なことから空き家価格も高めですが、耐震性や再建築の可否などをしっかり確認する必要があります。南大沢・堀之内エリアでは比較的新しい住宅地が多く、手頃な価格で空き家が手に入るチャンスもありますが、用途地域制限などにも注意が必要です。

一方で、高尾・西八王子エリアや北八王子・小宮エリアは、自然豊かで落ち着いた住環境が魅力ですが、湿気や交通アクセス面での不便さも考慮しなければなりません。購入価格は比較的安価ですが、リノベーション費用を見込んだ予算計画が必要です。

空き家購入時に特に気をつけたいポイントは、耐震性、交通の便、周辺環境、建築法上の制限です。これらを事前にチェックしないと、思わぬ費用負担や生活の不便さに悩まされる可能性があります。建物の構造や法的条件について不安がある場合は、専門家に調査を依頼するのも良いでしょう。

また、八王子市には空き家バンクは存在しませんが、代わりに「空き家マッチング支援事業」や「住まいの活用相談所（住まカツ）」など、安心して売買を進められる支援制度が用意されています。空き家の売却や購入を検討する際には、こうした公的サービスを積極的に活用しましょう。

目的に合ったエリア選びと、確かな情報収集が空き家活用成功のカギです。 まずは気軽に「住まカツ」へ相談してみることをおすすめします。