実家が空き家に…!活用や放置するデメリットを徹底解説!

実家の空き家の活用事例を紹介する写真 片付け
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親が高齢者施設へ入居したり、亡くなったりした後、実家が空き家になるケースは少なくありません。しかし、「どう活用すればよいのか分からない」「売るべきか、貸すべきか迷っている」といった悩みを抱える人も多いでしょう。

また、空き家を放置すると税金の負担増老朽化によるリスクが生じるため、早めに対策を考えることが重要です。本記事では、実家を空き家のまま放置するデメリットや、活用方法について詳しく解説します。

「とりあえずそのままにしておこう」と考えがちですが、空き家の放置には大きなリスクがあります。例えば、税金の負担増、老朽化による倒壊リスク、不法侵入や放火の危険性などが挙げられます。これらの問題については、次の章で詳しく解説します。

実家が空き家になったけれど、どうすればいいかわからない」という方に向けて、本記事では具体的な活用方法や注意点を分かりやすくまとめています。実家の空き家問題を解決し、資産として有効活用するための第一歩として、ぜひ最後までご覧ください。

実家を空き家にしておくデメリット

空き家の写真

実家が空き家になった場合、特に何もしなくても問題ないと考えてしまいがちですが、実は放置することでさまざまなデメリットが発生します。ここでは、空き家をそのままにしておくことで生じる主なリスクについて解説します。

固定資産税の負担増

日本では不動産を所有していると固定資産税がかかります。住宅が適切に管理されている場合は「住宅用地の特例」によって最大1/6まで軽減されることがあります。しかし、空き家を放置し、管理が不十分だと特定空き家に指定される可能性があり、この特例が適用されなくなります。

固定資産税の変化(例)

状態 税額の軽減 固定資産税の負担率
住宅として利用 1/6減額 低い
特定空き家に指定 なし 最大6倍

特定空き家とは?
「倒壊の危険がある」「著しく景観を損なっている」「衛生上の問題がある」などの条件に該当すると、市町村から「特定空き家」に指定されることがあります。これに指定されると固定資産税が跳ね上がるだけでなく、行政代執行(自治体が解体などの対応を行い、費用を請求)を受ける可能性もあります。

老朽化・倒壊リスク

長年放置された建物は雨風や湿気の影響を受けて老朽化し、倒壊のリスクが高まります。特に、木造住宅は湿気やシロアリの被害を受けやすく、適切な管理を行わないと数年で急速に劣化することもあります。

老朽化によるリスク

  • 屋根や外壁が崩れ、周囲の人や建物に被害を与える
  • 雨漏りや湿気によるカビの発生で内部が急速に劣化
  • 地震や台風で建物が倒壊する可能性が高まる

治安の悪化・犯罪リスク

空き家は放火、不法侵入、ゴミの不法投棄といった犯罪の温床になりやすいです。近隣住民からの苦情や通報が増え、トラブルにつながることもあります。

犯罪のリスク例

  • 放火のターゲットになりやすい
    • 使われていない家は人目が少ないため、放火犯の標的になりやすい
  • 不法占拠の可能性
    • ホームレスや違法な活動を行う人が勝手に住み着くケースも
  • ゴミの不法投棄
    • 空き家の敷地にゴミを捨てられると、害虫や悪臭の原因になる

相続トラブルの原因に

実家が空き家になった場合、相続人が複数いると「誰が管理するか」「売るか貸すか」といった問題で意見が分かれることがあります。話し合いが進まないと相続登記ができず、所有者不明土地化してしまうリスクもあります。

相続トラブルの主な原因

  • 名義変更せずに放置
    • 登記をしないと、次の世代でさらに相続人が増え、処分が困難に
  • 意見の食い違い
    • 「売却したい」派と「思い出があるから残したい」派で対立
  • 税金・管理費の負担を押し付け合う
    • 固定資産税や修繕費を誰が負担するのか決められない

こうしたトラブルを避けるためにも、早めに家族で相談し、方針を決めておくことが重要です。

売却・活用の機会を逃す

空き家は放置すればするほど建物が劣化し、不動産としての価値が下がります。結果として、いざ売却や賃貸を考えたときに「買い手がつかない」「貸せる状態ではない」という事態になりかねません

時間経過による資産価値の変化(目安)

築年数 一般的な資産価値
新築 100%
10年 約50%
20年 約30%
30年以上 ほぼゼロ(※土地の価値のみ)

特に、築年数が古くなるとリフォームや解体のコストが増えるため、売却時に大きな負担が発生します。「とりあえず放置」せず、早めに活用方法を検討することが大切です。


実家を空き家にしておくと、税金や管理の負担が増え、老朽化や犯罪のリスクが高まります。また、相続トラブルを引き起こしたり、資産価値が低下したりする可能性もあります。

「今はまだ大丈夫」と思って放置すると、後々大きな問題に発展することもあるため、早めに売却や活用方法を検討することが重要です。

空き家になった実家の5つの活用方法

空き家の活用を上手にした事例の写真

空き家となった実家をどうするか悩んでいる方のために、具体的な活用方法を5つ紹介します。それぞれの方法にはメリット・デメリットがあるため、ご自身の状況に合った選択をすることが大切です。

1. 売却する

最もシンプルな方法が、実家を売却することです。すぐに現金化できるため、維持費や管理の手間をかけずに済みます。

売却方法の種類

実家の売却には、大きく分けて以下の2つの方法があります。

売却方法 特徴 メリット デメリット
仲介売却(不動産会社経由) 不動産会社に依頼し、買い手を探す方法 高値で売れる可能性がある 買い手が見つかるまで時間がかかる
買取(不動産業者に直接売却) 不動産会社が直接購入 早く売れる 仲介売却より価格が下がる傾向

ポイント

  • 売却前に不動産会社へ査定を依頼し、相場を把握する
  • 築年数や立地によって売却価格が変わるため、複数の業者に相談する

2. 賃貸として貸し出す

実家を「賃貸物件」として貸し出すことで、定期的な収益を得ることができます。単なる賃貸だけでなく、シェアハウスや民泊としての活用も可能です。

賃貸の種類と特徴

賃貸形態 特徴 メリット デメリット
通常賃貸 一般的な賃貸住宅として貸し出す 安定収益が期待できる 修繕や管理が必要
シェアハウス 共同生活する人向けに部屋単位で貸す 利用者が増えやすい 運営が複雑
民泊(Airbnbなど) 短期間の宿泊施設として貸す 高収益が狙える 法規制や管理の手間がかかる

ポイント

  • 賃貸にする場合、リフォームの必要性管理の負担を考慮する
  • 空き家活用のサポートをしている自治体や不動産会社の相談窓口を活用する

3. セカンドハウス・別荘として使う

都市部に住んでいる方は、空き家をセカンドハウス別荘として利用するのも選択肢の一つです。

活用例

  • 週末や長期休暇のリフレッシュ空間として利用
  • リモートワーク用の拠点として活用(ワーケーション)
  • 農業・家庭菜園を楽しむ場所として利用

メリット・デメリット

メリット デメリット
気軽にリフレッシュできる 維持費(固定資産税・光熱費など)がかかる
使いたいときに利用できる 定期的な管理が必要

ポイント

  • 別荘利用の場合は、定期的な清掃や管理ができるかを考える
  • 賃貸併用型(使わない期間は貸し出す)も検討する

4. 地域や企業に貸し出す

個人で管理が難しい場合、地域の団体や企業に貸し出す方法もあります。

貸し出し先の例

貸し出し先 活用例
企業 社員寮、研修施設
自治体・NPO 地域の交流拠点、コミュニティカフェ
教育機関 学生向けシェアハウス、合宿所

メリット・デメリット

メリット デメリット
長期的な利用が見込める 借り手が見つかるまで時間がかかる
個人で管理する手間が少ない 条件によっては安価での貸し出しになることも

ポイント

  • 「空き家バンク」や自治体のマッチングサービスを活用する
  • 企業や団体と契約を結ぶ際は専門家に相談する(賃貸契約の内容を明確にする)

5. リノベーションして新たな価値をつける

古い実家をリノベーションし、新たな用途で活用する方法もあります。
特に最近は、カフェ・レンタルスペース・ゲストハウスなどの用途が人気です。

リノベーションの活用例

活用方法 内容
カフェやレストラン 古民家カフェ、地域密着型の飲食店
レンタルスペース コワーキングスペース、ギャラリー
ゲストハウス 観光客向けの宿泊施設

リノベーション費用の目安

リノベーション内容 費用相場
内装リフォーム(壁・床・天井) 50万〜300万円
水回り(キッチン・浴室) 100万〜500万円
全面リノベーション 500万〜1,500万円

ポイント

  • 自治体の補助金や助成金を活用できる場合があるため、事前に確認する
  • 収益化を前提とする場合は、運営計画をしっかり立てる

空き家となった実家の活用方法は多岐にわたります。
売却するか、貸し出すか、リノベーションするか、それぞれの選択肢にはメリット・デメリットがあります。

まずは家族と相談し、「どの方法が最適か?」を検討しましょう。
また、自治体の支援や専門家のアドバイスを活用すると、スムーズに進めやすくなります。

空き家の実家活用前に考えるべきポイント

地方の古民家の写真

実家を空き家のままにしておくと、固定資産税の負担や老朽化リスクが高まるため、できるだけ早めに活用方法を決めることが重要です。しかし、いざ売却や賃貸を考えたとしても、すぐに行動できるわけではありません。まずは、空き家を有効活用する前に確認しておくべきポイントを整理しましょう。

1. 親族との合意を取る

実家を活用する際に、親族間でのトラブルを避けることが非常に重要です。特に、空き家が相続財産として共有されている場合、誰か一人の判断で勝手に売却や賃貸を進めることはできません。

話し合うべき主なポイント

  • 空き家の 所有権 は誰にあるか
  • 売却するか、貸し出すか、それとも維持するか
  • 費用がかかる場合の 負担割合
  • 活用後の 収益の分配方法

相続人が複数いる場合、共有名義になっていることが多いため、名義変更や相続登記が必要になることもあります。名義の整理をすることで、スムーズに活用できるようになります。

2. 不動産の相場を調べる

売却や賃貸を検討する場合、実家の市場価値を把握することが欠かせません。不動産の価値は、立地や建物の状態によって大きく異なります。以下の方法で相場を確認してみましょう。

相場を調べる方法

  1. 不動産ポータルサイトで類似物件の価格を確認
    • SUUMO、LIFULL HOME’S、アットホームなどで近隣の物件価格をチェック
  2. 不動産会社に査定を依頼
    • 複数の業者に無料査定を依頼し、適正価格を確認
  3. 公的機関のデータを活用
    • 国土交通省の「地価公示」や「不動産取引価格情報」を参照
  4. 空き家バンクを活用
    • 自治体が運営する「空き家バンク」で、地元の空き家価格を調査

3. リフォームや管理費の見積もり

活用方法によっては、リフォームや定期的な管理が必要になります。特に賃貸や別荘利用を考えている場合、最低限の修繕が必要になることが多いため、費用を事前に把握しておきましょう。

主なリフォーム・管理費用の目安

項目 費用相場
外壁や屋根の補修 50万~200万円
水回り(キッチン・トイレ) 30万~150万円
内装リフォーム(壁紙・床) 20万~80万円
シロアリ駆除 10万~30万円
ハウスクリーニング 2万~10万円
庭の手入れ・草刈り 5,000円~3万円
定期的な見回り・管理サービス 月額5,000円~1万円

特に築年数が古い場合、耐震補強や配管の修繕が必要になることもあります。リフォームを検討する際は、補助金制度を活用できるかどうかも確認するとよいでしょう。

4. 空き家の改修に使える補助金を活用する

リフォームを検討する際は、自治体が提供する空き家改修の補助金制度を活用することで、コストを抑えることができます。例えば、東京都では以下のような補助制度があります。

東京都の空き家改修補助制度(例)

補助金制度 内容 補助額
東京都空き家家財整理・解体促進事業 空き家の家財整理や解体への費用を助成 家財整理は最大5万円、解体は最大10円
老朽危険空家除却費用の助成制度(杉並区) 老朽化した空き家を解体する費用を補助 除却工事費の80%または150万の低い額
老朽空家等除却支援事業(帰宅) 老朽化した空き家を解体する費用を補助 最大80万円

※ 詳細は各自治体の公式サイトで確認する必要があります。

地方自治体でも、同様の補助金制度を設けていることが多いため、地元の自治体のサイトで確認するのがおすすめです。

5. 固定資産税の負担を確認

空き家を所有していると、毎年の固定資産税を支払う必要があります。ただし、住宅用地の特例が適用されると、固定資産税が最大6分の1に軽減されます。しかし、空き家が適切に管理されていないと、自治体から「特定空き家」に指定され、税金が大幅に増えるリスクがあります。

特定空き家とは?

「周囲に悪影響を及ぼす可能性がある」と自治体が判断した空き家のこと。以下のような状態が該当します。

  • 倒壊の恐れがある
  • 衛生的に問題がある(ゴミの放置、害虫の発生など)
  • 景観を著しく損なっている

特定空き家に指定されると、固定資産税が6倍になる可能性があるため、管理を怠らないことが重要です。

6. 自治体や専門家に相談する

空き家の活用を進める際は、専門家のアドバイスを受けることでスムーズに進めることができます。特に以下のような専門家や機関を活用すると、手続きや活用の選択肢が広がります。

相談先の例

相談内容 相談先
不動産売却・賃貸 不動産会社、空き家バンク
相続登記・名義変更 司法書士、税理士
空き家の管理 自治体の空き家対策窓口、管理代行業者
リフォーム・補助金 工務店、リフォーム会社、自治体の補助金窓口

自治体によっては、空き家活用に関する無料相談会を実施していることもあります。活用方法に悩んでいる場合は、一度自治体に問い合わせてみるとよいでしょう。


実家の空き家を活用する前に、親族間の合意、不動産の相場、リフォーム費用、税金負担、補助金の活用、専門家のサポートといったポイントを押さえておくことが大切です。特に、補助金を活用することで、活用コストを抑えながら空き家を有効利用することができます。

まとめ

実家が空き家になった場合、何もしないまま放置するとさまざまなリスクが生じます。固定資産税の負担、老朽化、治安悪化、相続トラブルなどを避けるためにも、早めに活用方法を考えることが重要です。

本記事では、実家の空き家を有効活用するための5つの方法を紹介しました。

  • 売却する(現金化して負担を軽減)
  • 賃貸として貸し出す(家賃収入を得る)
  • セカンドハウス・別荘として使う(リモートワークや休暇に活用)
  • 地域や企業に貸し出す(空き家バンクや自治体の支援を活用)
  • リノベーションして新たな価値をつける(店舗・民泊・レンタルスペースなど)

活用前に確認すべきポイント

実際に空き家を活用する際には、以下の点を事前に確認しておきましょう。

  1. 親族と合意を取る
    • 兄弟や相続人と意見をすり合わせ、トラブルを避ける。
  2. 不動産の相場を調べる
    • 近隣の売却・賃貸価格を把握し、適切な活用方法を選ぶ。
  3. リフォームや管理費の見積もりを取る
    • 空き家を維持・運用するための費用を把握する。

空き家を適切に管理・活用することで、経済的負担を減らし、社会的なリスクも回避できます。
「とりあえず様子を見よう」と放置するのではなく、「何ができるか」を考え、早めに行動することが大切です。

もし「何から始めればいいかわからない」と感じる場合は、自治体の相談窓口や不動産の専門家に問い合わせてみましょう。
適切なアドバイスを受けることで、最善の選択ができるはずです。

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